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【蔵出し編】昔出会った器をゴソゴソと⑫

錆浅葱、詳しくは実物でご確認ください。

この器の色、錆浅葱(さびあさぎ)という
作家さんのスペシャリテだそうで。
最初に申し上げておきますが、
私の撮影技術では無理です。w
ホントはもう少し青みが強いかな?

わかりやすく言えば銅がサビた
緑青(ろくしょう)のようにも見えますし、
少し緑変したコバルトブルーのようにも見えます。

と、本人はわかりやすく言ったつもりでいますが、
たぶん何も伝わっていないと思いますので、w
詳しくは実物でお確かめください。

とにもかくにも非常に特徴的な、
この方にしか出せないような
色合いであることは間違いありませんので。

サラサラと、手にまとわりつく焼き締めの肌。

今回の作家さんは今井梨絵さん
益子、笠間などで活動され、
今は千葉県で活動されておられるようです。

https://www.instagram.com/rie7077/

冒頭から申し上げている錆浅葱、
大変オリジナリティがあって美しいですよね。
派手さはないけれどきちんと主張していて。
しかも微妙に刷毛目を活かしておられていて
濃淡の景色がまた美しい。

しかも器全体を焼き締め、
つまり光沢を出すための釉薬を用いず、
マットな雰囲気に仕上げられている
ところがまた憎い。

外側全面に櫛目が効いていることも
相まって、肌感が良いというのか、
サラサラと手のひらにまとわりついて
くるような肌目も素敵です。

ほどよく主張し、ほどよく控える。
この辺の存在感の出し入れ加減こそが
今井さんの真骨頂なのかもしれません。

普遍的なかたちを彩る自分らしさと日常。

器の高さは約65mm。
ご本人的にはカフェオレボウル、
なのかもしれませんが、
私は日本茶を並々注いでいただいております。

この時期ですから蕎麦猪口代わりに使って素麺を、
また抹茶ゼリーを盛り付ける、
なんて使い方も良さそうです。
つまりは懐が広い、ということで。

するんとクセのないフォルムは
長く、広く、日常的に使ってもらうことを旨とし、
仕上げているというメッセージでしょうか。

このように普遍的なかたちの中に
いかにして自分らしさを表現するのか、
それこそが作家の腕の見せ所なのでしょう。

それが錆浅葱であり、焼き締めや櫛目による
手ざわり、肌ざわり、なのかもしれません。

と、このシリーズどこまで続けましょうかね?
ネタはまだまだあるんですが、
みなさん飽きてきているのか、
徐々に閲覧数も減ってきているようで。
お盆期間中ってこんなもんなのかな?

ちょっと新ネタも考えつつではありますが、
もうしばらくお付き合いください!

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