松波 慧(マツナミケイ)

エッセイと小説を書く人。 ゆるくのんびりnoteを堪能しています。 基本流し書き。誤字…

松波 慧(マツナミケイ)

エッセイと小説を書く人。 ゆるくのんびりnoteを堪能しています。 基本流し書き。誤字脱字を後から直しています💦

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みんなが撫でる犬。

地元の駅に朝の8時から10時半くらいまでずっと座っている犬がいる。 もちろん犬単体ではなく、ちっちゃなおじちゃんと一緒です。 なぜかみんな通りすがりにこの犬を撫でる。時には話しかける。帰る時は別れを惜しむ。おはようを言う。元気?とかも言う。 少し公共の犬っぽくなっている。 その間、飼い主のおじちゃんはというと、黙って静かに缶コーヒーを飲んでいる。 おじちゃんのコーヒーブレイクに犬がお供し、その場所が単に駅前であるだけのこと。 我が家にも14歳の雑種がいるが、娘の嫁入り犬

    • おじさん考。

      わたしは年齢は50代。 あと数年で還暦を迎えるおばさんである。 おっさんで言うと、 あなたの会社にもいる窓際の(物理的な意味ですよ)部長さんと同じ年齢である。 別におじさんで例えなくてもいいが、そのくらい「隔たり」があるということである。 会社に行くとほぼ年下。 娘より若い子もたくさんいる。 こちらとしては楽しいが、あちらはとても気を遣っている。 わかる!昔そうだったもの。 当時は、上司が歩み寄るほど 距離感が難しかったもの。 それをようやく思い出したわたしは、最近は無理に

      • 仕事を複数もつと、人生がやわらかく進化する。

        娘の結婚を機に、ひとり暮らしになった。 終の住処ではないが、 間取りにはこだわった。 とにかく第一条件は、 ワンルーム!この一択である。 郊外の比較的安めの土地に大きめの部屋。 そこを家具の配置でいかようにも 変えて住んでいく。 もちろん生活インフラは固定だが、 季節や自分の生活スタイルによって 間取りのレイアウト変更を自在にできるのが、 ワンルームの利点である。 ここまでこだわったのにはふたつの理由がある。 ひとつはわたしの仕事だ。 娘が社会人になったタイミング

        • おばさんの心配ごと。

          今年は数十年に一度の稀にみる悪運気らしい。 ヤバい年周りになるぞと年のはじめに言われた。 あまり気にはしていないのだが、 一度調べはじめると、 ま、普通に気になる。 この大凶は2024年の半ばまで続くそうで、 なるほどねぇと我が行く末を遠目から心配している。(どちらかと言うと対岸の花火のような。) そもそもあらゆる占いとか、 そういったもののすべてが、 【大凶】、【大殺界】、【数十年に一度の魔の刻】ですとなると 人はどちらかというと冷静になるものである。 確かに今年は

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          昭和生まれは、パンデミックに弱い?

          ちょうどオイルショックの頃、 わたしは8歳くらいで、 当時の母は 買い物でトイレットペーパーの包みを わたしに持たせる「儀式」に 取り憑かれていた。 元来心配性で 最初に生まれた子に死なれ、 わたしという生まれた娘は 幼少期に大病をして 母親になってからの彼女は 心配と不安と、悲劇に苛まれ、 いよいよ不安症は加速するばかりだった。 結婚時にあった容貌は、 数年で衰え、 物心ついた時には 割と貧相な母親だった。 言わずもがな、 オイルショックの頃は 極端にトイレットペーパ

          昭和生まれは、パンデミックに弱い?

          スープ!スープ!

          福岡の焼き肉屋さんが売っている テールスープと参鶏湯にハマっている。 朝が辛く、なんとか朝ごはんを食べて力を入れたいわたし。 お粥や雑炊なら カラダも温まるしお腹にも溜まる。 一石二鳥で楽をしたいわたしは、自分で作らず何か手立てはないかと思い出したのが、半年くらい前に見かけて購入した冷凍のスープ。 1人前には少しお高めなスープだけど、 お店でコトコト煮て コラーゲンたっぷりの薬膳スープは 心もカラダも芯から温まる。 そこへ冷凍ご飯をチンして加えれば 即席の「滋養」雑炊

          しんみりと飲みたい

          一人暮らしになってからちょこちょこ飲む。 友達を呼ぶときもあるし、ひとり昼間から飲むこともある。 さぁ、今日は飲むぞと決めると まずは酒の肴を決める。 かんたんな材料でサッと作れてしかも美味いもの。 わたしのお酒タイムは、 必ずキッチンからはじまる。 冷蔵庫をあけて 酒にあうおつまみ作り。 季節はずれのアボカド。 夏の初めに冷凍したものをえびとピスタチオでサラダにする。 鮮やかなグリーンと赤が 冬のキッチンにみずみずしい風を連れてきてくれる。 おなかを温めてくれ

          遅刻なしロッカー。

          うちの本社の建物はとても変な形をしている。 たぶん航空写真で見ると舟形に近い形だと思う。 なんでそんなおかしな形になったかというと、元々あったビルを中心に左右横に両翼のように建て増しを繰り返していったからだ。 しかも翼の両先端は既存にあった他社さんの建物をそのまま買い上げ、何も考えずに(そんな事はないと思うけど)繋げたという、とてもミラクルな構造になっている。 たぶん5棟ほどのビルがドッキングしているだろう会社は、使い勝手がいいように中では全て繋がっている。多少段差はある

          伝えられなかったこと。

          前出の上司(女性)は 編集仕事の傍ら、 著名原稿を多く手がけていた。 彼女の締め切りに対する姿勢は まわりの者をひどく不安にした。 締め切り日を3日前にして 泰然と構えるのは当たり前。 2日前までは 「今、構想中だ」と作家気取りの 余裕を見せ、 まわりの小者たちが 蜂の巣を突いた騒ぎを展開する様を 面白く眺めていた。 わたしは 彼女のアシスタント的な仕事もしていたので、 そうした特有の仕事スタイルから来る さまざまな「憂き目」に四六時中遭っていた。 とはいえ、その晩あ

          伝えられなかったこと。

          noteに助けられて

          おはようございます。 松波慧(マツナミケイ)です。 noteを人知れず始めて10日になります。 その間、何本かの記事を書き、 今日はつぶやきに近い投稿です。 寒暖差が激しくて 最近では朝が辛すぎて会社へ行くチカラが沸いて来ない毎日です。 それでもなんとか自分を稼働させるために お気に入りのnoteの作家さんのページを覗いたり、イラストレーターさんにほっこりしたり、 書くより読む側で助けられています。 noteってひとり、ひとりの作り手さんたちの 温かい居間にお邪魔する感

          昔は 何もかもがノンビリだった。

          わたしの母は浅草生まれの銀座育ち。 いわゆる江戸っ子だ。 粋な女かといえば、 中身はまあまあ江戸っ子。 外見はそこそこ粋かなといったところ。 その昔は銀座小町と 狭い親戚内ではもてはやされ、 本人もまんざらでも無い様子が、 娘としては少し痛かった。 というのも、 その器量自慢の母から 凡庸な顔立ちで生まれたわたしは 器量という面で子供の頃から 否が応でも冷静にならざるをえなかった。 美しい娘が自慢だった祖母は なんの躊躇いもなく、 「顔では勝負ができないから、 愛嬌で

          昔は 何もかもがノンビリだった。

          巣穴の安全地帯

          今日この頃は、 人間関係はなるべく薄く。 波風をたてない事が絶対。 絶対はないけれど、 希薄な付き合いのなかに 荒波は起きにくい。 人生を長くやっていると、 遠く前には ギトギトした人との関わりがあったなぁと 懐かしく思うこともある。 昭和にうまれ、高度成長に育ち、 大学を出てからバブルがあり、 日本が静かに衰退しつつある時代を ともに生きた。 音もなくひっそりと 元気がなくなった日本と同じく、 わたしの人への関わりは薄くなった。 人と争い、歪み合い、 決裂しては互

          ケリーの記憶

          仕事をはじめて何年かした頃、 南麻布の仕事先で その女性に会った。 若い時分に会う少し年上のおねえさんは、 わたしの その後の人生にうつろう記憶となった。 フランスで料理の勉強をしてきたという彼女は 人とは違うオーラをもち、 そしていつもどこか疲れていた。 美しい顔立ちに、 ヨレたファンデーションと 濃いめの口紅が、 大人の女の色気を、たたえていた。 彼女は一瞥もわたしを見ることなく、 ただ淡々と作業を進め ただ淡々とまわりの「大人たち」を相手に 仕事をしていた。

          娘の怪、母の怪

          我が家にはひとり娘がいる。 もう結婚して家を出て、 スープがほどよく冷める距離に 良き伴侶と暮らしている。 私には夫という存在が 早くからなかったので、 彼女を育てるために仕方なく働きに出た。 そう、「仕方なく」なのである。 正確に言えば、 文章に携わる業界をあっさりと諦め、 親子ふたりごはんを食べていける とりあえずの仕事に就いたのだ。 「とりあえず」が長くなり、 結局、それがわたしの本職になった。 長いキャリアを捨てて 別の業種に就いたのには 少し訳があった。

          朝の勇気。

          朝目覚めると、 ドーンと暗い。 物理的な暗さもあるが、 精神的にずしりと重い。 低血圧の人間にとって、 朝の手鼻はなかなか厄介だ。 近頃の日課は とにかくコーヒーを沸かし、 ひとくち何かつまむこと。 ベッドにいたまま温かい飲み物を口にし、 ほんの少しの「おめざ」を入れると 不思議と気分が上がってくる。 最近のお気に入りのおめざは 小さな栗饅頭。 巾着状の袋に小さな栗饅頭が数個ほど入っていて おやつとしては少しお高め。 地元のスーパーには置いておらず、 わたしはそれを

          はじめまして

          松波慧(マツナミケイ)と申します。 以前は雑誌や本の編集をしておりました。 そのあと、フリーライター、広告媒体のお仕事、 webライターをして、 現在に至る…です。 こどもの頃から文章を作ることが大好き。 仕事としての 「作業ベースの書く」から離れ、 そろそろ自分自身の言葉を書きたくて、 noteをはじめてみました。 日々考えていること、 ちょっと笑える日常のこと、 こどもの頃の思い出など その時々で 綴っていけたらいいなと思っています。