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ヒザを4針縫うケガをした息子に学んだこと。

自転車競技に取り組んでいる中1息子が、
先日、レース中に落車して、
右ヒザを4針縫うケガをしました。

小6から、
プロのロードレースチームのユーススクールに所属。
ずっとロードレース(舗装された路面を走る)ばかりだったけど、
この日は、同じスクールの友人に誘われて、
初めてのオフロードレース(未舗装の林間コースなどを走る)に参加。

ユーススクールでの参加ではなく、個人的な参加です。

レースの形式は、3時間エンデューロ
2人1組で、交替しながら、
1周5kmの林間コースを3時間走り続けます。

ペアのお友だちが最初の2周を走って、
息子にバトンタッチ。

息子は、1周目をなかなかのハイペースで走って戻ってきました。

お母さん、めっちゃ楽しい!

レース前の試走を終えた後、
とても嬉しそうに言っていた息子。

初めて出たオフロードレースが
とても新鮮で、楽しかったようです。

2周目に突入していく息子は、笑顔でした。
レースをとても楽しんでいるのがよく分かりました。

ちなみに、
この記事の見出し画像の写真は息子本人
この直後に落車してケガをします…。涙


息子が私の目の前を通過して少し経った頃、

落車!落車がありました!
救護の方、お願いしますっ!!」

その声に、
会場の雰囲気が一気に緊迫しました。

落車したのは息子でした。

救護テントに戻って来た息子。
自分で立って歩いていたので、ひとまず安心しましたが、
右ヒザからかなり出血してるのがすぐに分かりました。

息子は泣いていました。
きっとヒザのケガが痛むのだろうと思い、
「痛いの?大丈夫?」と声をかけると、

痛くはない。悔しい。」と。

こんなに出血してるのに、痛くないの?

救護の方が、応急手当てをしながら、
「どうする?この後も走る?」と聞くと、

走りたいです!」と言う息子。

救護の方も、聞いておきながら、
息子の回答にはちょっと焦った様子。

「いやいや。まだまだ血が止まらないし、
砂も十分に取り切れてないから。
これで、もしまた転んで、
また砂でも入ったら取り返しがつかないよ。」

そして、私に向かって、

「お母さん、
病院には必ず連れて行ってください。」

と言いました。

息子もさすがに観念し、
一緒に参加したお友だちにはお詫びを言って、
そのままレース会場から3時間かけて帰宅。

その日の内に、
地元の病院でしっかり手当をしていただきました。

ちなみに、
レースはお友だちがひとりで頑張って走行。

でも、
終盤にチェーンが外れて、お友だちも落車。
幸いケガはありませんでしたが、
それでも最後まで頑張って、結果は最下位。

帰宅途中の車内でその結果を聞いて、
息子は、とにかくお友だちに申し訳ないと。
レースを完走できなかったことが何より悔しいと。

ケガは痛くない。
ただただ、悔しい。

それを繰り返していました。

そして、車の助手席に座って、
運転する父親と一緒にひたすら反省会

なぜ、今回ケガをしてしまったのか。
同じことを繰り返さないために、次からはどうすればいいのか。

そんな父子の姿を後部座席から見ていて、
息子も大きくなったなぁと思いました。

レースに負けても、
へらへら笑っているだけで、
闘争心のカケラもなかった幼少期。

そんな光景を
微笑ましく思い出していました。

そして、
傷を縫ってもらった直後、
病院から自宅に戻る車内で
「明日のスクールの練習に行ってもいい?」
と聞く息子。

さすがに止めましたけどね。笑

「こんなケガして、自転車が怖くないの?」
と聞くと、

「怖くないよ!もっと乗りたい!
オレ、乗れるよ?練習、行っちゃダメ?」

「無理すると、また傷口開いちゃうよ。」って言ったら、
すぐに怖気づいたところは相変わらずだなぁと思いましたが。笑

大人になると、
こんなケガをしたら、怖くてたまらない。
恐怖心に打ち勝つのが難しくなりますよね。

たくさんの経験がジャマをして、
必要以上に恐怖心をあおってくる。

また転ぶのが怖くて、乗れなくなる。
もしくは、
乗らなくてもすむように、もっともらしい理由を探す

それが当たり前だと思ってた。

死ぬこと以外はかすり傷。
失敗は何度したっていい。
失敗を次に活かせばいい。
失敗した数が多ければ多いほど強くなれる。
それを乗り越えた先に、新しい世界が広がる。

普段からそんなことよく言ってるけど、
実際なかなか難しいだろうと、
きっとみんな同じだろうと、
そんなことできる人って滅多にいないだろうと思ってた。

でも、目の前にいました。

失敗しても、ケガしても、
怖がらず、再チャレンジして行く人が。

「自転車って怖~い」とか言いながら、
その「怖さ」を楽しんでしまっている人が。

逃げ出してしまいそうなことが
当たり前じゃない人が目の前にいました。

息子のその姿勢を「若さ」のせいとせず、
年齢など関係なく、
失敗を恐れずに挑戦し続けていきたい。
失敗しても、それを次に活かしていきたい。
乗り越えた先の、新しい世界をみたい。

それが、
いつの間にか、私より身長が10cmも高くなった息子に学んだことです。


それにしても、
母親とは不思議なものですね。

「落車がありました!」という一報を聞いたとき、
直感的に「息子だ」って思ったんです。

とっさに声が聞こえた方向に走ったんだけど、
現場が見えなかったんですよね。

もっと言えば、
レースが始まる前から変な胸騒ぎがありました。

楽しんでいる息子に水を差したくなくて、
「気をつけてね」ぐらいしか言わなかったんですけどね。

嫌な予感、的中でした

母親になってみて思いますが、
母親って本当に不思議な生き物です。
そういうの、感じちゃうんですよね。

これからも、
息子はケガが絶えないだろうと思います。

今回は、ヒザのケガだけで、その他は打撲程度。
他に何もなかったことが本当に良かったのですが、
これからも、
息子が自転車に乗る度に冷や冷やすると思います。

でも、それも母親に課せられた挑戦。
おかーちゃんは、これからも頑張ります!!

ちなみに、夫にこの話をしたら、
「オレはなーんも感じなかった。」とのこと。
父親って、そんなもんですかね。笑


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