麓(ろく)

木鹿(きっか)から樚(ろく)に改名しました! 「おとぎ話の世界で君ともう一度」という小…

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木鹿(きっか)から樚(ろく)に改名しました! 「おとぎ話の世界で君ともう一度」という小説書いています! よろしくお願いいたします!

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  • 【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度

    記憶の中の少年と、鬱々とした日々を送る女子大学生の物語。 キーとなるのが、一冊の本と、記憶の中の少年からもらったボタン。 ある日、ひょんなことから物語の中に入ってしまった主人公。 果たして、どんな結末を迎えるのか____。

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#1

第一幕 開かれた扉1:かすかな記憶 ??:ね。璃羽。ちょっと手出して。 ガサゴソ。 ??:はい………。これ、あげる。 璃羽:???。これ?なあに? ??:これは、第二ボタンって言うんだ。    そしてこれはね、僕のここ(心)にある大切な気持ち。 璃羽:???大切な…気持ち? 私は、その意味がなんだか分からなかったけれど、とても心がくすぐったくなって、嬉しくなったような気がする。 ??:そう。これは璃羽と僕との秘密。璃羽は守れる? 璃羽:うん!守れるよ! ?

    • 【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#26

      第二章 靴を落とした少女 23:整本師と物語そして、その本をしっかりと握りしめ、荷物置き場になっていた書斎から、そっと立ち去った。 私は冷めやらぬ興奮を、隠すように小声で 「ねぇ、ねぇ、エル。見つけた!見つけたよ!」 「んー、なによ。」 エルは少し、鬱陶しそうにベットに張り付いていた体をゆっくりと起こした。 「見つけたんだよ!」 「だから、何をよ。」 「この本を!この童話集の本だよ!」 「で?その本がどうしたっていうのよ。」 あ、そっか、エルはこのことを知らないのか。

      • 【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#25

        第二章 靴を落とした少女22:私の童話集 「じゃあ、舞踏会の最後の日。鐘が12回鳴ったとき。それまで、耐えてね。」 「おうよ。待ってる。」 私とアルは手を固く結んだ。 もう直ぐ夜が明ける。 早く帰らなくちゃ。 エルとエラが心配する。 私は建物の物陰に隠れて、腕にしていたボタンに息を吹きかけた。 私は、ふわりと宙を舞い家に帰った。 私は、家の窓からそっと入り込んだ。 エルはもう寝ている。 私も寝よう。 「おやすみなさい、エル。」 朝が来た。 私は今日は少し早起きをした。 エ

        • デイジー

          「黒猫」 俺は黒い。 みんな俺を見るとみな不吉だと逃げていく。 そんな俺を綺麗だと言った。 お前さんだけだった。 俺を見て綺麗だと言ってくれたのは。 お前さんは真っ白な肌で、華奢な体つき。 お前さんにはわるいが、少し病弱そうに見える。 もうちょっと肉をつけろ。肉を。 と言いたいところだが、 俺はそんなお前さんが好きだ。 華奢なのに、 しっかりとしたゴツゴツとした男を感じる手。 その手で撫でられると 俺は心地が良いと感じるから不思議だ。 ある時、木

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        【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#1

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        • 【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度
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        記事

          黒猫の美学

          AIで作曲しました。 ↓歌詞です。 ある日 黒猫が言いました 美学が何だい と ある日 黒猫が言いました 美学は自分自身の 中にしかない と 何も間違って いないはずなのに 何度も何度も 迷っている子羊に 見えるのは なぜなのか 黒猫は不思議そうに 言いました。 お前さんは何も間違っていない と 自信を持てと。 そう 言いました。 ファインダー越しに 見えるきしゃな目 ある日 黒猫は言いました。 本当に自由ならば みなとっくに死んでいる と ある日 黒猫は言いました。 ちょっと苦しいくらいが 生きている証だ と ある日の 木漏れ日 ある日の 黒猫の話

          これは、誰の?

          AIで作曲しました。 ↓歌詞です。 これは俺の これは私の これは僕の 何のために それを持つの 何のために それがあるの それは俺の それは私の それは僕の すると 傷がふえていく 気づかないうちに 傷がふかくなる だから 誰のためでもなく 誰のものでもなく あれは、 俺たちの あれは、 私たちの あれは、 僕たちの 晴れやかになる とても 晴れやかになる すると 穏やかな日々が 待っている 問おう じゃあ、これは誰の?

          これは、誰の?

          これは、誰の?

          僕の美学

          AIで作った曲です。 ↓歌詞です。 綺麗だけどきたない 暖かいけど冷たい そんな美学 アンバランスで アンビバレント そんな 僕の美学 黒はきたないのか 白は綺麗なのか そんな美学 きたないものは きたないのか 綺麗なものは 綺麗なのか 壊したい 壊したい すべてを 泣きたいくらい 穏やかで 泣きたいくらい 悲痛な 僕の叫び 僕の美学 それは 綺麗か きたないか 君が教えてくれ 君の美学はなんだ

          ヤグルマギク

          「美学」 僕には美学がある。 これは、嫌だ。 これは、ダメ。 これは、いい。 これは、幸せ。 そんな、僕にとって 法則みたいなものが沢山ある。 例えば、 横断歩道で車が止まってくれたとき 会釈を必ずする。 とか、 コンビニでレジで会計した後 必ず「ありがとうございます。」 を言う。 とか、 こんな、ちょっとしたくだらないことに 法則がある。 それは、たぶん他の人からすれば そんな神経質にならなくても。 と社会の汚れたところを頑なに見せな

          ヤグルマギク

          私よ、風を追い越せ

          AIで作曲した歌です。 ↓歌詞です。 記憶の片隅にある 朧げな風 変わらぬもの 変わるもの すべて抱えて 私よ 風を追い越せ 変わらぬものも 変わるものも すべて抱えて 私よ、風を追い越せ あのとき 鮮やかだった 確かに 色づいた いまは どんな人 なのかも 思い出せない あのとき 確かにあったもの 風が吹けば そこにあらず でも 確かにあった すべてを捨てて 私よ 風を追い越せ 変わらぬものも 変わるものも すべて捨てて 私よ、風を追い越せ ゆっくりと 変わってゆけ 戻らないところまで 私よ、風を追い越せ

          私よ、風を追い越せ

          私よ、風を追い越せ

          オオアラセイトウ

          「所有物」 今朝、喧嘩を見た。 激しい喧嘩と言うよりも、 冷戦状態のような冷ややかな喧嘩だ。 朝ごはんはとうに冷め切っている。 ことの発端は、 「アイディアは誰のものか。」  についてだった。 Aは、言った。 「俺が最初に出したアイディアだったのに。」と。 涙ぐみ、心中にあった 黒い全てを吐き捨てるように言った。 Zは言った。 「それは、私のアイディアで、ずっと前から考えていたことだったの。Aのものじゃないわ。」と。 こちらも、少々イラついた様子で

          オオアラセイトウ

          アイビー

          「愛ゆえに」 当たり前の日々が 当たり前じゃなくなった瞬間 生きた心地がしなくて 耳を塞ぎたくて 自分という存在を切り取って ゴミ箱に捨ててしまうように 瞬きの間の一瞬の間にさえ 消えてしまいたいと 心からそう願った 好きという感情が こんなにも醜くて汚くて、 そして残酷で 真っ黒な感情に支配された こんな気持ちは私には要らないと 何度も何度も 石鹸で洗って擦って磨いた 真っ白なものに変えるために でも、何度洗っても擦っても磨いても 真っ

          テイカカズラ

          「依存」 私は1人だ。 世界中にたった1人。 それは、 いいことなのかもしれないし 悪いことなのかもしれない。 だって家族も友達も彼氏でさえもいない。 本当にたった1人。 でも、私は別に寂しいと思ったことはない。 だって、人間と関わると鬱陶しいからだ。 そもそも、私は人間が嫌い。 醜い争いをたびたび見ると、嫌気がさすし、 めんどくさいと思ってしまう。 なら、悠々自適に1人で出掛ける方がいいし、 私には合っている。 と思っていた。 あなたと出会う

          テイカカズラ

          ツキミソウ

          「記憶の風」 鮮やかな日々。 鮮やかな会話。 鮮やかな面構え。 そのひとときは、 とても大切で 思い返せば切なくて でも、あたたかな 時間だったような気がする。 いまは、思い出せない。 でも、確かにあった出来事。 どんな名前だっけ。 どんな場所だっけ。 「どんな人だったっけ。」 そうやって、 思いだそうとしても もう、朧げで思い出せない。 記憶の中の自分があまりにも 眩しい笑顔なものだから 少し目が潤む。 上手く思い出せなくても 上手

          ニオイバンマツリ

          「fairy」 私ね、妖精さんが見えるの でもママとパパは信じてくれなくて でも妖精さんはね 絶対いるの。 だって、そこにもあそこにもいるのに なんで信じてくれないんだろって 悲しいの。 お花をピカピカにしてくれるし お家で私と一緒に遊んでくれるの。 それでね 羽がね、パタパターってキラキラなんだー。 そう思っていた子供時代はとっくに過ぎて いつしか 私の目には妖精が映らなくなった。 というより 妖精なんか最初から いなかったのかもしれない。

          ニオイバンマツリ

          白と透明

          ↓歌詞です。 ………………………… 白い 白い はなひら まるで 透明みたいだ 誰かが言った 「白と透明は似ている」 と 誰かは言った 「なぜ」 と 誰かが言った 「白はイチ 透明は ゼロ」 と 誰かは言った 「似ているけど違う」 と イチとゼロは そう呟いた 白い 白い はなひらに ひとつぶ しずくがすけた 誰かは言った 「透明なおぼえ 白いはなひらの 軌跡の歌だ」 と イチとゼロ 白と透明 「1と0」 …………………………

          モッコウバラ

          「1と0」 僕は、音楽家だ。 1人のしがないミュージシャン。 今月の売上はたったの1000円。 見ての通り、気分は最悪。 このお金は今日の飯代でチャラ。 明日どうやって、 生きていけばいいのやら。 アイディアが浮かんでこないのだ。 思考を巡らせていた手を辞め トボトボと思い足を引きずりながら 公園から立ち去ろうとしていたときだ。 通りすがりの女子高校生達の 声が聞こえた。 「ねぇ、白って透明と似てない?。」 「え?どゆこと?いきなりどうした?」

          モッコウバラ