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異様な日本のウェブデザイン【海外記事メモ】

トップ画像は以下からの引用です。

今日はこの記事を読んでみたいと思います。なお、画像も以下から引用しています。

海外記事メモをはじめて1年ほど経ちましたが、このような海外の人が日本のデザインについて言及するような記事は読んだことがなかったので読んでみたいと思いました。

日本のデザインの問題について非常に論理的な観点から分析を行っている外国人の生の声を聞いてみたいと思います。
なお、ちょっと長めな記事なので2~3回に分けて記事にしていこうと思います。

本日もよろしくお願いいたします。

なぜ日本のウェブサイトはヘンに見えるのか?

何年にも渡って、私は日本のウェブサイトを見てきました。
例えばビザの取得について調べる際や、旅行の予定を立てたり、何かをオンラインで注文したりするとき、、など。

そして私はそのテキストの壁と豪華絢爛な派手なカラーと10以上もの異なるフォントを使ったサイトに慣れるまでとてもとても長い時間を費やしました。
一例を見せましょう。

日本のハンコ屋のウェブサイト(https://www.hankoya.com/)

西洋のデザインにおいてはよりミニマムで、初見の人も簡単に目的を達成できるような導線設計を行っていることが一般的ですが、なぜこのような複雑なデザインが日本において未だに普及しているのかについてを考えてみる価値はあると思います。

これらのウェブサイトは決して過去の遺物ではなく、多くの場合2023年にも更新されている最新のデザインになります。

日本のAmazonともしばしば呼ばれる楽天(https://www.rakuten.co.jp/)

いくつかの視点から我々はこのデザインアプローチについて分析することができます。

・フォントやフロントエンド側の開発上の制約
・技術の開発と停滞
・制度上のデジタルリテラシーやその欠如
・文化的影響

大抵の場合、唯一の明快な原因は存在しないでしょう。しかし、このようなウェブサイトができてしまうには長い期間、様々な要因が影響しあってできていると考えられます。


フォントとフロントエンド側の開発上の制約

基礎的なタイポグラフィの知識がある人々にとってはアルファベットベースの新しいフォントを生み出すことは楽しいものである一方で、日本語で同じようなことをしようとすることは全く別次元の労力が必要となります。

英語フォントを作ろうとする際はおおよそ230種類の文字(大文字、小文字、イタリックの3種類を想定)か、もしラテンアルファベットのすべてをカバーする場合でも840文字をデザインすれば完成します。

しかし日本語においては、3つの異なる文字種に加えて数え切れないほどの漢字を網羅しなくてはならず、ざっと見積もっても7000~16000文字以上が必要になります。そのため日本語の新しいフォントを生み出すためには、ラテン文字と比べると組織化されたチームの多大な努力と、膨大な時間が必要になります。

同様の労力が中国語と韓国語でも必要となり、これらの言語はCJKフォントと呼ばれるものでカバーされています。

このような困難に立ち向かうデザイナーは少数で、それゆえにウェブサイトをつくる際のフォントの種類に制限が出てしまっています。
このような制限に加えて日本語フォントはその巨大なライブラリサイズ故に膨大な読み込み時間を有するため、デザイナーは別の方法でビジュアルの階層構造を作ろうとします。

では、アメリカと日本のスタバのホームページを例に見てみましょう。

https://www.starbucks.com/

アメリカのスターバックス
ホームページはカラフルな写真とテキストによる大きなブロックが作られており、異なるフォントサイズ、ウェイトが駆使され、オーダーボタンも表示されています。
それに加え、テキストはフォントで直接実装されているため、上の画像のようにカーソルで選択してコピーアンドペーストができるようになっています。

https://www.starbucks.co.jp/

日本のスターバックス
一見アメリカのものと同じようにみえるかもしれませんが、実際にはすべて画像になっています。
フォントをカーソルでなぞっても選択できませんし、ボタンの代わりに各画像がボタンの役割を果たしているため、それぞれをクリックすることで該当するページへ遷移します。実際のフォントを使用していない画像であるため、ディスプレイの解像度によってはややぼやけて見えてしまいます。


このように見ていくことで、なぜ日本のウェブサイトがコンテンツのカテゴリーごとに文字のうるさい画像を使用しがちなのかがわかったかと思います。
特に期間限定のオファーの場合、各タイルに特殊にデザインされたフォントを使用しているのをしばしば見かけることとなるでしょう。

有名な日本のコーヒーチェーン、ドトールのウェブサイト(https://www.doutor.co.jp/dcs/)

後編へつづく

感想:むしろ日本人の職人性を感じた

記事を通して、日本の特異なデザインに対して丁寧ながらもやや批判的な考察を重ねている記事でした。
確かに海外のウェブサイトを見ると日本のデザインはごちゃごちゃしており視点が定まらない印象はあります。

一方で、フォントをベタ打ちしているアメリカのサイトとは異なり、一つ一つのバナー(記事内ではタイルとも言っていましたが)に個別に丁寧にフォントをデザインしてグラフィックを作っているという点ではむしろ日本の仕事の丁寧さ、職人性のようなものも感じました。

全体を俯瞰してみるとごちゃついていて何となくイケてない、というのは全くの同意ではありますが、枝葉の部分へ視点を絞っていけば一つ一つのグラフィックを丁寧に作り込んでいるという良い点も言及できる気がします。

もちろんこの筆者の言うようにフォントなどの技術的制限もあるのでしょうが、個人的には日本人の国民性というか、「全体よりもディティールの作り込みが好き」というオタク気質の片鱗のような気もしています。

記事はまだ続きます。また次回以降もよろしくお願いいたします。
(続き↓)
https://note.com/maelop/n/nf392b924d466

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