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復讐劇の結末で待っているものとは『竜殺しのブリュンヒルド』感想

竜。

ゲームや小説の中では、もはや王道の生き物ですよね。

その巨大な体と。

神秘的な設定には。

どれだけ魅力に写ることでしょうか!

私的には。

RPGのボス的な存在として。

今も君臨しているのですが。

その強さといったら。

もはやラスボスに匹敵するくらい。

強い生き物だと思うのですが。

皆さんは、いかがでしょうか?



というわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、東崎惟子先生の『竜殺しのブリュンヒルド』(2022年6月刊行)です。

今回は、かなり切迫した内容となっております。



あらすじです

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

 愛が、二人を引き裂いた。

 竜殺しの英雄、シギベルト率いるノーヴェルラント帝国軍。伝説の島「エデン」の攻略に挑む彼らは、島を護る竜の返り討ちに遭い、幾度も殲滅された。
 エデンの海岸に取り残され、偶然か必然か――生きのびたシギベルトの娘ブリュンヒルド。竜は幼い彼女を救い、娘のように育てた。一人と一匹は、愛し、愛された。
 しかし十三年後、シギベルトの放つ大砲は遂に竜の命を奪い、英雄の娘ブリュンヒルドをも帝国に「奪還」した。
『神の国で再会したければ、他人を憎んではならないよ。』
 復讐に燃えるブリュンヒルドの胸に去来するのは、正しさと赦しを望んだ竜の教え。従うべくは、愛した人の言葉か、滾り続ける愛そのものか――。
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というわけで。

今回のテーマは、「竜殺し」となっております。


悲しい復讐劇

この作品。

竜に育てられた娘、ブリュンヒルドが主人公になっています。

エデンという竜が住む島に。

取り残されていた、当時三歳のブリュンヒルドは。

ある時、竜の血を浴びてしまいます。

その血は人間にとって。

猛毒であり。

99.9%の確率で死んでしまうものでした。

しかし、です。

なんと、ブリュンヒルドは竜の血を浴びたのにもかかわらず。

生きながらえていました。

それを見ていた竜は、彼女に興味を抱き。

彼女を育てていきます。

いつしかブリュンヒルドも。

竜を自分の父親だと思っていきます。

二人の間には、深い愛情が生まれていきます。

ところが、その十三年後に。

ブリュンヒルドの父親であり。

「竜殺し」の血を持つ、シギベルトがやってきます。

狙いは、エデンにある、神々の造物でした。

竜は、エデンを守るため、立ち向かうも。

人間達が作り出した最新技術によって。

なすすべなくやられ。

死にます。

そんな激しい戦いの中で。

なんとか生き残ったブリュンヒルドは。

人間側に捕らわれます。

育ての親を殺された、ブリュンヒルド。

竜を殺したのは、生みの親。

自分は、「竜殺し」の血を引く一族の末裔。

そして、「他人を憎んではならないよ」という、竜の残した言葉。

実の父親に復讐を誓う、ブリュンヒルドであったが。

果たして、どうなっていくのか――。

といったところが、大まかな内容となっております。



この話の良いところ

なんといっても、ブリュンヒルドの複雑な立場だと思います。

育ての親を、実の父親に殺されたという状況。

そして自分は、「竜殺し」の末裔だという事実。

もうこれだけで。

どういったストーリーとなるのか、気になり。

私は、一気に読んでしまいました。

それだけ、魅力のあるストーリーだと思っています。



この作品の欠点について

ストーリーの都合上。

かなり話が重たいです。

軽く読めるものではなく。

じっくりと腰を据えて読むタイプのライトノベルだと。

個人的には、思いますね。

あと、この作品。

非常に悲しい形で終わります。

決して、ハッピーエンドではありません。

そういった意味では。

ハッピーエンドが好きな人にとっては。

あまり薦められないかなと思います。



最後に

しかし、です。

この作品は。

非常に、「愛」にあふれている作品であるとも言えます。

その「愛」とは何か。

それは、最後まで読むことで分かることでしょう。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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