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企画の立て方について、編集者が考えてみた。

思いがけず、企画力を褒められました。

自分は、アイデアはわきやすい方だとは思っていました。
だけど、それが特別なことだとは思ってはいませんでした。
みんな、ふつうに、やっていること。そう思っていました。

なぜ、そんなに企画が立てられるの?
どうしたら、アイデアがたくさん生まれるの?
問われてみて、ふと考えました。

そっか、これってもしかして、私の強みなのかなって。

そして、アイデアが浮かぶのは、なぜなのか。
どういうときに、アイデアが浮かぶのか。
そもそも、アイデアって何なのか。

アイデアが企画となるプロセスについても、目を向けてみました。
企画を立てるとは、どういう思考回路でなされることなのか?

自分の頭の中の思考プロセスが気になりました。
認知心理学者だった頃の、血が騒ぎだしたのです。

そして、あらためて自己分析をしてみると、これまで気づかなかった、おそらく、アイデアの出し方、企画の立て方のエッセンスみたいなものが見えてきました。

その記録を共有しようと思います。
誰かの、何かのヒントになったら、幸いです。

■企画は興味からはじまる

私は出版社に勤務する書籍編集者です。ビジネス書、自己啓発書、英語学習書、健康実用書、レシピ本など、幅広いジャンル本を手がけてきました。キャリアは10年ほど。最近転職したことをきっかけに、自分のナレッジについて考えることが増えました。

編集者は、書籍の企画を立てるのも仕事です。
企画のクオリティ(質)はもちろん、クオンティティ(量)もある程度求められます。だから、企画について悩むことが多いのですが、そのひとつに、アイデアが浮かばないというのがあります。

「企画のために、アイデアがほしい」
そう考えてアイデアが湧き出るのを待つというのは、よくあるスタイル(そして、なかなか湧いてこない)。

ただ、よく考えてみると、実はこのスタイル、プロセス的な視点からみると、逆かもしれません。

「アイデアがわいたから、企画を立てる」
この順番は本質的には変えられないと思うのです。
企画ありきで、それにあてはめるかのように、あたかもエビデンスをかき集めるかのように、アイデアを集めるというのは、企画を生み出すというのとは質的に異なる。新しいものは生み出せないと思いますし、その企画に深みや拡がりは見込めないかと思います。

だから、やるべきことはひとつ。それは、アイデアをたくさんだすこと。

無理なことをー。
それができていたら、そもそも悩んでいない。
そんな声が聞こえてきそうですね。

アイデアは、実は、あなたの中にごまんと眠っています。
ただ、そのことに気がついていないだけ。

では、どうすれば、眠っているアイデアに、気がつくことができるのか?

まず、自分の心の動きに敏感になる。些細な変動をキャッチできるようになる。それが、自分の中にあるものにあらためて目を向けるためのワンステップです。

眠っているアイデアに気づいたとき。それが、「ひらめき」なんだろうと、私は仮に定義しています。

ひらめきを得るためには、興味という心の動きが必要です。アイデアも企画も、私たちの興味から生まれると言っても、過言ではないでしょう。

私は、「興味」イコール、心のセンサーの鼓動というか脈拍というか、常に揺れ動く振れ幅のある波のようなものをイメージしています。この波に、ふとしたきっかけで外的要因が合わさり、あるリミットを超えたとき、「ひらめき」が生じて、アイデアが浮かび、企画ができる。そんなイメージです。

では、興味って何だろう...?
果てしなく疑問は拡がります。

ひとまず、今日のnoteはここまで。「興味」については、また次回、まとめることにします。

この、個人的な備忘録に近いnoteが、誰かの、何かのふとした気づきのきっかけになれば幸いです。


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