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「\元シーメイト、さやさんに聞く/カナダde親子留学」イベントレポート

本記事は、女性向けキャリアスクールSHElikesの公式コミュニティである9期海外コミュニティが開催した自主企画イベント「\元シーメイト、さやさんに聞く/カナダde親子留学」の内容をもとに作成しました。

はじめに

「グローバルな環境で子育てをしたい」「子育てしながらパートナーや自分自身のキャリアアップのために挑戦したい」などといった思いを抱きながらも、家族での海外移住にハードルの高さを感じる方も少なくないのではないでしょうか。

そんななか、最近よく耳にする「親子留学」。この選択肢を検討したり、憧れたりしている方もいらっしゃるかと思います。

そこで9期海外コミュニティは、SHElikesの卒業生であり、現在カナダで親子留学中の海外フリーランス・さやさんをゲストにお迎えしたイベントを11月10日に開催しました!

親子留学の準備から現地での暮らしまで、たくさんのお話をお伺いした模様を本記事ではイベントレポートとしてお届けします。

それでは「親子留学」という新しい世界をのぞいてみましょう👀🔍

9期海外コミュニティ自主企画イベント「\元シーメイト、さやさんに聞く/カナダde親子留学」

1.登壇者・さやさんのプロフィール

今年1月に独立開業し、フリーランスのWebライターとしてご活躍中のさやさん。介護福祉の会社に新卒入社し、そこで総合職の介護福祉士として現場仕事に限らず、人事、総務、店舗開発、施設管理者、関東エリアマネージャーと幅広い職務を経験。

転職後は人事系のキャリアを築かれていきます。フリーランスになる前には、人事組織開発のコンサルティングファームでアソシエイトとしてお仕事をされていました。

その間、SHElikesに入会。クライアント向けや講演会用の資料作成、広報の仕事に役立てられるような幅広いスキルを身につけることが入会の目的で、フリーランスになることや海外に移住することは当時全く考えていなかったのだそう!

プライベートでは、8歳と6歳の2人の息子さんを育てるママでもあり、今年7月にカナダのオンタリオ州ロンドン市に家族4人で移住。現在、親子留学をされています。

2.親子留学に行こうと思ったきっかけ

自分と子どものために親子留学を決意したというさやさん。幼少期から海外への憧れがあり、大学では西洋史を専攻。在学中に海外留学を夢見ていたものの、リーマンショックが起きた時代と重なり、親のリストラを目の当たりにしたことで留学を断念されました。

そんな思いを抱えたまま、長らく社会人生活を過ごしていましたが、コロナウイルスをきっかけに「もし今死んでしまったら後悔することは何だろうと考えたときに、ずっとやりたいと思い続けてきた海外暮らしだ」と思ったこと。

また、人事のマネージャーとしてグローバル採用を担当していた前職時代、多国籍の人たちからの応募で、彼らと話をする機会がありました。自国を飛び出して日本で挑戦しようとする人たちの意欲や目線の高さ、強い意志に驚かされます。

そんな刺激を受け、子どもたちの将来を考えたときに国内に留まって平和に安全に生きることに疑問を感じ始めます。

「子どもたちの選択肢を増やしたい」「グローバルな視点で自分のキャリアを考えられるようになってほしい」「できるだけ若いうちに外に出してあげよう」という思いが強まったこと。

この2つのタイミングが重なり、思い切って家族で海外へ飛び出したようです。

3.親子留学に向けた準備

■一番大きな壁となった存在
旦那さんは「普通」であることが幸せだと感じるタイプで、さやさんとは正反対の性格。「変化を求めず、現状の日本に不満はないなかでわざわざリスクを背負う必要があるのか」と考える旦那さんを説得することが大変だったといいます。

そこで、新卒から「ITエンジニア」として働き続けている上で、旦那さんが日頃感じていた英語が話せないもどかしさの解消やどんどん進化していくIT知識の学び直しを説得材料に留学を勧めます。

そんな旦那さんは現在、公立のカレッジに通い、語学学校卒業後はITコースを2年間受ける予定です。

また、一家の稼ぎ頭であるさやさんは、場所や時間に縛られずに働けるWebライターとして収入を得るために渡航の1年前から副業を開始。副業で得た毎月の収入額を旦那さんに報告し、金銭的な面からも海外で暮らしていける安心感を伝えていかれました。

■子どもたちが好きな言葉やもので興味を掻き立てる
2人のお子さんは、日本に居た頃からインターナショナルアフタースクールに通っていたため、英語にあまり抵抗がなかったようです。「海外ではみんなが英語を話すし、どこでも英語が飛び交っているんだよ」「大好きなお肉がいっぱい食べられるよ」と伝えて、海外で暮らすことへの興味を掻き立てていきました。

■移住先をカナダに決めた理由と情報収集源

まずは人生の選択肢を増やすには英語圏、そのなかでもネイティブの英語を話す国を移住先にしたいと思っていたさやさん。それに加えて、「物価がそこまで高くない」「子どもの健康状態を鑑みて医療体制が整っている」「治安が悪くない」などといった観点から総合的にみてカナダに決められました。

これらの情報を得た手段は、留学エージェント、SNS、留学やカナダ生活のリアルを発信しているブログの3つだったようです。

■準備期間や目標を定め、前職の経験も活かしてフリーランスに
カナダに行きたいと思い立ってから1年後には出発するという目標を定めた直後、正社員の仕事と両立しながら副業を開始。

自分が苦に感じず、目標とする収入額を得られる仕事を見つけるため、さまざまな案件に応募や挑戦。そうしてWebライティングに絞ります。今度はそのなかでも高収入の案件を精査し、それを得るための実績づくりや仕事の幅の拡大、単価交渉などを行いクライアントや案件を選別していかれました。

トライ&エラーを繰り返し、ときには高収入につながらない仕事はお断りして、次に進むといったことをされてきたといいます。

■新築マンションに住むことに未練がなくなった
日本では購入したばかりの新築マンションに住んでいましたが、カナダに渡航する前に売却。

「いつか日本に帰ってくるかもしれないけれど、カナダでの経験で今後自分たちの考えや人生プランが変わる可能性を想像すると、築年数が浅いうちに売却しておいたほうが負債にならないだろう」と思い切って決断されたんだそう。

また、渡航前に物件探しを行い、現在住んでいる家を決められました。就労ビザも就労経験もなく、脱サラしこれから学生になる夫とフリーランスの妻という自分たちを受け入れてくれる家がなかなか見つからず、日本でいうSUUMOのような物件情報検索サイトからたくさん応募したようです。その結果、3世帯が入居できる戸建て型のマンションにご家族で住んでいます。

■移住に向けてまとまった情報がなく、自らリストアップとタスク管理

さやさんが渡航前にnotionで作成した「カナダ移住プロジェクト」のシート

カナダ移住にあたって何をやらないといけないのかというまとまった情報がなかったので、正解や抜け漏れが分からない状態で自分たちで調べ、リストアップやタスク管理が大変だったといいます。

さやさんご自身でnotionを使って「カナダ移住プロジェクト」というシートを作成し、夫婦で役割分担をしたり、各タスクを潰していったりされました。

4.カナダに行った後のお話

■カナダの教育事情
カナダの教育の良さとして、まず留学生を受け入れる体制が整っていること。ESL(English as a Second Language)という「英語を母国語としない留学生が英語力を身につけるためのカリキュラム」があり、その子のレベルに応じた教材を使って先生と1on1で英語力を鍛えているそうです。

次に、毎朝先生とニュースを見る時間があり、学校での学びが実生活に役立つような教育をしていること。

逆にイマイチな点は学校給食がないこと。毎日親がお弁当を用意する大変さや、親が与えた食事が子どもたちの成長に関わってくる責任感があるようです。日本の学校は子どもたちの栄養バランスを考えた給食が提供されるので、今思うと恵まれているなと感じるのだそう。

また、先生の裁量によって教育の質が異なることがカナダの教育の特徴。教育格差のない日本と比べて、カナダでは地域や学校、先生との相性によって子どもたちが受ける教育に差を感じると話していました。

■日本の教育の良かったところ
運動会のような、みんなで一致団結して何かを作り上げる機会が多いこと。カナダは自由である分、青春を感じるような場面が少ないと感じるそうです。

■子どもたちのカナダ生活に対する反応

さやさんが思っていたより、お子さんたちは毎日楽しそうに学校に通っているとのこと。上のお子さんは先生との相性もあり、苦労することもあるようですが、「彼らなりにこの留学生活を頑張ろうとしている」と話されていました。

また、お写真とともにリアルな生活を紹介してくださいました。左上は移住した当初、自分たちで家具を組み立てている姿、左下はカナダの物価が高いことを物語る写真、右は学校の敷地内でフリーマーケットが開催されている様子。

さやさんのお話やお写真から、不慣れな環境に不便を感じながらも、自分たちでできることはするという精神力や生きる力を家族で身につけているなと思いました!

5.今後の展望

「カナダの永住権を取得するまでは頑張りたいです。最終的には大好きな日本に帰りたい気持ちもありますが、転々と過ごす人生もいいかなと思っています。逆に、夫や子どもたちがカナダの生活が合わないと感じたときには環境を変えることも考えています。価値観はどんどん変化していくので、今後のことはノープランです。」

というさやさん。SHEで身につけた場所や時間に縛られず、稼ぐスキルがあるからこその柔軟性に満ちた生き方や働き方が眩しかったです✨

6.親子留学を目指す方へメッセージ

「自分にとっても子どもたちにとっても『カナダに来て良かった』と思えますが、来る前も来てからも苦労することは多いです。『親子留学』という言葉だけ聞くとキラキラしたイメージがありますが、この生活スタイルは人によって向き不向きがあります。『これが自分たちにとって良い選択肢なのか』『本当に行きたいのか』『なんで行きたいのか』を自分の頭で考えて、それでも行きたいということであれば価値のある体験になりますし、ぜひ実現してほしいなと思います。

と、現在進行形で体験しているからこそのリアルなメッセージとエールを贈ってくださいました!

なお、さやさんは、noteブログで親子留学、海外フリーランス、英語学習、カナダ生活のことを中心に日々発信されています。「さやさんのことについてもっと知りたい」という方はぜひ読んでみてくださいね!

質疑応答

日本時間の深夜にも関わらず、リアルタイムで参加されたシーメイトさんたちから数多くの質問が寄せられました。

──子どもには抵抗なく英語を使いこなし、人生の選択肢を増やしてほしいと思う反面、無理やり英語学習を始めさせたくはないです。お子さんが日本でインターナショナルアフタースクールに通い始めたきっかけを教えてください。

さやさん(以下、さや):私自身、英語に苦手意識を感じていたこともあり、自分の子どもには早い段階から英語に触れさせたいなと感じていました。

まずはディズニー英語システム(DWE)を試しました。でも、音楽を聴かせたりDVDを見せたりすることに私の気持ちが続かず、スクールに通わせようと思い始めます。

長男が保育園で習った簡単な英語を教えてくれた際に、とにかく褒めて「スクールに通ってみる?」と誘導し、その長男の姿を見せて「一緒に通ってみる?」と次男にも誘導していきました。

──現地でお友達をつくるコツがあれば知りたいです!

さや:オンタリオ州ロンドン市在住の日本人とはSNSを通じて仲良くなっています。現地の同世代のお友達はいませんが、この街は結構田舎なので、ご近所付き合いも深く、よく話しかけてくれます。

カナダ移住にあたってSHEのドリームマップを活用していたのですが、そのうちの人間関係の部分に「ご近所さんとあたたかい関係づくり」と書き込んでいました。自分が理想とする在りたい姿から私はこの街を選びました。(そのことを紹介したブログはこちら👈)

現地の同世代とのコミュニティを広げたいのであれば、学校が多いダウンタウン周辺などを住む場所に選ぶと良いと思います。お友達づくりはエリア選びが肝心ですね!

──SNSで情報収集したカナダ移住のデメリットとは具体的にはどんなことですか?

さや:ダウンタウンには治安の悪いエリアがあることや、日本のように手軽に専門医に診てもらえないことです。

──直接契約のお仕事獲得方法を教えてください。

さや:まずは直接契約の取り方ですが、ママワークスやIndeedなどの求人サイトの活用と、以前勤めていた企業への売り込みです。

次に広げ方ですが、業務委託だと業務全体のうちの一部になるので、その前後で発生する業務を想像して、自ら「ここまでやっておきましょうか?」と提案をするようにしています。そうすることで単価交渉をした際に「仕事を受けてもらえなくなると困る」と思われる存在になることができます。

また、クライアント先の社長や部長など決裁者に直接会うようにしていました。

──単価アップや収入額の目標達成のために、トライ&エラーで受けた案件数はどのくらいでしたか?

さや:応募数は20〜30社、そのうち案件として受けたのは10社程度です。現在は絞って2社です。

駆け出しの頃はポートフォリオを充実させたり、実績を作ったりするために自分の専門とは関係のない分野の案件にも挑戦していました。

──現在抱えているお仕事の契約社数と形態を教えてください。

さや:2社と業務委託契約を結んでいます。1社は成果報酬制、もう1社は月額制でバランスを取っています。

──現在住んでいるカナダの家の内見はどのようにされましたか?

さや:内見はしていないです。家のオーナーから動画を送ってもらい、それを見て決めました。床の傾きやドアの立て付けの悪さなどは動画からは気づけなかったですが、それ以外はほぼ動画通りでした。可能な限り、契約前に内見をし、自分の目で確かめることをおすすめします。

──カナダの学校では英語に加え、フランス語も勉強していますか?

さや:将来的には勉強するかもしれませんが、今はしていません。フランス語が盛んなケベック州ではフランス語を優先して学ぶことになると思います。

カナダでは英語とフランス語を併記しているので、フランス語を目にする機会は多いです。

──カナダはインクルーシブ教育が進んでいるイメージがあります。小学校の1クラスあたりの人数はどのくらいですか?

さや:1クラスあたりの生徒数は20名強なので、日本より少ないです。規模は学校によってさまざまで、子どもたちが通っている学校は1学年1クラスでこじんまりとしています。

──Webライティングを学び始めてお仕事獲得し、単価アップするまでのインプットとアウトプットの流れを教えてください。

さや:Webライティングスキルの習得はSHElikesだけです。書くスキルを身につけるのが大切なのは大前提ですが、「どの企業とお仕事するか」「どの案件を受けるか」といった企業や仕事選びのほうがより大事だということを教えてくれた本「1文字1円を10円に上げる書く副業」でインプットしました。(そのことを紹介したブログはこちら👈)

また、趣味でやっているブログやnoteでアウトプットしています。SHEの受講期間中は課題やコンペなどをフル活用しました。

──現在のお仕事の契約先は日本企業ですか?また、報酬の通貨は日本円ですか?

さや:就労ビザがないので、日本の企業とだけお仕事しています。報酬は日本円でいただいています。せっかくの環境なので、就労ビザを取得した後には現地の企業ともお仕事ができるようにしていきたいとは考えています。

──親子留学する前に「これだけはしたほうが良い」「もっとこんなこと準備をしておけば良かった」と思うことがあれば教えていただきたいです!

さや:お金の稼ぎ方や使える資金、かかる生活費などについては夫婦でしっかり話し合いを重ねておいたほうが良いです。

事前準備は結構しっかりと行なったので後悔はないですが、もう少し夫婦で話し合いをしておけば良かったとは思います。

overSHEsからのお知らせ

■【自主企画】第3回語学もくもく会

バナー画像:妃菜 -ひな-

一緒に語学を頑張る仲間を見つけたい方、SHE活とお仕事とで忙しく語学学習の時間が取れない方、海外気分を味わいたい方、英語でアウトプットの練習をしたい方、誰かとの繋がりを感じながらSHEの学習をしたい方に向けたもくもく会。

第3回は、サポ隊のもえかさんとHalcanaさん、そして韓国在住歴9年のCP・なごみさんが運営を担当します!ラジオルームでは、語学にまつわるお話やワーホリのことなどお話ししていく予定です。詳細はこちら👈

■ 【公式イベント】\可能性は∞/SHEで叶える海外DREAM交流会

バナー画像: Halcana

9期海外コミュ最後のイベントでは、4名のサポ隊によるナレシェアやワークタイム、海外を目指すシーメイトさんと繋がるきっかけとなる交流会をご用意!

「SHEと海外で叶えたい理想像」を深掘りしたり、海外への夢を膨らませて、今の自分に必要なスキルやネクストアクションを考えたりする時間を一緒に過ごしませんか?

シーメイトさんのライフスタイルがより豊かなものになる新たな選択肢が増えること間違いなし!詳細はこちら👈

■ 【マガジン】私たちのAnother sky

バナー画像:Halcana

マガジン「私たちのAnother sky」では、現役シーメイトさんの海外経験で起こったマインドチェンジストーリーや、これから海外を目指すための情報をご紹介しています。ライフやキャリアの参考にぜひご覧ください。

イベントに参加したシーメイトさんの声

最後に

シーメイトさん限定で、SHEstationに本イベントのアーカイブを展開中!当日参加できなかった方、もう一度視聴したい方はぜひ観てくださいね✨
👉アーカイブ視聴はこちらから(12月11日まで公開)

ハッシュタグ「#overSHEs」「 #SHE海外コミュ 」「 #カナダde親子留学  」を付けてSHEstationやX(旧Twitter)にイベントや本レポートの感想を投稿していただけると嬉しいです💓

企画:SHElikes 9期海外コミュニティ
執筆:きゃんまり
バナー画像:きゃっく

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