記事一覧
4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて
お久しぶりです(そうでもないかな?)、今日は村上春樹の短編集『カンガルー日和』の中から、表題の短編(長いので略)について。
僕とこの作品との出会いは、本当に偶然で、ただふらっと入った本屋でふらっと取った本の目次を見てこれだと思い、読んでみたという具合だ。そして僕はこの短編の題名を見て一瞬で、この話はきっと僕の気に入るだろうな、と思った。後から思えば、それは作中の”僕”が100パーセントの女の
ステップを踏み続ける
村上春樹の前期三部作、いわゆる鼠三部作の続編(完結編)であるこの「ダンス・ダンス・ダンス」は、上下二巻となっており、「羊をめぐる冒険」に比べてもだいぶ厚い。今回は僕がこのシリーズを読むに至った経緯、そして考えたことなどをつらつらと書きます。
まず僕は、強烈にこの本の題名が好きだ。強烈に惹かれて、強烈に魅了されている。「ダンス・ダンス・ダンス」。なぜだろう、とりわけ理由もないのに。きっと言語化
あなたの目の中に不安の色が見たかった
僕がこの本を知ったのは、かのドキュメンタリードラマ「三島由紀夫vs東大全共闘」にて、三島が言及したことに端を発する。そこで三島は表題の通りの言葉を用いてこの本を引用し、東大生に向かって何か語りかけていた。(語りかけていた内容は忘れた。話は変わるが、忘れるって時に最高であり、最悪である。忘れたいものを忘れることができることはどちらであるかいうまでもない。それを議題にしたいのではない。問題は後者だ。
もっとみる