エモい作品『余命わずかなキミと一緒に、初恋を探しに行く』感想
しんみりとしつつも。
「エモい」(※1)とは何かを考えてしまう作品でしたね!
というわけで。
本日、ご紹介するライトノベルは、鳴海雪華先生の『余命わずかなキミと一緒に、初恋を探しに行く』(2024年8月刊行)です。
では本日も、行ってみましょう!
あらすじです
今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。
というわけで。
本日のテーマは、「エモい」です。
「エモい」とは何なのだろう
さて、この作品の説明の前に。
まずは、「エモい」(※2)という言葉の由来から考えていきたいと思います。
そして、その言葉を使うシーン(※3)も、参照HPに書かれていました。
つまるところ。
自然や青春、果てはノスタルジーを感じたときに。
「エモい」という言葉を使うのが正しいようですね。
それを踏まえて、解説を行っていきたいと思います。
「エモく」ならないと死んでしまう、少女
このお話は、主に。
とある事情により、「エモく」ならないと死んでしまう少女、暁月杏(あかつき あんず)と。
他人に対して、出来るだけ不干渉を貫く、男主人公、柊透葉(ひいらぎ とうは)との二人が。
「エモさ」を求めて、様々な所を行く。
そんなお話となっております。
ここで、読者様は思ったことでしょう。
「どうしてエモくならないと死んでしまうのか」と。
ここの事情を少し書いていこうと思います。
暁月杏は、幼少の頃から難病を抱えており。
齢にして十四歳までに死亡する宣告を受けていました。
そんな彼女は、ある日。
「カゲ」と呼ばれる存在と出会います。
「カゲ」は、怪異と呼ばれるものであり。
その怪異と、暁月は。
ある契約を結んでいました。
その内容とは。
「自分の「エモい」感情を寿命に変える」というものでした。
その結果として。
十四歳に死の宣告を受けた少女は。
高校二年生になってからも、生きながらえる事が出来たのでした。
そして、その「カゲ」の存在を。
唯一、視認することが出来る主人公、柊透葉は。
なし崩し的に、彼女の「エモい」探しに協力することになっていきます。
果たして、彼と彼女の運命やいかに――。
というのが、話のあらましとなっております。
この作品の面白い所について
一言で言い表すのなら。
この作品。
「エモい」ライトノベルと言ってしまって良い所でしょうね。
このライトノベルは。
主人公が、ヒロインに対して不干渉を貫こうとしていきますが。
やはりそこは、青春小説。
主人公側の事情も理解出来る上に。
ヒロインに対して、段々と気持ちが揺らめいていく描写が読め。
これはまさに。
「エモい!」と言わざるを得ませんでしたね。
また、この物語は。
終盤に、ヒロイン側のさらなる事情が明かされることにより。
一気に絶望へと落ちていきます。
しかし。
ちゃんとその事情に対して、主人公が男らしい行動を取っていく姿が。
たまらなく格好よかったですね。
つまるところ、この作品は。
非常に面白く、それでいてエモい作品であったと。
そう言わざるを得ませんでしたね。
この作品の残念な所について
キャラクターの使い捨てがある所だと思いますね。
この作品は。
様々なキャラクターが登場しますが。
場合によっては。
後半から、全く登場しないキャラクターがいます。
そのため、キャラクターによっては。
その存在が、まるで。
「便利な駒」のような感じがして。
ちょっと残念だったなと思いました。
あとは、ラストシーンですか。
結構、あっさり目に終わります。
そこの所、もう少し何かあっても良かったのではないかと。
そう考えてしまいましたね。
最後に
とはいうものの。
「エモい」という言葉の意味を考えさせられる上に。
高校生にとって、その言葉は、どれほどの意味があったのかと。
これまた考えさせられる作品となっております。
というわけで。
こういった作品もあるのだなと。
薦めてみる所存であったりもします。
さて。
最後まで、ご覧いただきありがとうございます。
この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?