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麓(ろく)
2024年5月29日 17:09
「黒猫」俺は黒い。みんな俺を見るとみな不吉だと逃げていく。そんな俺を綺麗だと言った。お前さんだけだった。俺を見て綺麗だと言ってくれたのは。お前さんは真っ白な肌で、華奢な体つき。お前さんにはわるいが、少し病弱そうに見える。もうちょっと肉をつけろ。肉を。と言いたいところだが、俺はそんなお前さんが好きだ。華奢なのに、しっかりとしたゴツゴツとした男を感じる手
2024年5月27日 19:08
僕の美学
樚(ろく)
AIで作った曲です。↓歌詞です。綺麗だけどきたない暖かいけど冷たいそんな美学アンバランスでアンビバレントそんな僕の美学黒はきたないのか白は綺麗なのかそんな美学きたないものはきたないのか綺麗なものは綺麗なのか壊したい壊したいすべてを泣きたいくらい穏やかで泣きたいくらい悲痛な僕の叫び僕の美学それは綺麗かきたないか君が教えてくれ
2024年5月27日 17:36
「美学」僕には美学がある。これは、嫌だ。これは、ダメ。これは、いい。これは、幸せ。そんな、僕にとって法則みたいなものが沢山ある。例えば、横断歩道で車が止まってくれたとき会釈を必ずする。とか、コンビニでレジで会計した後必ず「ありがとうございます。」を言う。とか、こんな、ちょっとしたくだらないことに法則がある。それは、たぶん他の人
2024年5月25日 15:30
「所有物」今朝、喧嘩を見た。激しい喧嘩と言うよりも、冷戦状態のような冷ややかな喧嘩だ。朝ごはんはとうに冷め切っている。ことの発端は、「アイディアは誰のものか。」 についてだった。Aは、言った。「俺が最初に出したアイディアだったのに。」と。涙ぐみ、心中にあった黒い全てを吐き捨てるように言った。Zは言った。「それは、私のアイディアで、ずっと前から考え
2024年5月24日 21:34
「愛ゆえに」当たり前の日々が当たり前じゃなくなった瞬間生きた心地がしなくて耳を塞ぎたくて自分という存在を切り取ってゴミ箱に捨ててしまうように瞬きの間の一瞬の間にさえ消えてしまいたいと心からそう願った好きという感情がこんなにも醜くて汚くて、そして残酷で真っ黒な感情に支配されたこんな気持ちは私には要らないと何度も何度も石鹸で洗って擦って磨
2024年5月23日 20:54
「記憶の風」鮮やかな日々。鮮やかな会話。鮮やかな面構え。そのひとときは、とても大切で思い返せば切なくてでも、あたたかな時間だったような気がする。いまは、思い出せない。でも、確かにあった出来事。どんな名前だっけ。どんな場所だっけ。「どんな人だったっけ。」そうやって、思いだそうとしてももう、朧げで思い出せない。記憶の中の自分があまりに
2024年5月20日 16:51
「1と0」僕は、音楽家だ。1人のしがないミュージシャン。今月の売上はたったの1000円。見ての通り、気分は最悪。このお金は今日の飯代でチャラ。明日どうやって、生きていけばいいのやら。アイディアが浮かんでこないのだ。思考を巡らせていた手を辞めトボトボと思い足を引きずりながら公園から立ち去ろうとしていたときだ。通りすがりの女子高校生達の声が聞こえた。
2024年5月18日 13:15
「向かいのカフェ」朝いつも同じ時間帯に向かい側のカフェに座る人その人は一言で言えば美しいみんなが見惚れている様子がガラス越しによく見える洗練された姿勢で本をじっくり読んでいるときどきパラパラと黒髪が目にかかりそうになるとゆっくりと指先を耳元に持っていきスッとかけるそして、薄いフレームのメガネの縁を指先で確かめるようにしてメガネをちょっと掛
2024年5月1日 16:48
秘密裏にある花たちの楽園そこは真夜中になっても閉まらない不思議な場所そこにいる花たちはアーチを描き未来へと手を伸ばすように一生懸命に葉を広げるそれはいつしか小さなつぼみが成り花を咲かせるそれは一瞬の刻を華麗に美しく彩りそして儚い命を終わらせるそうしてまた新たな命が生まれるそこにいる花たちは朝空が明るくなり始めたとき昼太陽が火照っているとき夜