見出し画像

プロヴァンス地方?名前からして勝負は既についている

 何故プロヴァンス地方を訪れたのか?

 私にとっては、皆目掴みどころのない土地であったからである。

 南仏、ラベンダー、ワイナリー巡り、ロマンチックな小説、あるいは映画の舞台、プロヴァンス地方に関する私の蘊蓄はせいぜいその程度であった。

 取りあえず、プロヴァンス地方の概要を把握すべき、目的地はこのように選んだ。 

  • 公共機関でもアクセスの出来る場所は外す。

  • 景観が類似している場所は外す。

  • 博物館、美術館メインの場所は外す、一つの場所に時間を掛けないため。

  • 観光はホテルから一番遠方から開始し、最終目的地はホテルから一番近い場所とする。慣れない土地にての長時間の夜間運転を避けるため。

 と言う理由にて3日目の訪問地として私が選んだ町/村は以下である。

 見どころ、歴史等に関しては私が綴るよりもネットで調べて頂いたほうが詳細であるため、こちらでは写真と簡単な実用情報のみを紹介をさせて頂く。

レ・ボー=ド=プロヴァンス (Les Baux-de-Provence)

 

 この日の最初の訪問地であり、10時半頃の到着時、路肩に駐車場を見つけるのはそれほど苦ではなかった。路肩に設置された駐車発券機にて3時間分の駐車料金を払い、村の入り口まで5分ほど歩いた。

 しかし、昼食を終えて村に別れを告げる頃には、かなり遠方の路肩まで車の長蛇が出来ていた。

 

注意点
観光地で食事を取る予定の時は、駐車時間には多少を余裕を取って置くこと。レストランによっては食事が運ばれて来るまで30分以上待たされることもある。


村の入り口付近


注意点
例え景観の美しい観光地でも、トイレまでモダンで美しいとは限らない。
私は念の為、芳香を遮断出来るマスクFFP2タイプ、ウェットティッシュ、ティッシュペーパーを携帯している。


遺跡と現代文明(レストラン、カフェ、お土産屋)が程よく融合されている村


プロヴァンスにてラベンダーとの初めての出遭い


この村に限らずこの地方では頻繁に見掛けた壁一面のアロマ石鹸


ラベンダーの袋詰め、石鹸の詰め合わせ、プロヴァンス風スパイス等がお土産の定番らしいが、店と村によって価格に開きがある。時間に余裕があり、高く買わされ地団駄を踏む性格であれば、店ごとに価格を比較してみると良いかもしれない。私は時間不足のため生憎、いずれも一番の高値で購入してしまった。


急ぎの旅でなければ多くの写真を撮りたかった村、粗削りで媚びない美しさに惚れた



下り坂、上り坂、どちらにもロマンがある


娘の注文した大蝦さんのサラダ、日本円に換算して3200円前後(泣)、娘は基本的に野菜しか食べないのだが、野菜だけ、というメニューを見つけることは非常に難しい


私の注文した鴨さんのサラダ(日本円に換算して2900円前後、泣泣)、ハムもパテも美味。正面のオレンジ色のものは正体不明、甘い


隣りのテーブルの客が注文していたウサギさんのステーキ(日本円に換算して2900円前後)、私がウサギさんを注文することはない


 このレストランは、テーブルから岩肌が臨める風光明媚なレストラン数軒の中の一軒である。レストランの名称は現段階では控えさせて頂く。会計に間違いがあったためである。一番高価な大蝦サラダの代金がカードから二重に引き落とされていたのだ。

 駐車時間が迫っていたため焦っており、金額を事前に確認をしていなかったこちらの不注意でもあるが、残念なことである。気が付いたのは、こちらに戻ってかなり日数が経った頃である。

 
 

それにも拘わらず私はこの村が好きである、いつか再び訪れてみたい



レ・ボーに別れを告げ、小一時間の車路にて、次の観光予定地へ。

ゴルド(Gordes)

この景観には感嘆した、世界にはこれほど美しい村が本当に存在するのかと。この景色は道路の細い歩道から撮った。走行車に注意


 村の中心広場まで5分ほどで歩いて行ける場所の駐車場を利用した。最低駐車時間は4時間であったと記憶する。この駐車場、ハイシーズンには混んでいるそうである。


村の入り口近くのアート、古い街並みとモダンアートの対称が興味深い


この村も古いが、遺跡と融合しているレ・ボーとは雰囲気が異なり、直線的な建物が多い


乳母車を押しての観光は難しいかもしれない


視界に入らない部分を想像する楽しみもまた然り


牧歌的プロヴァンス


日本の石畳とは何かが異なる


被写体が良いと写真も映える


ゴルドに別れを告げ、小一時間の車路にて、この日最後の観光目的地へ。

フォンテーヌ=ド=ヴォクリューズ (Fontaine-de-Vaucluse)

 

 この村は、時間に余裕があったら訪れる予定であったが、ほぼ夕刻、急ぎ足にて廻ることにした。この村を選んだ理由は、前者の村々とテーマが異なっていたからである。高台に君臨する石畳の美しい前者と異なり、こちらは自然がテーマである。

 この村では、泉の方角とは反対側の、水車から徒歩5分程度の大型駐車場を利用した。こちらも最低駐車時間は4時間であったと記憶する。

 「水の出どころが謎である神秘的な泉がある」、というキャッチフレーズに誘われ川沿いを奥の方に歩いて行く。

 

限りなくグリーン色の川



このグリーン色の正体は川底で舞う水草と苔。この水草の名称を知りたくしばらく検索したが、不思議なほど情報がない。せいぜい見つかったのはFresh Water Plantsであった。それだけ水が新鮮なのであろう



この川沿いをアイスクリーム、クレープ等を頬張りながら散策するのも定番だそうである。ちなみに上述のお土産品各種はこの村が一番安かった印象がある


プロヴァンス地方を実際に訪れるまでは、牧歌的な平地を想像していたが、岩山、絶壁の多さには圧倒される。西部劇の舞台になりそうなところも多い


村の入り口近く、水車のところからニ十分ほど緩い勾配を歩き、目的地に到達した。果たしてその不思議な泉は、落石注意の看板とともに立ち入り禁止となっており、この距離からしか撮影出来なかった。それでも命知らずの観光客は後を絶たないが、彼らの心情も理解出来る。泉を拝める日とそうでない日があるそうである。オーロラのようなものか


実際、落石の数も半端ではないが、好奇心は往々にして恐怖心に勝つ


 夜間はライトアップされ非常に幻想的である、ということだったが、夜間はホテルに居たためにその景観を拝むことは儘ならなかった。

 以上、3か所を足早に観光し、非常に疲れていたため、夕食はホテルで簡単に済ますことにした。

 近くにスーパーマーケットがないかと検索してみたが、いずれもイースターにて閉店、あるいは早い時間に閉店していた。前日はキオスクのようなところにて必要最低限のものしか購入していないため、冷蔵庫には水しか入っていなかった。

 範囲を広げて検索してみると、ホテルに戻る途中の町のスーパーマーケットが19時まで開店しているとある。時刻は18時過ぎであった。

 18時40分頃に、西部劇のゴーストタウンのような町に迷い込んだ。夕刻の町にはまったく人の気配が感じられなかった。くだんのスーパーマーケットを見つけたが、その町と同様、そのスーパーにも人の気配は無かった。

注意点
祝祭日の開店時間に関してはネットの情報が常に信頼出来るとは限らない。

 
 「20時まで開いているスーパー見つけた。2つのサイトで確認したから信頼出来ると思う」

 娘が言った。

 私たちは仄かな期待を掛けて、食料探しの旅を続けた。目的地はAix En Provenceである。

 果して私達の夕食は救われた。

 

 
 
 イースターのこの日は、20時閉店であったが、ギリギリに駆け込んでバゲット、パイ、生ハム、ジュース、次の日の朝食、娘は出来合いのサラダ等を購入することが出来た。

 Carrefourスーパーマーケット様様である。

 Casinoという名称のフランチャイズの方が多少安い印象はあるが、イースターのこの日は閉まっている店が多かった。

注意点
イースター等の祝祭日には、田舎よりも都市部にて食料を調達すること。閉店時間等を事前に確認し、なるべく早い時間に買い物を済ませておくこと。

ちなみにスウェーデンにおいては、イースター、クリスマス、大晦日でも開いている店は多い。他の北欧諸国の事情はこの限りではない。


南仏を訪れる前は、どこの駐車場が比較的安いか、等を調べておいた。しかし結局は、一番最初に見つかったところ、入りやすいところ、観光地の中心にある駐車場を利用していた。調べておいた駐車場を探すことは却って面倒であった。駐車料金は、平均3時間程度として、日本円に換算して700円から1200円程度であった印象を受ける。


メガ記事にご訪問を頂き有難う御座いました。

今回も、写真はマックス22枚のマイルールを遵守することが出来ませんでしたが、楽しんで頂ければ幸いです。

こちらで記載させて頂いた数値等は、大体の感覚を掴んで頂くために記載させて頂いているものです。変動することもあり、絶対的なものではありません。

ちなみに、この3か所で私が一番惹かれたのはレ・ボー=ド=プロヴァンス、娘のお気に入りはゴルドでした。

基本的には読み切りを主義としておりますが、今回は長くなってしまうため数回に分けることに致しました。前回の記事はこちらです。