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われわれの結婚の決め手

🦉💍

「結婚の決め手って何だった??」


と友だちに聞いてもらえることが多い。


私は、その場その場の空気感や、
その友だちとの関係によって、
答えを七変化させている。

お互いのタイミングが合ったとか、
こんな私を好きになってくれたとか、
彼の顔面と性格がとても良いからとか、
恋愛はもうやり尽くしたとか、
私の恋愛市場での価値は、年齢とともに下がると思われるので、ここでいっといたとか、
旧姓に飽きたとか、
人生の新たなフェーズへ進みたいとか、

ありとあらゆる回答をしてきた。

もちろん全部本当である。

が、
「結婚の決め手は?」という質問に対して、
「いまいち過不足があるな」という感じが否めず、ずっとしっくり来ていなかった。

🦉🦉🌃

昨日の夜、散歩しながら、
そのことがふと気になって夫に聞いてみた。

「結婚の決め手は何かと聞かれたときに、
どんなふうに答えてる?」

「うーん、おもしろいとか可愛いとか、その場では一応それっぽいことは言うんだけど、、」

「うぬ。」

「正直、別に無いんだよね笑笑」


斬新な答えが返ってきた。


「だってさ、“決め手”と言うと、まるで一点だけに強烈に惹かれているみたいに思えて」

「でも、柱は1本じゃなくて。優しいとか楽しいとか居心地良いとか、容姿が好きとか、衛生観念や金銭感覚がおおむね合うとか、色々な柱がそこら中に無数に立っていて。」


「だから、結婚した理由はコレ!
というよりは、全部トータルで考えて
結婚しない理由が特に無かったんよな〜笑

これって答えになってないかもだけど笑」


「ナルホド、、、」


「それだ」と思った。

めっちゃ納得した。
彼がさらっと全てを代弁してくれた。

そもそも「結婚には決め手がある」、
という前提で一生懸命考えていたのだが、
正解は「なかった」のである。

お口ポカーン。
まさかの「解無し」。なつかしいね高校数学。

例えるなら、
友だちが失恋したら飲みに誘う的な
昼下がりのおやつに珈琲を添える的な
一玉29円の玉ねぎは一旦買う的な
待ち合わせにはちょっと早く到着する的な
毎朝スマホとiPadを眼鏡拭きで磨く的な
マクドでポテトは必ず頼む的な
料理する時はラジオを流していたい的な
日中外に出なかったら夜に散歩しとくか的な

「どうしてそうするの?」と聞かれたら、
あんまりよく分からないけれど、
でも自分の中ではそうするのが当然みたいなしっくりくる感覚って誰しもにあると思う。

そして、
私にとっては、「彼と結婚すること」が
たまたまそうだった。
非常に感覚的である。すてきじゃん。

特に理由は無いし、
逆境に立たされた時にお互いがどうなるかなんて考えたこともないし、
今後の人生について確信も自信も無いけど、
なんとなく直感で、私たち2人は一緒にいるほうが自然だなって思った。

本当にそれだけなんだなと腑に落ちた。
また、そのことに気付いたとき、
私は何だか安心した。

決め手が無かったのなら、
きっと私と夫から何かを差し引いても、
ふいに何か素敵なところを少し失っても、
愛し合う関係を続けられると思うから。



🦉🦉




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