あなたの目の中に不安の色が見たかった
僕がこの本を知ったのは、かのドキュメンタリードラマ「三島由紀夫vs東大全共闘」にて、三島が言及したことに端を発する。そこで三島は表題の通りの言葉を用いてこの本を引用し、東大生に向かって何か語りかけていた。(語りかけていた内容は忘れた。話は変わるが、忘れるって時に最高であり、最悪である。忘れたいものを忘れることができることはどちらであるかいうまでもない。それを議題にしたいのではない。問題は後者だ。映画、本、美しい思い出、どんなに感激しようと、涙を流そうと、それらに影響され奮い