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#本

科学とキリスト教は矛盾しない ~三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで』

科学とキリスト教は矛盾しない ~三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで』

 2018年の出版当時から、ずっと気になっていた本書をやっと読んだ。

 著者は物理学者で、カトリックの助祭でもある。あるときから、自身が科学者であることと、キリスト教の神を信じていることは矛盾していない、ということを、一般の人に向けてどう説明したらよいかを考え続け、本書が生まれたという。

「はじめに」のなかに、以下の文章がある。
〈実は科学者のなかには、神の存在を信じている人が少なくありません

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「時間と自由意志 〜自由は存在するか〜」(青山拓央著)を読んで。

「時間と自由意志 〜自由は存在するか〜」(青山拓央著)を読んで。

そもそもクリスチャンの私が本書を読むきっかけとなったのは、「神と自由意志」という文脈において疑問が生じた故でした。
 というのも、神様は聖書の中でアダムとエバの創造と堕落に始まり、ノアの方舟の時代にも人を創ったことを悔いたり、サウルを王に立てたことを悔いたりと、ことあるごとにその「選択」を悔やまれておられました。
 もちろんそれも「人間の罪性」を示すために書かれているのだと思いますし、神は「悪

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