#未来の図書館4 トランジション・タウン
前回は、子どもにひらめきを感じてもらう場所として図書館を使おう!という話をしました。
今回はトランジション・タウンについて取り上げます。なんだそれ?実は身近な活動なんですよ ^^) _旦~~
やりたい人が、やりたいことを、やりたいだけやる
(全国にトランジション・タウンを広めている榎本英剛さんにサインを書いていただく)
トランジション・タウンは、地域にある資源を使って持続可能な暮らしをつくっていこう、という運動です。資源は太陽光などのエネルギー、山の木々や畑でとれた作物、それから地域に暮らす人々。外からいろいろ持ってくるんじゃなくて、自分たちのまちに既にある面白いものを活かして、面白いことをやっていこう!と考えてもらえれば分かりやすいです。
たとえば「地域電力」って知ってますか?関西だと湖南ウルトラパワー、生駒市民パワー、宝塚すみれ発電などが立ち上がっています。(会社名がなかなかすごい)これも太陽光で地産地消の循環をつくる活動ですね。
市民農園でとれた野菜をみんなで食べたり、山から木を伐りだしてログハウスをつくる。これもトランジション・タウンです。大事なのは、住民がそれぞれの強みを生かして、やりたいことを無理なくやること。自分の色を出せている人が多いほど、まち全体が面白い雰囲気につつまれます。
図書館でまちを知り、まちに暮らす人を知る
トランジション・タウンの話と図書館、何が関係あるんだ!何かの宗教じゃないか?と思われたあなた。これから本が出てきます。
上の写真は兵庫県豊岡市竹野にあるゲストハウス「本と寝床、ひととまる。」脱サラして地域おこし協力隊として竹野にやってきたオーナーさんが、古民家を改装してはじめました。
ラウンジの壁面は一面の本棚。宿泊した人や地元のかたが、メッセージをそえてお気に入りの本を置いていきます。「ここの本を読めば、どんな人がやってきて、どんな人が暮らしているかが分かるんだよ」オーナーさんが話してくれました。
人を知る一番わかりやすいきっかけが本です。「好きな本なに?」ってきくと、子どもでも大人でも大体の性格が分かりますよね。大らかかストイックか、やさしい人かお堅い人か。アクティブかインドア派か。
図書館も毎月何十冊もの本が集まる場所です。そして人も集まってくる場所。好きなジャンルの本を読みあって友達ができるかもしれないし、農業や食、文学関係のイベントで仲間を見つけるかもしれない。
トランジション・タウンの活動でも、自分の色を目いっぱいだして生きている人がたくさんいて、話してみるとエネルギーが伝わってきます。人によってオリジナルの色はちがいますが、そうした色と色とをあわせると、また違う面白いアイデアも生まれてきます。そういう意味では図書館でのお仕事は、「いろあわせのきっかけづくり」なのかもしれません。
次回は図書館と居場所づくりについて書いていきます。
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