しかとしかせんべい🍘

つぶらな瞳が上目遣いで僕をみてくるから

ついついあげたくなってしまうシカせんべい

あぁ奈良公園にいけば味わえるシカ達の視線

キラキラとした瞳のその奥に宿る欲求の塊が

ゴロゴロ転がる球体となって

こちらに押し寄せてくる

ひとたびしかせんべいを手にしたのならば

一頭のみならず自分を中心にしか達が

わっと押し寄せてきて

おれもわたしもぼくもあたしも

くれよくれよと濡れた鼻先を押し付けてくる

ふとした瞬間には手に持っていたカバンに

顔をつっこむしかもいるくらいだから油断は禁物

しかせんべいを手にするには覚悟と責任が伴う

しか達の期待圧は凄まじい

生半可な覚悟でしかせんべいを

手にしたの学生達が餌食になり

わーわーぎゃーぎゃーいやあああ

絶叫狂乱発狂絶望の淵に叩き落とされていた

奈良公園には外国からの旅行客も多く

しかせんべいを片手にぞろぞろとしかの行列を

制御統制後ろに引き連れて歩く強者な人もいた

すごいなあと驚いてスマホカメラを向けて

撮影してる人もいたくらい

しかたちの荒くれた部分や穏やかな表情、

日陰で微睡む姿を贅沢に身近な距離から

見ることができたり触れ合える事ができるのは

奈良公園ぐらいなものだ

しかと人との関係が絶妙なバランスで良好に

保たれていて賑やかな良い時間が流れていた

小学校の修学旅行以来の数十年ぶりに訪れた

奈良公園をしっかり堪能

懐かしみつつも新鮮味を感じることが出来た

また会いにくるからねと

帰り際に僕はしかの頭をなでて

奈良公園をあとにしたのであった

せんべい🍘くれくれと迫ってくるしかさん

お腹が満たされたら
あとはまったりするだけ

濡れたお鼻がまた魅力的🎯

ツノがにょっきり生えたしかさんもいた！