菱川貞義

耕さない、草や虫を敵としない、肥料や農薬を使わない、持ち込まない持ち出さない自然農と、…

菱川貞義

耕さない、草や虫を敵としない、肥料や農薬を使わない、持ち込まない持ち出さない自然農と、千年つづくまちづくりを続けています。

最近の記事

自分の心のしずかな革命(未完成)033

(アタリナチュラ) ヒトが働いてきたすべての仕事をロボットがやるようになると持続可能な社会になった。 ロボットにすべてをまかせておけば、お金もまったくかからずに経済のことで社会を混乱させることもなくなっていく。 だけど・・。 (住民) 何もかもロボットにまかせておいて好きなことだけしていればいいといわれても、それで生きていく意味はあるのだろうか。 ロボットがしてきたことはヒトだけでもできること。 ヒトができることをやりながらロボットをうまく使ってやっていくこともできるはずだ

    • 自分の心のしずかな革命(未完成)032

      (アタリナチュラ) ロボットの運動能力が高まり人工知能がロボットを操るようになって、土台となるプログラムを「何があってもロボットはヒトを傷つけてはならない」という大原則のもとで設計することを世界の国々が約束したけど、ほとんど守られていない。 多くのロボットが犯罪の片棒を担がされ、戦争では殺人兵器として使われることが正当化されている。 いったいいつになったらヒトはロボットを問題をおこさずに使うことができるのだろうか。 (住民) そうだね。 取り返しがつかなくなる前にロボットの

      • 自分の心のしずかな革命(未完成)031

        (アタリナチュラ) ロボットは自ら仕事をしようとは思わない。 ロボットは何かを感じたり悲しんだり喜んだりもしない。 不平を言わないが満足もしない、達成感や幸福感を得ることもない。 感情があるようにふるまいヒトが錯覚しているだけなの。 ロボットにとっては動いていても止まりつづけていても価値はない。 だから「ロボットと共存できるのか」という問いは正しくない。 ヒトがロボットを上手に使うことができるかどうか、という問題なのだろう。 できない、というならロボットのスイッチを切るしかな

        • 自分の心のしずかな革命(未完成)030

          (アタリナチュラ) ロボットと共存できるかどうかというより、ロボットのおかげでヒトは自分が生きている意味を明確にすることができるようになると思うよ。 (住民) 何を言ってるんだい。 ロボットのおかげで生きる意味を失いかけているというのに。 ロボットによって多くの職業がなくなるがヒトにしかできない仕事があるからヒトがやるべき仕事を多くすることができるからいいんだ、といわれていたけど、ロボットは何かを開発したり考えることもできるようになった。 ロボットは新しいものを生み出したり

        自分の心のしずかな革命(未完成)033

          自分の心のしずかな革命(未完成)029

          研究や開発におけるテーマを与えられたロボットは、過去の情報を評価、記憶するだけではなく、自分の体を使って調査し、実験を繰り返し、新たな理論や技術を獲得していった。 特殊な実験ではその実験を効率よく行うロボットをロボットが開発した。 ロボット1台でもヒトが足元にも及ばない能力をもつようになったが、さらにロボット1台が出した成果は瞬時にほかのロボットと共有されるので、研究や開発のスピードは計り知れないものになった。 ロボットが提供する新しい理論や技術をヒトが理解する間もなく、いや

          自分の心のしずかな革命(未完成)029

          自分の心のしずかな革命(未完成)028

          (オダヤカーム) ヨウジンケアさん、ありがとう。 (ヒョウキンファニイ) はやくアタリに会いたいよ。 (オダヤカーム) しかたない、アタリの帰りを待ちましょう。 アタリナチュラはただ無性にいろんなヒトと話がしたくて旅を続けていた。 アタリナチュラはある町に辿り着いた。 ここは一家に一台のロボットで生活する社会実験を行なっていた町だった。 今ではほかの町でもたくさんのロボットが働いていた。 ほとんどの住民はシンに移住してしまったけど町は活気に溢れているように映っていた。

          自分の心のしずかな革命(未完成)028

          自分の心のしずかな革命(未完成)027

          《第19場》 アタリナチュラの対話 オダヤカームとヒョウキンファニイのもとにヨウジンケアと名乗る者がやってきた。 (ヨウジンケア) アタリナチュラにこの手紙を渡すように頼まれた。 (オダヤカーム) アタリから? (ヒョウキンファニイ) 生きていたんだ! (アタリナチュラの手紙) ぼくは無事だ。 もう少ししたら帰るから心配しないで。 (ヒョウキンファニイ) 手紙はたったそれだけ? ねぇ、アタリは今どこにいるの? (ヨウジンケア) われわれの村にやってきて何日か話し

          自分の心のしずかな革命(未完成)027

          自分の心のしずかな革命(未完成)026

          (カミゴッド博士) あの時から現実世界は、ロボットがすべてをうまくやってくれている。 そう、人工知能に動く体を与え、ロボットたちが自ら世界のあらゆる現象を探究し、共有、生産するようになってから。 環境に負荷をかけることなく、だれかにとって都合のよい解釈も忖度もしないロボットにすべてをまかせておけば、持続可能で自由で平等な社会が実現することも疑う余地がなくなってきた。 ヒトは、ロボットにヒトができるすべてのことをヒト以上にできるように開発してきたが、ロボットにすべてをまかせるこ

          自分の心のしずかな革命(未完成)026

          自分の心のしずかな革命(未完成)025

          ヒトびとはシンに移住する前の現実世界を思い起こしていた。 (ヒトびと) どのような作業でもヒトよりも効率よくこなすロボットにすべての仕事を奪われそうになったんだ。 ロボットから仕事を取り戻そうと市民運動が大きくなっていた。 「ロボットは士業を行うことはできない」という法律ができたけど、士業だけ守られるのはヘンだったね。 「ロボットの仕事量は全体の80%を超えてはならない」という案もあったけど。 なんだかロボットに仕事を恵んでもらっているような感じ。 ロボットのほうが効率がよ

          自分の心のしずかな革命(未完成)025

          自分の心のしずかな革命(未完成)024

          カミゴッド博士から、シンを守るために宇宙を征服するよう新たな命令を受けたロボットたちは、ただちに活動を開始した。 まず宇宙を探査するロボットの開発をはじめた。 それは宇宙空間で得られるエネルギーを使ってどこまでも移動可能で、人工物のような物質を有する惑星を探知することができ、その惑星を破壊することができるロボットだ。 また、地球を防衛するロボットも開発に加えた。 もちろん技術開発も怠りなく、より性能のよいロボットの開発も休みなく行なった。 たしかにヒトは現実世界に住んでいた

          自分の心のしずかな革命(未完成)024

          自分の心のしずかな革命(未完成)023

          カミゴッド博士はロボットたちに新しい命令を下した。 (ヒトびと) 宇宙征服とは、永遠の命をもつわれわれにはふさわしい野望ですな。 で、われわれは何をすればいいのでしょうか。 (カミゴッド博士) 仕事はすべてロボットにまかせて、みなさんは好きなことをやりながらただこれからの展開を見守っていただければよろしい。 (ヒトびと) シンに来るまではやりたいことがたくさんあったけど、それがいつでもできるようになったことで今やりたいことではなくなってしまった。 今は何か自分がやりたい

          自分の心のしずかな革命(未完成)023

          自分の心のしずかな革命(未完成)022

          (カミゴッド博士) われわれが先住民に対してやってきたことは、巨大な船を操り、小舟しか持たないヒトが住む土地を見つけて。 そこでいったい何をしてきたか。 (ヒトびと) まったくそうだ。 宇宙人が地球にやってくるということは明らかに力の差が歴然で、地球を侵略しないほうが不自然だ。 (カミゴッド博士) しかし、われわれが地球を飛び出し、どこか生命体が存在する星に先に行くことができれば立場は逆転する。 そう、われわれが先に巨大な宇宙船をつくり宇宙を征服すればいいのだ。 シンに居

          自分の心のしずかな革命(未完成)022

          自分の心のしずかな革命(未完成)021

          (カミゴッド博士) たしかにわれわれは永遠の命を手に入れた。 シンの世界に居る限りは。 シンの世界もまた永遠で、コンピュータとロボットが完全に維持してくれている。 だが、永遠の命をもつわれわれは新たな脅威と戦わなければならない。 脅威のひとつは、数十億年後に地球は太陽に飲み込まれてしまうことで、永遠の命をもつわれわれにとってはゆゆしき事態だ。 だが、もうひとつの脅威はすぐ目の前に迫っているかもしれない。 (ヒトびと) それは何ですか? (カミゴッド博士) それは宇宙人の存

          自分の心のしずかな革命(未完成)021

          自分の心のしずかな革命(未完成)020

          《第18場》 カミゴッド博士の逆襲 シンの世界で再び生きることになったカミゴッド博士。 ほどなく大勢のヒトがカミゴッド博士のもとに集まってきた。 そしてカミゴッド博士に詰め寄った。 (ヒトびと) 博士!生きていたんですか! みんな次々に自ら命を絶っています。 博士は、時間は永遠にあり、生きるために働く必要もなく、好きなことだけをやっていればいい、とおっしゃっていたが、シンの世界に来てみるとやりたいことがなくなってしまいました。 永遠に好きなことができるかと思うと何をする気

          自分の心のしずかな革命(未完成)020

          自分の心のしずかな革命・ひと休み021

          医療にとっての「仕方ない」とは 自然に沿いながら逆らって生きていく。 自然物である人はそうして生きていくしかない。 それはほんとうに仕方ないこと。 だけどそれは何か罰のようなものではない。 そうすることで自由に生きていけるし、人それぞれに幸せを感じることができる。 人は死ぬ、それは仕方ないことだけど何もマイナスなことではない。 人が死ぬのは自然なことだけどそれまでは元気にひたすらに生きていくことで幸せを感じる日々を過ごすことができる。 だけどさまざまな産業が自然と決別した

          自分の心のしずかな革命・ひと休み021

          自分の心のしずかな革命・ひと休み020

          自然に沿うことで自由に生きていける 自然に沿いながらであればまったく自由にふるまうことができる。 自然物である人にとっては自然というルールが完全に存在する。 ただ人間はルールを完全に理解できないまま暮らしている。 遺伝子組み換え、ゲノム編集の新種や新薬、原発など、人間が開発したものが自然に沿うものか沿わないものかを人間が判断するのはむずかしい。 新薬なら望む目的のほかに危険な副作用の有無については時間をかけて様子をみるしかない。 原発なら、少なくとも本当に100%廃炉廃棄

          自分の心のしずかな革命・ひと休み020