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湘南茅ヶ崎クラフトフェアいちの市③

備前の地で釉薬タラタラの器を作りし者。

今回の茅ヶ崎のイベントで興味深かったのが、
神奈川はおろか関東圏以外のエリア、
特に関西出身の出店者が結構な数いたこと。
大阪、京都、兵庫などなど。
感覚的には1/3ぐらいがそうだったのでは。
私自身も出身が関西であることを告げつつ
大阪からやってきた店主に理由を尋ねると
「ほらぁ、私ら関西人はガメつい※でしょ?
だから呼ばれりゃどこでも行きますよ。アハハハ!」
※利を得ることに抜け目がなく、押しが強い
と、想定外の巻き込み事故にあってしまった。
この手のイベントが常に新陳代謝するためには、
それはそれで良い試みなのかもしれない。

備前のビの字も感じさせないほんわかタッチ。

そんな中で出会ったのが「岡山県」からの出店者。
植山黄世さんの作品です。

ご承知の通り、岡山といえば備前焼。
釉薬を使わず、ともすれば質素で無骨な器が多く、
簡単に言えば男っぽい渋好みな印象が強い。
かつて備前の陶器市で、ポケモンのゴローンの
ような器を購入して帰路についた思い出が。
だがしかし、今回の出店者は女性。
それも高校の日本史教師のような、
マイペースでのんびりとした立ち居振る舞い。
※個人的な感想です
包装時の手際の悪さと相反する几帳面さが
その印象を強く後押しした。
そして最も驚愕するのがその作品。
釉薬てんこ盛りやん?どこが岡山?

どこで焼こうが私は私、その意気や良し。

聞けば学生時代に出会った師匠が笠間の方で、
その方から手ほどきを受けて今に至る、だとか。
ブース内の作品を見て至極納得。
なんでも知人からこのイベントについての評判を
伝え聞き、応募したら幸運にも当選。
岡山から遠路はるばる初出店したとのこと。
その応募総数、嘘か真か数百組という噂が。
そういう意味では出店できているだけで
すでにラッキーなんですね。

高さ約65mm程度。
岡山・備前焼の陶器市ではまずお目にかかれない
たおやかでまったりとした作風は、
笠間焼由来の釉薬と、作者のお人柄ならでは。
そうは言いつつやはり備前の趣も捨て難いので、
作者いわく、二度と再現できそうにない渋めの
色合いの一品をチョイスすることに。
青い釉薬が溶けた灰等と混ざり合い、
まるでチョコミント、キャラメルソースがけ、
みたいな表情が魅力です。※例えが不味そう?

聞けば信楽や立杭にも参戦するらしいので、
うまくいけば地元でまたお目にかかれるかも。
実は岡山出身の女性作家さん、もう一人
知っているので、その方のお話もまたいつか。
こちらもかなり個性的な作品を作る方ですが。
質実剛健、備前の地で我が道を行く女流陶芸家、
なんだか応援したくなります。

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