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アボリジニ物語 パート10(小惑星の衝突とアボリジニ文明の崩壊)

巨大な小惑星衝突によるアボリジニ文明の消滅危機に際して当時の政府の指導的立場にある者や議員たちは自分や家族が助かる道を一切放棄して文明を永続させるさせるために必要な人々を宇宙船に乗せて脱出させたのでした。その崇高な心は今の私たちが最も学ぶことではないでしょうか。もし、このような事態が私たちの世界に訪れたら力のある者達はどのような行動をとるでしょうか。
 
私は知性でありスピリット:黒人種、黄色人種ともこの巨大な小惑星衝突による文明崩壊という未曾有の危機に対して政府の指導者やその関係者は誰もが種族の存続に全力を尽くし、自らが生き延びようとした者はいなかった。あなた方の世界ではどうなるでしょうか。そこを学んでいただきたいと願っています。
 
アボリジニ:私たちが地球に移住してまたたくまに3万年が過ぎていきました。移住は大成功でした。地球への移住、文化・社会の形成についても黄色人種との協力でなにもかもがほぼ計画通りうまくいきました。故郷の惑星の人々も全て他の惑星に移って行きました。
 
アボリジニ:私たち宇宙関係の科学者や専門家の間では非常に心配なことが一つできていたのです。オーストラリア中央部にある天文台で巨大な小惑星が急速に近づいていることが発見されたからです。観測の結果この小惑星の軌道は地球の軌道と近い距離で交差するか地球に衝突する恐れがかなり強いことが観測されました。
 
アボリジニ:この小惑星は発見から7ヶ月後、この小惑星は肉眼でも赤く光る小さな点として観測できるようになってきました。詳しい観測の結果、隕石の衝突はほぼ避けられないことがわかって来たのでした。私たち黒人種は黄色人種の指導者と連携して緊急に科学者等を招集して会議を積み重ねて短い間に結論を出しました。今の科学技術では小惑星が大きすぎて軌道を変えることは不可能であること。地球へこのまま進むと太平洋の中央部付近から黒人種もしくは黄色人種の国付近に落下すると予測されました。どちらの国付近に落下しても両国とも壊滅的な被害を被ることがわかって来ました。(小惑星を移動できる科学技術はこの時から約130万年後の後期レムリア文明で確認されています。)
 
私はスピリットにこの時尋ねました。地球近くに来るだろう小惑星の軌道は今の地球科学の水準でも何年も前からわかっているのにどうして7か月前までわからなかったのですか。と。答えが返ってきました。あなたは何を信じてわかっていると考えるのですが。今のあなた方の天体物理学では確かに何年も前から小惑星の軌道は分かっているような知識の伝達はあります。しかし本当にそうでしょうか。巨大な天体望遠鏡を使用している天文学者より小さな望遠鏡で夜空を観測している個人の方が太陽系に侵入してくる彗星を早く発見していることが多いのではないですか。これ等を難しくしている問題は、どの領域に焦点を当てて観測しているかとその小惑星が太陽系由来のものかそうでないかで異なります。そして小惑星の持つ軌道と速度(これはスピードと方向を示すと理解してください)がかなり影響します。そのようなわけで地球に向かう全ての小惑星をあなた方の天文学者が必ず早期に発見することは不可能に近いと思います。さらに付け加えてお話するとすればあなた方の科学者の知識は異なる時空間が関係する現象についてはほぼゼロと言ってもいいでしょう。そのような状態で正しく宇宙空間を観測するのはとても困難です。
 
アボリジニ:私たち両種族は、共に秘密裏に議員、長老等国の運営に関係する指導者、科学者、技術者、医療従事者、官僚等を招集し、会議を重ねました。そして両種族共ほぼ同じ結論を出しました。
○    小惑星衝突後に必要とされる医師、技術者などを可能な限り飛行可能な宇宙船全てに乗せて地球から離脱させること。
○    小惑星の直撃を受けた付近の住民の生存は非常に厳しいが、小惑星の落下地点は確実に予想できないこと。それに大気圏に突入して分裂した場合にはどこに落下するか全く予測することは困難であること。
○    地球外に避難させた宇宙船は地球の軌道上にとどまり、小惑星衝突後出来るだけ早く戻って、文明を再構築すること。地球にとどまった人々が生存していれば救助活動をすること。(当時は現在の月はありませんでした。)
○    両種族とも指揮のため最高指導者だけを宇宙船に搭乗させ、文明の再構築の指揮をさせること。議員、長老等の指導者は搭乗を辞退し、再建のための要員を重点に搭乗させること。この方針については議員たちからは反対意見は全くありませんでした。指導者たちは小惑星の大きさから直撃を受けた周辺では誰もほぼ助からないことがわかっていても国民の指導者としては衝突まで人心の安定に努めることとしたのです。この状況下では何が重要で、何を選択すべきか誰もよくわかっていたからです。国民には「小惑星衝突による被害は少ない」と伝えました。
 
アボリジニ:私は市民です。小惑星が衝突するか、地球の近くを通過するとのことを国から知らされました。もし衝突した場合に備えたシェルターを活用するように伝えられましたがシェルター工事も行われていないので危機感は感じられません。
 
アボリジニ:私たち指導者は地球への移住を最優先したため、長距離長期間航行が可能な宇宙船の建造技術などは後回しにしていました。そのため短期間短距離飛行の宇宙船しか持ち合わせていません。故郷の人々に救援を求めようとしても、すでに他の惑星に移住してしまっていて間に合いませんでした。宇宙船はせいぜい地球の付近を12週間(今の私たちの時間とは違います)飛行できるだけの能力しかありません。
 
アボリジニ:小惑星が衝突するまでに飛行可能な宇宙船は、迅速に整備しても黒人種80機、黄色人種98機です(実際この機数が脱出に使われました)。この機数が最大限飛行可能な機数です。アフリカには宇宙船は1機もありませんでした。
 
アボリジニ:宇宙船は衝突の2時間前に離陸して飛行時間を最大限に伸ばし、その後地球に着陸することにしました。こうして全ての準備を整え、小惑星衝突の2時間前に黄色人種の宇宙船も含めて全機が同時に離陸することにしたのです。離陸はオーストラリア中部時間で正午です。
 
アボリジニ:私たち観測班は小惑星の軌道と衝突時間を絶えず計算していましたが、動揺が走りました。小惑星は突然急速な加速を起こし、午前11時には地球の間近に迫ってしまったのです。小惑星が地球に衝突する予想時間を午後2時ころと割り出していたのですが正午或いはその前には衝突する恐れが出てきたのです。私たちは衝突時間の計算を誤ったのです。小惑星の影響により地軸の傾斜は予想していましたが、地軸震動による影響の計算が抜け落ちていたのです。地軸振動のため計算よりかなり速く小惑星は地球に接近することになりました。それは磁石同士が着き合う様に急激に地球と小惑星との距離が近づいたのです。そのため脱出の余裕はほとんどなくなってしまったのでした。いいえ考えてみれば正確な計算の知識も技術を持ち合わせていなかったのです。重力が宇宙の外部圧力で生じているということを忘れてしまっていたのです。
 
アボリジニ:小惑星の急速な接近のために宇宙空港に待機していた宇宙船の私たちパイロットに「小惑星が離陸予定時間前に衝突する恐れがあり、直ちに離陸せよ」との指示が突然下されました。私の宇宙船は直ちに離陸を開始しました。突然の離陸命令のために178機全ての宇宙船は同時に離陸できませんでした。離陸のため機器の確認中の宇宙船もあったために約30分の時間差で離陸が行われました。脱出経路は小惑星の影響を避けて地球の大気圏と重力圏から安全に脱出するにはそれぞれの空港から上昇し、小惑星の進行方向とは反対側の地球の裏側に一旦ワープし、そこから出来るだけ小惑星の影響がない空間に飛行することとしていました。しかしその時すでに時間はあまり残されていませんでした。
 
アボリジニ:最初に飛び上がった私の操縦する宇宙船のパネルには全ての宇宙船の現在位置が表示されています。私の宇宙船はワープして地球の反対側の大気圏外を飛行しています。しかし多くの宇宙船がワープする前に小惑星が大気圏の上層部に到達してしまったのです。そのため大気に短時間のうちに強く大きな流れと渦が生じていきました。多くの宇宙船は十分な速度を出すことが出来ずに大気の流れと渦に翻弄される結果となってしまったのです。わずかな時間をおいて小惑星は大気圏に突入し、爆発し、大きく3つに分裂、無数の小さな隕石が雨あられのごとく降って来ました。
 
アボリジニ:脱出できた私たちが宇宙船から観測すると宇宙船の多くは、隕石の大気圏突入による空気の逆流に引きずられたり、隕石の破片の衝突により飛行中に破壊または墜落していきました。安全な宇宙空間に到達したとき、宇宙船内のパネルで確認できたのは私たち黒人種の3機と黄色人種の4機の併せて7機だけでした。
 
私は知性でありスピリット:3つに分裂した小惑星は最も小さい隕石でも直径数キロメートルの巨大なものでした。それは現在のアフリカ北東部に落下し、将来、紅海と言われる海が形成されました。最大の隕石はガラパゴス諸島付近、中間の隕石は現在のチモール海付近に落下しました。最大の隕石と中程度の隕石は地球の地殻を完全に粉砕し、貫きました。
 
アボリジニ:私は宇宙船のパイロットです。宇宙船の操縦席から地球の状態を観測していました。小惑星が衝突した地域は私たちが考えていたこととははるかに違っていました。信じがたいほどの大爆発が起こり、地殻のみならずその内部までもが振動し、その振動に引きずられるように地球の至る所で大規模な火山噴火が瞬く間に発生していきました。多くの地域で瞬時に山が形成されては大陸と共に海底に沈み、または海中から隆起してきました。衝突の衝撃で地軸が震動しながら変わっていきました。衝突地点から遠く離れた場所の人達は衝突で舞い上がった塵のため太陽は赤黒く見えたことでしょう。太陽が水平線に向かって落ちていっては上昇するようにも見えたことでしょう。
 
アボリジニ:宇宙船から見える地球上の惨状はいたるところで300m以上の大津波や大小の津波が発生して陸地を次々に飲み込んでいく状況でした。舞い上がった粉塵の影響ではっきりと地表を見ることは出来ませんでしたがそれでも粉塵の中からとても大きな災害が地表を覆っていくのが見えてきました。黄色人種が住んでいたところの多くの陸地の上を津波が通り過ぎていきました。とてもつらくて見ていられませんでした。私たちの住んでいる地域は火山の噴煙で詳しく状況を確認することは出来ませんでした。まもなくして太平洋にとても大きな島が出来つつあるのを観測しました。
 
私は知性でありスピリット:小惑星の衝突の影響でオーストラリアからタスマニアが切り離され、現在の南極の大部分が当時沈み、その後長い時間がたって少しずつ隆起してきました。そして長い年月ののちに南極は現在の状況となっていきました。南極とオーストラリアの間の巨大な深い海底峡谷はその時に形成されたのです。そのため現在オーストラリアと南極大陸の間には広大な海が広がっています。
大平洋に落下した小惑星の一部はとても巨大であったので、地殻を深く、大きく粉砕したことから、深い場所で発生した大量のガス塊がその上部を押し上げて陸地を形成して行きました。この大量のガス塊は火山の火砕流で発生する大量のガスに似ています。太平洋上に現れたこの大陸は後にレムリア、さらに時間が経過してムー大陸と呼ばれることになり多くの宇宙文明と係わっていきますが、最後には地殻変動により太平洋に沈んでいくことになるのです。太平洋の島々に生活している多くの民族はムー文明の末裔ですがレムリア人の他に多くの星系から移り住んだ人々も含まれています。
 
私は知性でありスピリット:隕石により舞い上がった塵と火山により発生した灰は地球上空を濃密に覆い昼間でも夜のようになり地域によっては著しく温度が低下していきました。さらに火山の噴火などで生じた水蒸気は想像も出来ないほどの豪雨をもたらし、かつてなかったほどの大洪水を引き起こし、地球外の人々が作った多くの文明も洗い流してしまったのです。そして地球は彼らが故郷の惑星でかつて大規模核戦争を起こした時のような状況に変貌していきました。
 
私は知性でありスピリット:宇宙船から見える惨状は目を覆いたくなるものでした。その状況は宇宙船の拡大望遠鏡により搭乗員には地上のひとり一人の状況さえ手に取るようにわかりました。オーストラリアでは無数の火山噴火や地殻変動、津波、有毒ガスの大量噴出によって一瞬に100万人以上もの黒人種が死亡しました。衝突前に準備していたシェルターなど全く役に立ちませんでした。豊かな森も広大な内海と入江も一瞬で消滅しました。小惑星の衝突から一日が過ぎていきました。濃密なガスと塵の中でそれでもオーストラリアには数万人が生き残っているのが確認されましたが、オーストラリアは外界から完全に遮断され、また、救援の望みもなく、けが人の治療も出来ず、さらに気温の低下や食料の不足などで次第に多くの人々が死んでいきました。1年ほどして大惨事が収まったときには広大なオーストラリア全体での生存者はわずかに180人ほどとなっています。脱出した宇宙船の人達は一人も生存できませんでした。
 
アボリジニ:私たち脱出できた7機の宇宙船は宇宙空間に留まりました。最大飛行可能な12週間がまもなくやってきます。しかし地表の嵐は予想に反して収まる傾向を示しませんでした。安全に宇宙船が大気圏に進入して飛行できる状態ではなかったのです。火山などの熱の温度差により毎秒100m以上の暴風が所々で吹き荒れていたからです。
地表はほとんどの地域の視界が効かず着陸はどこも困難でした。そのため、かろうじて視界の効くヨーロッパ付近(現在のグリーランド)に向けて燃料が底をつきかけていた私たちの7機の宇宙船は危険を承知で着陸を開始したのです。予想通り暴風雨や磁場の乱れなどにより宇宙船の飛行が安定せず、コントロールが十分できない中での強行着陸を試みたのです。
 
私は知性でありスピリット:地上に向かった6機は地上にたたきつけられるように墜落していきました。着陸に成功した黄色人種の乗った1機の宇宙船も激突するように着陸したため大きな損傷を受けて再び飛行することが出来なくなってしまいました。
 
黄色人種:私たち黄色人種の乗った宇宙船は一緒に脱出した6機の宇宙船とともに大気圏に進入してまもなく大気の毎秒100メートルにも及ぶ激しい乱流に巻き込まれてしまいました。私の操縦する宇宙船も陰極線プラズマフィールドが安定せず、部分的に剥がれ落ち、そのため揚力を失い激しい上下動を起こしながら地上に向かっていきました。他の宇宙船も同じような状態だったでしょう。他の宇宙船からの緊迫した通信が重なるように届いていました。いくつかの宇宙船の信号がやがて途絶え、バラバラの状態で着陸を強行せざるを得ませんでした。心強かったことは乗員の誰もがこの状況を理解し、落ち着いていたことでした。パネルに写る地上は大きな地殻変動により斜面が多く、わずかに残された平地に向かって着陸を開始したのです。しかし、地上が近づいたころ突然落下するようにして宇宙船は降下し、コントロールできないままに激突するように着陸してしまいました。他の宇宙船との連絡はとれなくなっていました。
 
黄色人種:墜落するように降下して着陸した私の操縦する宇宙船の負傷者は比較的少なかったため医師は、負傷者の治療と看護に努めていきました。搭乗者は95人のさまざまな分野の専門家で構成されていました。食料など生命維持に必要な物はほぼ十分にありましたが、外は強風と吹雪で荒れ狂い、断続的に強い地震が発生し、いつまで安全かわからない状況です。そのため、宇宙船をシェルターとして活用しながら生き延びることを模索しています。
 
私は知性でありスピリット:1ヶ月後再び襲った大地震はこの唯一残った宇宙船をも地中に引きずり込んでいきました。そして宇宙船で緊急避難した全員が命を失ってしまったのでした。宇宙船で脱出した人々は指導者の願いが叶えられずに誰も生き残ることが出来ませんでした。そのため文明を立て直すことはできませんでした。指導者たち全てが自分だけは助かろうという気持ちを捨てて種族の生存に全力を尽くしたのです。これはあなた方が最も学ばなければならない一つでもあるのです。

次回は最後のパートになります。地上にわずかに生き残ったアボリジニの人々がどのように未来を切り開いて現在に至ったのかをお話しましょう。

・アボリジニ物語 パート1(序章、スピリットからの語り掛け)
https://note.com/lucky_noto321/n/necb6228d66a8
・アボリジニ物語 パート2(アボリジニ民族:近年~現在)
https://note.com/lucky_noto321/n/ne715006cdfdd
・アボリジニ物語 パート3(アボリジニの故郷バカラティーニ星)
https://note.com/lucky_noto321/n/n0bcf6a765d78
・アボリジニ物語 パート4(全てが消滅危機の大規模核戦争)
https://note.com/lucky_noto321/n/n6d331d4c6aa1
・アボリジニ物語 パート5(壊滅的な核戦争からの復活)
https://note.com/lucky_noto321/n/naf90101b923b
・アボリジニ物語 パート6(移住出来る星を求めて~地球へ~)
https://note.com/lucky_noto321/n/n256afbea9211
・アボリジニ物語 パート7(生きるための食料の確保)
https://note.com/lucky_noto321/n/n240decb4af2f
・アボリジニ物語 パート8(とても単純だったが素晴らしい政治形態)
https://note.com/lucky_noto321/n/n44708843c2af
・アボリジニ物語 パート9(邪悪な宗教の発生・排除と異種族間の結婚)
https://note.com/lucky_noto321/n/n037901434b36
・アボリジニ物語 パート10(小惑星の衝突とアボリジニ文明の崩壊)
https://note.com/lucky_noto321/n/n6b1392450432
・アボリジニ物語 パート11(大災害後、生き残りをかけて)
https://note.com/lucky_noto321/n/n3637ba483fcf

参考
月の真実と地球人類の歴史https://note.com/lucky_noto321/n/na2cd28e8460d

宇宙船(UFO)の飛行原理、搭乗体験記 パート1(UFOの基本原理等)https://note.com/lucky_noto321/n/n7b714db106bf

「アルクトゥルス女性からのメッセージ https://note.com/lucky_noto321/n/n9da508e39240

日本人のルーツ パート1~6 https://note.com/lucky_noto321/n/nd852f09fa2e2

日本人のルーツ外伝パート1~3

「アルクトゥルスの風」パート1~10

 
 
 
 
 
 
 
 

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