【図解】英語を学ぶ前に知っておきたい護身術3選。悪質な教材に捕まらないための知識
こんにちはYutaroです。今日は、損しない英語学習のために、何よりも先立って知っておきたい法則についてお話していきます。
「あの時知っていれば良かったかなぁ」と後悔したことの1つや2つくらい誰しもあると思いますが、今日の記事はそのような類の知識に分類されます。
例えば、もしあなたがビットコインを実装当時の2009年に始めていたら今頃大金持ちだったでしょう。今では「1ビットコイン=120万円」という値に跳ね上がっていますから。
このように、知識の中にはなるべく早いうちに知っておいたほうがいいものが一定数存在します。
知っているか知らないか。
たった3つの法則ですがこの知識は、今後あなたの何十年に及ぶ英語学習が損なものか得なものかを分けてしまう力を持っていますので、幸運にもこの記事に巡り合った方は是非最後まで目を通していただきたいです。
ではまず一覧から。
1.生徒は教師の能力を基本的に越えない
2.悪貨は良貨を駆逐する
3.外国語は母国語の思考能力を越えない
それでは1つ1つ順に見ていきましょう。
1.生徒は教師の能力を基本的に越えない
教えを受けた人が教えた人より優れることを意味する諺に、「青は藍より出でて藍より青し」というものがあり、これは青色の染料は藍から取るのに、青の方が藍より濃くなってしまっていることに由来しています。
このような突然変異は稀ではありますが一定数存在し、世の教師を驚かせています。
余談ではありますが、100人中1人のトンデモ学生を輩出できる教師こそ教師の中の教師であると思っていますし、教鞭を執る者は少なくとも自分を必要としないレベルまで残りの99人の学生を育て上げることを目標の1つに掲げるべきではないでしょうか。
そしてこの章のタイトルになっている「生徒は教師の能力を基本的に越えない」という法則は、何らかの原因で突然変異を遂げることができるスーパー学生以外に当てはまるほぼ絶対的な法則です。いくつか例を考えれば納得して頂けると思います。
・教わっている英語の先生の語彙数を超える語彙数は身につかない
・教科書以上の内容をその教科書から身につけられない
・見た動画以上の知識をその動画から身につけられない
以上のことを考えれば、教える側のレベルと使っている教材のレベルが低い場合、それらに従って学ぶ学生のレベルは常にそれ以下ということになります。
英語の語彙力10000単語の先生から教わった学生の語彙力が、受講中に10000単語を超えることは稀でしょう。
そして人の上に立って教える側のレベルが代々低くなったり、質の低い教材が世に出回るほど、世代を追って学ぶ側のレベルも一緒に陥没したり、学習という言葉の重みも軽くなるのではないでしょうか。
護身術1:先生の経歴や英語に対する思いをチェック
おおかた、下の3点をチェックすればハズレの先生や教材に当たることはないでしょう。
- 今教わっている英語の先生の経歴は?(学歴や仕事歴)
- 教材やYoutuberなら作者の経歴
-彼らの現在の英語力は?
- 語彙数、会話力、文章力
- 彼らの、教育に対する哲学は何か?思いの強さはどのくらいか?
- 思想に軸があるか
-その軸は理に適っているか?
- 偽善ぶっていないか
この機に一度見直してみてはいかがでしょうか?
2.悪貨は良貨を駆逐する
経済学なら「グレシャムの法則」と呼ばれている法則で、価値の低い貨幣が流通し始めると、質の高い貨幣が埋もれて姿を消すという意味合いで使われていました。まだ貨幣が本物の金で作られていた頃、ある日を境に安い金属を混ぜた偽物が流通しはじめ、徐々に本物の金の値打ちが下がってしまったことに由来します。
面白いことに、これと同じことが英語学習の市場でもあてはまっています。
一昔前までは売られていた英語の教材は限られていたのですが、近年ネットが発達し誰でもYoutube動画や、インスタ、ブログなどで発信できるようになっため、まがい物の学習方法が蔓延するようになりました。
言い換えると「目を引くだけの教材」や「売るためのだけの教材」のことです。
ネットに転がっているものをパクっただけの教材、そのコピーのコピーで作ったような教材。そしてそのような教材で学んだ人が将来先生になり、教えを施すという事態。
教材の中身よりも、見栄えが全て。
見栄えに対しての共感がウイルスのように蔓延して、本当に質の良い教材が駆逐されていく非常事態。
「悪い教材、良い教材を駆逐する」
×
「生徒は教師の能力を基本的に越えない」
という相乗効果の掛け算の式が示す答えは何でしょうか?
もしも英語学習の市場が一隻の船なら、みんな一緒に沈んでいる船に乗っているのに、沈んでいることに気づかず、窓から見える景色に共感して写真を撮っているような状況であると言えます。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」という表現を借りて、「沈没船みんなで沈めば怖くない」と言い換えられるでしょう。
護身術2:中身の薄さをチェック
良い教材か悪い教材かを決める指標はいくつかありますが、一番わかり易いのは見た目だけで中身が無い教材かどうかです。
どのようにして見分けるかというと下のとおりです。
- やけに簡単すぎるなと思ったら要注意
-複数の教材で同一内容を見比べる
-やけにメディアなどで宣伝されているなと思ったら要注意
-直感的なわかり易さばかりを追求したものも注意
-便利フレーズだけを紹介しているだけのものも注意
初心者のうちから例外を弾丸のように打ち出してくる教材も問題ですが、例外があるということを隠している教材も問題です。
その対応策として、「複数の教材で同一内容を見比べる」と書きましたが、例えば「過去形」について扱っている別の教材を最低3つは見比べるように、比較的な視点を持つと、売るためだけの教材を買わされる確率はグッと減ります。
便利フレーズを集めたもの、特に「ネイティブがよく使うフレーズを覚えればネイティブのように話せる」という主張が軸のものは地雷の確率が高いです。ネイティブが使うフレーズを覚えたからと言ってネイティブになれるわけではありません。 (これについては、後日記事にします。)
3.外国語は母国語の思考能力を越えない
こちらも後日また単体で記事にしたい内容ですが、簡単に言うと「英語より母国語」です。
私は元理系ですので、ノーベル化学賞を取った白川教授に敬意を示して彼の言葉を借りると、
「日本人は日本語で書かれた教科書を使い、日本語で学んでいるからノーベル賞の受賞者数が圧倒的に多い」
となります。事実、母国で学び研究した受賞者の比率は日本と他のアジアでは、6対1なのです。
理由は「母国語のほうがより核心をついた思考ができる」からなのです。
ゆえに、母国語を捨てて英語化することは愚民化です。(余談ですが私は英語でも核心をついた思考ができる人を輩出できるように英語を教えたいので、英語の人格を作るという理念の英語塾を作ったのです。)
高度な英語力を身に着けようと思ったら、間違いなく日本語から始めるべきです。子供の頃から英語が母国語だったという例外的な人は、英語で核心を突いた思考ができるのでまた別枠として扱いますが、わたしを含めた一般人は日本語を大事にすることを頭の片隅に置いて英語を勉強しましょう。
日本語を軽視して英語ばかり崇拝するような教材は百害あって一利なしなので避けたほうが無難です。
護身術3:英語崇拝の先生や教材は避ける
-日本語を見下す先生や教材は避ける
-「英語ができる=カッコイイ」というイメージを植え付けるものもNG
-日本人であることを卑下するようなモノもNG
-日本語をカタカナ語に変換しすぎるモノは黄色信号
ちなみにわたしは英語の先生でも日本語に対する思い入れが人一倍強いです。というのは、英語の先生になる前は日本語の先生だったからです。
英語が話せることを誇りに思う人なら多いのに、日本語を話せることを誇りに思う人が皆無に近いのは非常に残念です。
せめて運良くこの記事に巡り合った皆さんは
「確かな英語力は確かな母国語の土壌の上に咲く」
という点を、今日は胸に刻んでいただければ筆者この上なく光栄です。
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最後にひとこと
いかがでしたか、以上のことを踏まえて教材選び・先生選びをしていけば地雷を踏む確率は高確率で下がるはずです。
この記事が皆さんの英語学習の糧になったことを祈って、、、
それではまた別の記事で!
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