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世界遺産サンティアゴ巡礼路854kmを歩く -追い込まれた後半の大事な時間/24日目-

●これまでの道のり
1日目 初日31km / 2日目 猛烈な筋肉痛 / 3日目 大自然の中で一人大泣き / 4日目 足の痛みと色眼鏡の妄想 / 5日目 痛恨のエクストラステージ / 6日目 後半、雨の中での迷い / 7日目 旅仲間との出会い / 8日目 誰かの玉ねぎを使うこズルい自分 / 9日目 心身追い込まれる中での不思議な感覚 / 10日目 タフな作家さんと歩きッコ / 11日目 仲間とゆっくり歩く日 / 12日目 作家さんの○歳の誕生日 / 13日目 アクシデント!出発点に戻る! / 14日目 初めてのヒッチハイク / 15日目 作家さんと歩きくらべ / 16日目 毎日歩くという日常 / 17日目 作家さんのいない日 / 18日目 電池切れで体調崩す / 19日目 体調不良で歩く中での自問 / 20日目 身にしみる人の優しさ / 21日目 歩かずに体を休める / 22日目 再開、今の一歩その瞬間に感じるモノが全て / 23日目 甘え心と体調不良の中の最長距離

2014/3/15 Villadangos del Páramo – サンティアゴまで残り 289.9km

昨日、早めに寝たので朝の6時過ぎに目が覚めた。

そのまま準備をして7時半に出発。

今までで一番早いスタート。

街を出てしばらくすると日の出が見えた。

うーん、きれいだ。

 

昨晩から何も食べてないので次の街のカフェで軽く朝食。

沢山は食べれないし、食べると気持ち悪くなりそうだ。

 

今日も車の通りの多い道のすぐ隣りの道を歩く。

その時間が長い。

騒がしいな。

呼吸が浅く息苦しい。

 

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昼頃、道の途中にあったベンチの前の地べたに座り、バックパックを背もたれにしてよりかかり休む。

みかんとりんごを一個づつたべるともう食べられなくなった。

一つ余ったみかんを手に持ったままぼんやり。

体調まだいまいちだなぁ、前に進まないなぁ。

寄りかかったまま目をつむっていたら、少しの間眠ってしまっていた。

日の暖かさが心地よい。

 

目が覚めた時、昨日宿で一緒だった日本在住スペイン人二人が歩いてきた。

彼らもベンチで休憩。

日本語で話をする。

少し眠ったのと彼らと話をしたのとで、ちょっと元気が戻ってきた。

彼らと別れ、先にまた歩き始める。


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28km歩いたところで中規模の街Astrogaに到着。

着いたぁ。

街の入り口のベンチで一休み。

足の裏がだいぶ痛む。

もう歩くのは厳しいかな。

遅れを取り戻して予定通り到着するためには一日30kmは歩きたいと計算していた。

とりあえずアルベルゲに行こう。

アルベルゲでトイレを借りたあと、どうするか悩んだ。

次の街でまでは5km。

悩むがここで進まなければ、いつまでも30kmは越えられない気がした。

明日も同じ決断を迫られるだろう。

ここまでこの路を歩いてきて、追い込まれた後半に大事な時間があるということをなんとなく感じていた。

行こう。

この一歩がたぶん大事だ。

歩き始めれば痛かろうが何だろうが後は歩くだけ。

 

黙々と歩き、17時40分に目的地の街に到着した。

 

今日歩いた距離 31.7km

今日までの合計距離 596.2km

サンティアゴまで残り 258.2km

経由街 Villadangos del Páramo – Murias de Rechivaldo