YOSHI|本で宇治のまちづくり

宇治市を中心に、本とまちと人をつなげる活動をしています。

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マガジン

  • 図書館ができること。

    まちを元気にしたい、デザインを学びたい、世界の動きを知りたい… いろんなさがしものに、図書館ができること。

  • 徒然書評

    あ、なんか面白そう! ジャンルを問わず、心にささった本について、そこはかとなく書きつくります。

  • 未来の図書館

    これからの図書館は?いろんな地域を歩いて回って、いろんな人と出会って感じたこと🌄

最近の記事

RESAS1 産業構造マップで宇治をみる

今回から地域経済分析システム「RESAS」の使い方を解説します。図書館でもいずれ活用講座を手がけ、市役所・学生・起業家に利用を広げるのが目標です。 1.RESASって何?RESASは、一言でいえば「楽しく地域のデータを分析できるツール」です。産業、観光、人口など様々な角度から、グラフを使ってデータを可視化してくれます。 地域を知る方法としてウィキペディアタウンが各地の図書館で開催されていますが、RESASの使い方講座をやると自分たちの街の強みや課題が共有できるのではないでし

    • 図書館がつくる、幸福度を高める社会

      司書になってもうじき2年。今後の方向性について書いてみます。 1.まちづくりと図書館づくりのいいとこ取り「まちの魅力を知り、これからのまちづくりをみんなで考えるプラットフォーム」として図書館を育てたい。この思いで活動をしてきました。 ところが図書館畑で育った司書さんからはまちづくりに偏るのは違う、といった視線を向けられることもあります。何とか両方の考え方を結ぶスタンスがないかと考えました。 図書館的な考え方とまちづくりのいいとこ取りをした中道の立ち位置。具体的にはどんな視

      • 徒然書評『自分は自分、バカはバカ。』

        今回はひろゆきさんの『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』を取り上げます。 毀誉褒貶はあるけれどひろゆきさんのスパチャ、たまにスマートシティや鉄道、地方などのテーマで見ています。知識が大雑把だったりたたかれたりすることもある一方、発想にはお手本になるところも多いです。 会社でのスルースキル第1章から第3章までは、主に仕事での人間関係が題材です。まず紹介されているのが、会社でのバカに振り回されない護身術。印象に残ったのが「前に出ること」と「周りを

        • 徒然書評『中国山地 過疎50年』

          今回は中国新聞取材班編『中国山地 過疎50年』(未来社、2016年)を取り上げます。 人口減少が続く中国山地この本は、中国山地ですすむ過疎について、2016年に中国新聞に連載された記事をまとめたものです。過疎の現状と歴史、交通・農業・林業にしのびよる影響などの「影」の部分、地域おこし協力隊や移住者がもたらす新たな動きなどの「光」の部分の両面にスポットを当てています。 僕自身、祖父母の田舎が中国地方で、ローカル線が好きなこともあって昔から地方に関心をもっていました。三江線や

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        • 図書館ができること。
          3本
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          2本
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          10本

        記事

          #図書館ができること1 死にたくなったら図書館へ!

          司書になって久々の投稿。今回は「自殺予防週間」展示を取り上げます。 死にたくなったら図書館においで! 2015年、神奈川県の鎌倉市図書館のツイートが話題になりました。 「世界子ども白書2021」によると、世界の10〜19歳の若者の7人に1人以上が、心の病気の診断を受けていると言われています。僕も学生時代に人間関係でいろいろ悩んだとき、小説にずいぶん助けられました。 つらいとき、あなたはどんな本を読みますか? さて、僕らが手がけた自殺予防週間の展示は大人が対象。自分の

          #図書館ができること1 死にたくなったら図書館へ!

          #未来の図書館10 未来の図書館づくり、はじめます。

          みんなと新しい道へ希みが一つかない、この春から司書になりました。言霊ってすごいですね(^^)/ これまでえらそうなことばかり書いてきましたが、仲間やまちのみなさんといい関係をつくることから始めていきます。 まちづくりと人づくりこれまで地元も含め、図書館めぐりの傍らいろんな街を歩き、地域のかたとお話してきました。 そこで感じたのが「人が元気でないと、街も元気になれない」こと。 再開発で大きな図書館をしつらえても、地域の人の熱い活動や交流の要素を取り入れないと、本好きが本を読

          #未来の図書館10 未来の図書館づくり、はじめます。

          #未来の図書館9 地域の幸循環をつくる

          前回はまちの中に芽吹くいろんな色とのかけあわせを書きました。今回は僕の仕事もからめて発信してみます。 鳴かぬなら、それもまたよしホトトギス松下幸之助さんの言葉。分かりやすくいうとこんな感じです。 ホトトギス=鳴くもの と考えるから、鳴かせてみようとしたり鳴くまで待ったりするんだよね。 でも、「鳴かないホトトギスもいる」と前提を変えてしまえば、違う答えが見えてくるんじゃない?? あえて180度前提を変えてみるって大事ですよね。 たとえば鉄道も移動手段という前提がありますが

          #未来の図書館9 地域の幸循環をつくる

          #未来の図書館8 いろあわせ、かけあわせ

          前回はマイクロライブラリーを紹介しました。今回はいろんないろのかけあわせです。 人のいろをつくるものって?円広志さんの「よーいドン!」をみてると、いろんな人がまちにはいるな~と思います。パッとしない見た目でもなかなかキャラが濃い人も。 カットされた人がいたとしても、家に帰ったり趣味の場に行くとその人らしい味わいが出てくるものです。 そうした色をつくるのが創造力です。自分はこんなことができる、あれだけは誰にも負けない…皆さんも一つくらいはあるはず。 4月に滋賀県彦根市にある

          #未来の図書館8 いろあわせ、かけあわせ

          #未来の図書館7 マイクロライブラリー

          前回は鉄道と図書館をクロスさせた記事を書きました。今回は意外と知らない身近な図書館、マイクロライブラリーを取り上げてみます。 トンデモ図書室伊藤堂(福井県福井市)福井駅から越美北線に揺られること15分。越前東郷駅をおりて5分ほど歩いた民家が「トンデモ図書室伊藤堂」。僕より一つ年上の伊藤さんが営んでいます。ちょうど司書になろうか考えはじめたころに、普通電車を乗り継いで行ってきました。 図書室という名のとおり、二部屋に本棚があって伊藤さんや地域のかたが集めた小説や漫画がおいて

          #未来の図書館7 マイクロライブラリー

          #未来の図書館6 図書館は「岡山駅」

          前回は学生時代の思い出や図書館の歴史をたどりながら居心地について考えてきました。 今回は僕の趣味である鉄道とからめて、図書館空間を表現していきます。 日本一乗り換え路線の多い駅岡山駅。実は新幹線の駅のうちJRの路線だけでみると、接続している路線が日本一多いって知ってましたか? ・山陽新幹線(新神戸・広島方面) ・山陽本線(和気・笠岡・福山方面) ・赤穂線(長船・日生・播州赤穂方面) ・宇野線(茶屋町・宇野方面) ・瀬戸大橋線(児島・坂出・四国方面) ・津山線(福渡・津山

          #未来の図書館6 図書館は「岡山駅」

          #未来の図書館5 みんなの居場所って?

          前回は地域の資源、とりわけ人を生かした持続可能な暮らしづくり「トランジション・タウン」にふれ、本を通していろんな色をもった人を知る場所として図書館があるという話をしました。今回はそんな図書館の”居心地”に迫ります。 保健室ってちょっと行きづらい 中学2年の時、周りからからかわれたのがきっかけで僕は人見知りになってしまい、毎朝7時50分に校門前に着く人の乗らない系統のバスをわざわざ選んで通学していました。 大学に入ると人見知りは強まり、校内を歩くだけで汗びっしょり。夏でも

          #未来の図書館5 みんなの居場所って?

          #未来の図書館4 トランジション・タウン

          前回は、子どもにひらめきを感じてもらう場所として図書館を使おう!という話をしました。 今回はトランジション・タウンについて取り上げます。なんだそれ?実は身近な活動なんですよ ^^) _旦~~ やりたい人が、やりたいことを、やりたいだけやる (全国にトランジション・タウンを広めている榎本英剛さんにサインを書いていただく) トランジション・タウンは、地域にある資源を使って持続可能な暮らしをつくっていこう、という運動です。資源は太陽光などのエネルギー、山の木々や畑でとれた作物

          #未来の図書館4 トランジション・タウン

          #未来の図書館3 子どもの声は未来の声

          前回は、まちづくりの中で図書館が人と人とをつなぐ場所になることを書きました。今回のテーマは子どもです。 大人なんて大きな子どもだとあるCMできいたことば。子どもの頃は周りなんて気にしないで、好きなように、やりたいように自分自身を表現しています。でも大きくなると、周りの目を気にしたり、仕方ないかと気持ちを抑えたり、自分をとりつくろったり…僕もなかなか素直に表現するのに日々試行錯誤しています。 逆に言うと、何がしたいの?どんな気持ちなの?っていうのが一番わかりやすいのが子ども

          #未来の図書館3 子どもの声は未来の声

          #未来の図書館2 まちのためにできること

          前回は人口を増やす要素が子育て支援や福祉などの「ハード面」から、地域にある資源や人材といった「ソフト面」に移っていく可能性を書きました。 今回は、そんな地域づくりに図書館が果たす役割をさぐっていきます。 まちづくりといえば?さて、「まちづくり」ときいて皆さんが思い浮かべるものって何でしょう?行政やデベロッパー、自治会などが挙がると思います。ではそんな皆さんに質問です。普段市役所にどのくらい行きますか? ・・・僕も仕事でなければ2年に1回行くか行かないかです。市役所って生活

          #未来の図書館2 まちのためにできること

          #未来の図書館1 人口を増やすには?

          はじめまして。現在司書を目指して活動中のよっしーといいます。 これから僕が考えている未来の図書館について、テーマ別に分けて書いていきます。 自治体が抱える課題まちの人口を増やすには?そういわれると、「子育て施策の充実」や「福祉」「交流施設」など、制度やハコモノといったハード面の取り組みを挙げる方も多いと思います。僕の住んでいる関西だと、明石市や吹田市に人口が集まってきていますね。 ただ、そうしたハード面の施策には一つ課題があります。それは、 サービスや財源が頭打ちにな

          #未来の図書館1 人口を増やすには?

          専門図書館って何?

          Q.専門図書館とは何か。具体的に説明してください。 専門図書館。ふだん図書館を利用している人も、あまり聞きなれない言葉ではないでしょうか? そんな専門図書館について今回はフォーカスしていきます。 1 定義専門図書館は大まかにいうと、こんな感じに定義されます。 ・公共図書館、大学図書館、学校図書館以外の図書館 ・取り扱う資料の主題・形態や、設置目的・利用者が専門的に限定される …なんとなく「専門的だな」というニュアンスは感じられると思います。「でも私にはあんまり縁がない