透明人間になりたくて
透明になりたくて
口をつぐんでみるけれど
息が吸いたくなって
口を開けばまたたくまに
この世に現れてしまう顛末
透明になりたくて
人間関係を希薄にしていったら
逆に寂しくなってしまって
自らの手で掟を破る始末
透明になりたくて
誰にも言わずにひっそりと
街を飛び出してみたはいいが
結局は行き着く果ては
同じ場所
同じ空の下
誰に言われるまでも無く
透明には所詮なれないのだと
わかったけれども
誰かと一緒にいると
ふと唐突に湧き上がる
透明になりたいと言う思い
君にとっての僕って何なのだろう
そこにクエスチョンマークが
浮かぶたびに晒される
透明に対する思い
溶け込めたら煩わしさも
寂しさからも解き放たれると言うのに
いまだに僕は透明になる為の
画期的な方法を探しあぐねている
透明になる方法を誰か教えてほしい
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