minazuki

書籍編集者。元研究員(認知心理学+犯罪学)。手掛けるジャンルは脳科学、心理、自己啓発、…

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書籍編集者。元研究員(認知心理学+犯罪学)。手掛けるジャンルは脳科学、心理、自己啓発、ビジネス、実用など幅広く。モットーは誰かの人生を変える本を作ること。居合5段の刀剣女子。英国ケンブリッジ大学大学院MPhil(Biological Science)修了。人生の師は「じいちゃん」

最近の記事

居合に想う

居合をはじめて気がつけば8年ほど。 何度も壁にぶつかっては乗り越えて、ひねくれた精神と、偏った視点と、揺れ動きやすい心を矯正すべく、自分の鍛錬のために始めたのがきっかけだった。 など、 かっこよく言ってみるものの、結局のところ、じいちゃんと幼き頃から一緒に見ていた「暴れん坊将軍」や「大岡越前」「銭形平次」などの時代劇の影響で、お侍さんになりたい、刀を持ちたい、刀でチャンバラっぽいことをしてみたい、というのが、真の理由だ。ちなみに、ちょっぴり「るろうに剣心」に感化されたところ

    • 敬礼が、好きだ

      じいちゃん、父の職業柄、子どもの頃から、敬礼に憧れを抱いていた。 そして、何かと敬礼する姿を真似するのが好きだった。 きりりとした凛々しさは、何物にも代えがたい。 無駄な感情を消し、与えられた指示にすっと従う。 ある意味、精神的な美しさがあると思う。 個人的には、「気をつけ」「前へならえ」の号令も嫌いではなかった。 行進も好きだったし、鼓笛隊で演奏チームを率いる指揮者にも憧れていた。 己を出さずに、調和を重んじる。 己の立ち位置と役割を認識し、行動する。 その精神に憧れ

      • すべて、うまくいくよ

        なにもかも、うまくいかない、 頑張っているのに、報われない なんで、あいつはいとも簡単にできているのに、努力している自分はできないのか と下向き思考になりはじめたとき、思い出すようにしている言葉がある。 人生、悪いようにはならない。 ぜんぶ、神様のいうとおり。 じいちゃんが言っていたこと。 だーれもわかりゃしない、もちろん、自分だってわかりはしない。 だから、これじゃなきゃいけない、と決めつけてはいけない。 だって、本当にこれがおまえにとって一番いいか、なん

        • なんか疲れる、そんなときどうする

          だるい、やばい、つらい。 集中力もやる気もゼロ、できれば、ただただ、空を見上げてぼーっと座っていたい、もしくは、だらーっと寝そべりたい。 クリエイティブな仕事をしていると、たまに、何もかも投げ出して、ぼーっとしたくなることがある。 おそらく、アウトプットの限界、インプットの限界、そんなサインなのだろうと思う。 以前の私は、そういう風に思う自分も許せなくて(甘えてるとかだらけてると感じていた)、無理やり仕事をしていたりしていたけど、心が壊れそうになって、そうすることを、

        居合に想う

          つらい時こそ、お茶の時間を確保する

          どんなに忙しいときも、つらくて悲しいときも、食事がのどを通らないほど気分が落ち込んでいるときも、体調が良くなくダウンしているときも、どんなときも、お茶の時間は持て、というのがじいちゃんの持論だった。 学校の図工の授業で頑張って作った作品、ポムのクリアボックスを、いじめっこに破壊され、落ち込んでいた私に、そっと「飲め」と差し出されたお茶。一口飲んで、ほっとしたところで、「落ち着いたか?」とおだやかなまなざしを向けてくれた、じいちゃん。小学生だったけれど、あの時のお茶のあったか

          つらい時こそ、お茶の時間を確保する

          溺愛マリービスケット

          ポケットの中にはビスケットがひとつ... という歌よろしく、じいちゃんのお菓子タッパーには、ビスケットが必ず入っていた。 マリービスケット、ムーンライト...森永の名画のような少女のイラストが今も脳裏に焼き付いているほどに印象的だったボックスパッケージ。マリービスケットは赤、ムーンライト深いブルーだったと記憶している。 じいちゃんはおやつの時間をなによりも大切にしていて、3時になると、じいちゃんのいる奥の間に家族が集まり、お茶とお菓子をもらって、一緒に食べるのが習慣だった

          溺愛マリービスケット

          なぜ、じいちゃんなのか

          なぜ、じいちゃんなのか? 清水寺の本堂を正式参拝したとき、お坊さんに問われたこと。 「誰にいちばんに今の自分を報告したいですか、伝えたいですか」 その問いへの答えとして、ふと思い浮かんだのは、7年前に死んだじいちゃんだった。 おじいちゃん子だったのは確かだが、こんなにも自分がおじいちゃん子だったとはと、少し驚いた。 そして、同時に、じいちゃんから学んだことの多さと深さにも気が付いた。 大好きだったじいちゃんと過ごした大切な時間。じいちゃんから何を学んだか、記録して

          なぜ、じいちゃんなのか

          がらくた、だから、そばに置く

          「古くて嫌だ」 「ボロくて恥ずかしい」 と思っていたものに、魅力を感じる、この頃。 大人になった、ということなのか。 じいちゃん好みに見事染まった、ということなのか。 古くて恥ずかしくて誰も呼びたくなかった実家の家も、今や大切な存在だ。 薄汚れた襖、剥げかけた砂壁、古びた柱、所々の汚れや傷が、なぜか感慨深いのだ。 祖父が亡くなって、家の整理をしたとき、祖母が勝手に、祖父が大切にしていた小棚や小物入れや小箱などを捨てた。押し入れにしまっていた重厚な卓机を捨てた。着物や帯も

          がらくた、だから、そばに置く

          いつも心に鳩サブレー

          本日8月10日は、大好きだったじいちゃんの誕生日であり、じいちゃんの大好きだった鳩サブレーの日であり(正しくは鳩の日)、じいちゃんのお葬式の日だった。 じいちゃんのことが大好きだった孫娘が、大好きだったじいちゃんと過ごした大切な時間の一コマ一コマを、そして、大好きだったじいちゃんから学んだあれやこれやを、大切に大切に記憶に留めるために、ことばに出して書き残していこうと思う。 さて、鳩サブレーの話に戻ろう。 鳩サブレーは笑顔のみなもと。元気のしるし。 じいちゃんの大好物

          いつも心に鳩サブレー

          企画の立て方について、編集者が考えてみた。

          思いがけず、企画力を褒められました。 自分は、アイデアはわきやすい方だとは思っていました。 だけど、それが特別なことだとは思ってはいませんでした。 みんな、ふつうに、やっていること。そう思っていました。 なぜ、そんなに企画が立てられるの? どうしたら、アイデアがたくさん生まれるの? 問われてみて、ふと考えました。 そっか、これってもしかして、私の強みなのかなって。 そして、アイデアが浮かぶのは、なぜなのか。 どういうときに、アイデアが浮かぶのか。 そもそも、アイデアっ

          企画の立て方について、編集者が考えてみた。

          「月曜瞑想」

          瞑想なんて自分にはハードルが高い そうずっと思っていました。 両足院の座禅体験に参加して、考えが180度変わりました。 瞑想って実は難しくなかった、むしろ 今の自分に必要なものだった、と気づきました。 瞑想をしてみたら、とにかく、気持ちがよかった。 自分でも信じられないくらい穏やかな気分になれたのです。 こんがらがった頭の中がすっきり整って、 もやもやした心の中がすーっと晴れていきました。 まさに、自分が再起動されたのです。 感覚が研ぎ澄まされ、 目が覚めた感じを

          「月曜瞑想」

          『呪術廻戦』なんてって、思ってた。けど…

          正直、私はマンガは嫌いでした。 それが、『鬼滅の刃』に出会って、マンガの見方が変わった。 人生に気づきと学びを与えてくれるものなんだなって、 はじめて思えたんです。 でも、『鬼滅の刃』だけで、よかった。 だから、 「ネクスト『鬼滅』」と評されているのは知ってはいたけれど、 『呪術廻戦』なんて読んだこともありませんでした。 歴代の「少年ジャンプ」の人気マンガのいいとこ取り、 計算されたキメラコンテンツでしょ、と思っていました(失礼)。 とはいえ、一編集者として、流行の

          『呪術廻戦』なんてって、思ってた。けど…

          「自分編集力」で生き方とライフスタイルを編集する

          とある街で、凛とした強さを持った、おしゃれなお姉さんに出会った。 生き方がとにかくかっこいい。ばっさりと、自分の「好き嫌い」を分類して、自分にインプットするかしないかを判断する。自分ブランディングに長けていて、確固とした「これは自分」というイメージを持っている人。 ファッションもしかり。自分に似合うもの似合わないものを知っていて、似合わないものは絶対に着ないし、つけない。徹底している。きっと、めちゃくちゃ調べて、試して、分析したんだと思う。 彼女は、自分一人でお店を切り

          「自分編集力」で生き方とライフスタイルを編集する

          編集者10年目にして思う「編集って何だろう?」

          編集者生活10年目。編集者になる前は、イギリスのケンブリッジ大学で認知心理学を学び、東京の大学で研究者生活を送っていました。ある時思い立って、研究者をすっぱり辞めて、東京のとある出版社の編集者になったという、ちょっと変わった経歴の持ち主です。だから、ものの感じ方・捉え方・見え方・考え方が他の人とちょっと違うみたいです。 人とちょっと違うことを、大切に。 せっかく10年も続けているのだから、ということで、なにか成果というと大げさだけれど、自分が編集者生活を送っていて、気づい

          編集者10年目にして思う「編集って何だろう?」