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岐阜が舞台の群像劇『変人のサラダボウル』感想

岐阜県。

正直に書きますと。

存在感が薄い県だと、勝手ながらに思ってしまいます。

そんな岐阜県について、インターネットで調べてみると。

どうやら「栗きんとん」が美味しいとのこと。

「栗きんとん」。

つまりは、栗の実が主役のお菓子。

秋の食べ物という印象ですが。

何でも、その時期になると。

バスツアーで、人が大勢、岐阜県に来るらしく。

中には、何店舗も「栗きんとん」を食べ歩く人もおり。

地元では、「栗渋滞」(※)と呼ばれる混雑ぶりみたいです。

※以下のサイトを参考にしました。

岐阜の秋の味覚と言えば「栗きんとん」♪本場の名店7選 | icotto(イコット)


なるほど。(じゅるり)

そんなに美味しいのなら。

是非とも、岐阜に行ってみなければなりませんね!


さて。

というわけでもあるのですが。

本日、ご紹介するライトノベルは、平坂読先生の『変人のサラダボウル』(2021年10月刊行)です。

2024年4月からは、アニメ化も決定していますね。


栗きんとん、栗きんとん……。(じゅるり)



あらすじです

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

異界の麒麟児、混迷の時代に笑顔をお届け!

貧乏探偵、鏑矢惣助が尾行中に出逢ったのは、魔術を操る異世界の皇女サラだった。

なし崩し的にサラとの同居生活を始める惣助だが、サラはあっという間に現代日本に馴染んでいく。
一方、サラに続いて転移してきた女騎士リヴィアは、ホームレスに身をやつしながらも意外と楽しい日々を送る。

前向きにたくましく生きる二人の異世界人の姿は、惣助のほか、鬼畜弁護士、別れさせ工作員、宗教家といったこの地に生きる変わり者達にも影響を与えていき――。

平坂読×カントクコンビがこの時代に放つ、天下無双の群像喜劇、堂々登場!

変人のサラダボウル - ライトノベル(ラノベ) 平坂読/カントク(ガガガ文庫):電子書籍試し読み無料 - BOOK☆WALKER - (bookwalker.jp)


というわけで。

本日のテーマは、「異世界から来た、群像劇」となっております。



信長の 住まいし頃が 全盛期――

さて。

上記見出しにある、この文章。

「信長の 住まいし頃が 全盛期――」。

作中からの引用(P15)なのですが。

物語の舞台が岐阜県ということもあり。

その県の説明として。

上記の文章が書かれています。

なんというか。

非常に自虐あふれる、岐阜県の説明です。(汗)


とはいうものの。

作者様の事を調べてみると。

どうやら、岐阜県出身とのことだったので。

私的には、「なるほど!」と思いました。


どういうことか。

現実の岐阜県岐阜市では。

駅前広場に、金ピカの信長の銅像があるのですが。

この作品でも、ちゃんと出てきます。

また、岐阜県に実在する川。

長良川(ながらかわ)も、出てきます。

そうなのです。

この作品は。

ライトノベルではよくある。

架空の都市という設定ではなく。

非常に、地に足が付いた舞台設定となっているのです。

そこのところ、面白いね!



で、話はどうなのよ?

端的に言えば、コメディです。

貧乏探偵な主人公、鏑矢惣助(かぶらや そうすけ)が。

依頼のため、ある人物を尾行していた時に。

空から現れた、異世界の少女。

サラ・ダ・オディンと出会うことのよって始まる。

群像劇となっております。

サラはなし崩し的に、鏑矢の居候となり。

現代の知識を本やネットで吸収していきます。

そして、その結果。

某小学生探偵(名探偵コ○ン)に触発され。

自身も、探偵の手助けをすることになっていきます。

そんな二人の前に現れるのは。

サラに仕えていた異世界の女騎士(今はホームレス)を始め。

鬼畜弁護士や、別れさせ屋といった様々なキャラクターたちです。

うん。

まさに、有象無象だね!



この話の面白い所

キャラクター同士の掛け合いだと思います。

様々な登場人物が。

有象無象とばかりに出てくるのですが。

そこは、ライトノベル作家の経歴が長い、作者様なためか。

作品として、非常に面白く仕上がっています。

女騎士(ホームレス)が宗教団体に入ってしまったり。

探偵と少女が、岐阜をぶらぶらしたりと。

この作品は。

かなり自由度の高い、キャラクターの描き方がなされているのです。

そこの所、いいね!



この話の欠点について

探偵とはいうものの。

殺人事件とか、爆弾の解体と行った。

某小学生探偵(名探偵コナ○)ばりの、派手な事件は扱っていません。

不倫の調査だったり。

いじめの調査だったりと。

鏑矢のする探偵業は。

どちらかといえば、地味です。

でもまあ。

コメディだし。

そんな地味さも、ポイントの一つでないかと。

書きながら思ってしまうのですが。



最後に

群像劇なコメディでありながらも

岐阜県の愛がこれでもかと詰まった、本作。

中々に面白いと思うので。

是非ともここでは、推薦しておきます。

某小学生探偵(○ナン)の話題も、この作品では良く出てきますしね!


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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