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石丸伸二が17日間で証明した営業の極意

2024年7月7日の東京都知事選挙前に、弊社の「メルマガ」や「note」などで、次点ながらも約166万票を獲得した石丸伸二さんのことを書きました。石丸伸二さんのことといっても、政治的信念がどうだの、公約がどうだのという選挙の本筋の話ではなく、私の専門分野「営業」についてのことです。

私が発信したことを要約すると・・・
ネットでの情報発信活動とリアルでの情報発信活動が、理想的なシナジー効果を発揮していたということです。その結果、166万以上の得票につながったのだと私は思っています。

都知事選の出馬前は、特にYouTubeで人気のある地方の市長でした。
全国的に知られた存在ではありませんでした。それを、わずか17日間の選挙活動で166万票獲得できるところまで躍進できたのは、「ネット+リアル」のハイブリッド広報戦略があったからだと私は感じています。
しかも、後援会があるわけでもなく、組織があるわけでもなく、ボランティアがいるだけだったわけです。

多くの評論家やコメンテーターが、石丸さんの躍進で「これからの選挙活動が変わる」「ネットでの選挙活動もバカにできない」などと、石丸さんのネット戦略について評価しています。要は、「これほどまでネットの影響力があるとは思わなかった」ということです。

そして、都知事選が終わった途端、石丸叩きがはじまりました。
しばらく静観していたのですが、私が興味があるのは石丸さんの「営業」や「広報」なので、石丸さんが叩かれていることに対しては賛同することも擁護することもありません。ただ、石丸さんの今後の身の振り方や戦略には興味があります。

都知事選の17日間で、石丸さんは街頭演説を228回やりました。
これは、すごい数字です。かつての政治家は「ドブ板選挙」という言葉をよく使いましたが、まさにドブ板選挙です。

ドブ板選挙とは、日本における選挙戦術のひとつです。
かつての選挙活動では、候補者や運動員が有権者に会うために民家を一軒一軒(場合によっては後援者の民家でミニ集会も行う)回りました。その際、各家の前に張り巡らされた側溝(ドブ)を塞ぐ板を渡り、家人に会って支持を訴えたことが「ドブ板選挙」の由来であり、軒並み、しらみつぶし型の選挙を「ドブ板選挙」と呼ぶようになりました。

現在公職選挙法では戸別訪問を禁止しているため、街頭演説など小規模施設での集会や、徒歩で街頭を回り通行人に握手を求める等、選挙区の一人ひとりに直に支持を訴える方法で行われる。

一般に日本の選挙においては、三バン(地盤=後援会、看板=知名度、カバン=資金)の揃っている候補者が有利とされ、いずれかで劣る候補者は、支持拡大のための戦術のひとつとして、ドブ板選挙を選択します。

田中角栄は「歩いた家の数しか票は出ない。手を握った数しか票は出ない。」と唱え、自派の候補者にドブ板選挙を強く推奨したほか、現在では角栄の影響を強く受けた小沢一郎などの政治家が、自グループの候補者にドブ板選挙を積極的に勧めています。

一方で、青島幸男のように選挙公報作成と政見放送録画を除けばほぼ全く選挙活動をせず、ドブ板選挙の反対を行きながら、高い知名度を武器に公職選挙に当選するタレント候補も存在します。

戸別訪問が禁止されている現行選挙においてもこの言葉が使われることがままあり、たとえば、2020年東京都知事選挙の報道では「街頭演説」をドブ板と称しています。選挙活動ではドブ板選挙、政治に関係なくただの支持を訴える活動などにおいてはドブ板活動と、用語を使い分ける場合が多々あります。

Wikipedia「ドブ板選挙」より

まさに、石丸さんの街頭演説はドブ板選挙です。
肝心の演説は短めで、残りの時間は集まった聴衆と握手を交わしていました。これをドブ板選挙と呼ばずして、どう呼んだらいいのでしょうか?

石丸さんの街頭演説について取り上げるメディアは多くありましたが、やはり演説の内容と聴衆の数にフォーカスした取材がほとんどでした。
また、石丸さんのネットの活用方法が秀悦だったことを伝えるメディアはたくさんありましたが、ネットとリアルのハイブリッド戦略とシナジー効果について報じるメディアはほとんどありませんでした。

そして、もうひとつ重要なことがあります。
ネットを使った営業や広報ですが、これもある意味ドブ板選挙に近いというのが現実です。ネット媒体というのは、手間暇かかります。石丸さんは、日中の街頭演説が終わると、日々YouTubeの配信をしていました。しかも、自らカメラや照明の準備をして配信していました。

「ネットを活用している」というような話をすると、手間暇かけていない、気持ちが入っていない、手を抜いている、手軽にやっている、汗をかかずに楽をしている、と思っている人がいます。こんなことを言っている人は、ネット媒体における制作の苦労を知らない人です。

弊社のネット媒体は、「ホームページ」×2サイト、「ブログ」×2サイトをはじめとして、SNSは、「Facebook」「X」「Instagram」「LinkedIn」「Bluesky」「Threads」「note」「YouTube」「TikTok」「chirper」を運営しています。これらは、毎日更新しています。
そのほかにも、「Pinterest」や「Tumblr」なども利用しています。

数多くのネット媒体を運営していますが、投稿文や画像を作成したり、コンテンツを作成したり、撮影したりと、先程紹介した「手間暇かけていない」「気持ちが入っていない」「手を抜いている」「手軽にやっている」「汗をかかずに楽をしている」とは、ほど遠い仕事です。

むしろ、リアルよりもずっと難しく、困難を極めることも多いため、「こんなに面倒なら、リアルで飛び込み営業やった方が楽だ!」と、思うことも度々あります。今でこそAIの登場により、やや作業は効率的になりましたが、真剣にネットで情報発信をしようと思ったら、体力的にも精神的にも相当タフでないと継続できません。

間違ってはいけないことは、ネットは簡単で楽ができるメディアで、リアルは汗をかいてものすごく苦労するメディアだということではありません。
両方真剣にやってる私が言うのですから、それは間違いありませんし、どちらが良い悪いという話ではなく、どちらも使うのが営業や広報のデフォルトです。

一定以上の成果を出そうと思ったら、リアルが良いだの、ネットが良いだのと言っている場合ではないのです。というか、自分の勝手な思い込みで決めつけるのでもなく、世の中にはネッ派もリアル派も存在します。
つまり、特に選挙のように全方位的に広報活動が必要な活動は、ネットもリアルも本気で取り組まない限り、どうにもなりません。

ここ20年でこのような世の中に変貌しましたし、ネットもリアルも本気で取り組めば石丸さんのような成果を出すことができるということが証明された都知事選でもあったのです。

先日の記事でも紹介しましたが、石丸さんの営業戦略・広報戦略の流れについて解説します。

1.YouTubeで知名度がある
↓↓↓↓↓↓↓
2.YouTubeを見た人がリアル街頭演説に集まる
↓↓↓↓↓↓↓
3.聴衆が街頭演説をSNS投稿する、YouTube配信する
↓↓↓↓↓↓↓
4.ネット上で拡散されて話題になる
↓↓↓↓↓↓↓
5.街頭演説にさらに聴衆が集まる
↓↓↓↓↓↓↓
6.聴衆がSNS投稿する、YouTube配信する
↓↓↓↓↓↓↓
7.さらに話題になる
↓↓↓↓↓↓↓
8.メディアからの取材される
↓↓↓↓↓↓↓
9.リアル街頭演説にさらに聴衆が集まる

石丸さんのハイブリッド戦略は、このような流れで螺旋状に拡大善循環しました。そして、街頭演説で「LINEを開いて上位に表示される人に石丸伸二のYouTube動画を送ってください」と、LINEによる拡散作戦をも促していました。

私はネットに取り組んで、25年という月日が経過しようとしています。
また、先程紹介したように、SNSは全部で10メディアを駆使しています。
リアル重視派に言わせれば、ネットは家の中でぬくぬくしながら気軽にやっていると言うようなイメージがあるようですが、それは大間違いです。

ここからは私の予測ですが、今まではネット媒体の市場規模が年々大きくなってきましたが、その伸びは徐々に鈍化していき、どこかでネット媒体と既存のリアル媒体のバランスが取れるのではないかと思っています。

このまま、ネット媒体が伸び続けて拡大を続けることは考えにくく、すでにFacebookなどの広告では競合過多で広告の効果がどんどん低下しています。
その結果、リード獲得ができない企業や人が増えています。この影響で、巷では「ジョイントベンチャー」「代理店」など、昔ながらの販売手法が注目されています。事実、弊社もジョイントベンチャーやっていますが、これだけで7桁の売上です。SNS広告を使うより、自社の既存顧客や人脈を活かして見込客を探した方が時間もコストもかかりません。

最後に、今回の知事選の石丸さんについての総括は、現時点で考えられる最高の営業&広報戦略を駆使したということです。しかも、ネットとリアルの理想的な融合をやってのけたのが石丸さんだったのです。

それを片方だけ取り上げて「ネットがこんなに威力があるとは思わなかった」「ネットもバカにできない」っていうのは大間違いです。
その一方で、石丸さんが17日間で228回の街頭演説を行い、毎日の選挙活動が終われば、YouTubeで情報発信を行っているという大量行動がありました。まさに、ドブ板選挙です。

結論は、石丸さんは、リアルも、ネットも、ドブ板選挙を繰り広げたということです。ドブ板選挙とは、より多くの有権者にできる限り接近することです。別の確度からドブ板選挙を分析すると、大量行動でもあります。この2つは営業の基本中の基本です。
そう、基本を忠実に実行したのが石丸さんだったのです。


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