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自分の心のしずかな革命(未完成)023

カミゴッド博士はロボットたちに新しい命令を下した。

(ヒトびと)
宇宙征服とは、永遠の命をもつわれわれにはふさわしい野望ですな。
で、われわれは何をすればいいのでしょうか。

(カミゴッド博士)
仕事はすべてロボットにまかせて、みなさんは好きなことをやりながらただこれからの展開を見守っていただければよろしい。

(ヒトびと)
シンに来るまではやりたいことがたくさんあったけど、それがいつでもできるようになったことで今やりたいことではなくなってしまった。
今は何か自分がやりたいことではなくだれかのために働きたいのです。
こんなことなら現実世界に居たほうがよかった。

(カミゴッド博士)
みなさんは何かかんちがいをしているようだ。
今や現実世界には現実性がなく、シンやアニメの世界のほうがよほどリアルだ。
ヒトは未来を豊かなものにしようとお金やロボットや人工知能を創造し使ってきたが、われわれはいつのまにかそれらに使われる身になっている。
お金がお金を産み出しそのお金でヒトが汗したものを手に入れるような世界は現実とはいえない。
ヒトはヒトや自然よりも実体の無いお金に依存してしまっている。
ヒトはロボットや人工知能の能力を高め共同で作業をすることによって生産性を高めていこうとしていたが、ロボットや人工知能が人間の能力を完全に超えてしまった今は共同作業の意味は失われてしまった。
みなさんもうすうす気づいていたはずだ。
すべての生産の現場はヒトが手出ししないほうがうまくいくようになることを。
ロボットや人工知能の能力を高めることでさえロボットや人工知能にまかせておけばよくなった。

(ヒトびと)
われわれはどこでまちがってしまったのか。
まさかお金をつくったことがまちがいだったのか。
いやそんなはずはない。
ロボットや人工知能もまちがいではないはずだ。
もっと次元のちがう何かをまちがっていたのだろうけど何なのかがわからない。

つづく。

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