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あなたはなぜその国へ? #2 〜ニューヨーク編〜

海外移住をした女性たちへインタビュー。
今回のゲストはアメリカNYCに移住し、シューズデザイナーとして活躍するsayaさん。

◆Profile◆
Saya Fukuda/Shoes designer/30代
移住地:ニューヨーク/15年

Q1:その国に移ろうと決めたきっかけは?
「ニューヨークのファッションデザインに興味を持ったため。」 

Q2:移住後、どんな仕事をどのようにしていますか?
「パーソンズ美術大学*卒業後、ファッションインターンを経て、移住3年目で自社ブランド『Sand by Saya(サンド・バイ・サヤ)』を設立。」

*パーソンズは世界3大有名ファッションデザインスクールの一校として知られる学校

Q3:移住前の自分にアドバイスできるなら、どんな言葉をかける?
「『もっと早く行けばいいのに!』うだうだお金がないからと言って、行けない理由を探していたけれど…。本心は怖かっただけ。」

Q4:移住の決め手となった一番の動機と移住の方法は?
「いつも反対する母親が期間限定で行くことを認めてくれ、お金も貸してくれた。当時25歳で、デザイナーを目指すには若くはなかった。だからこそ、世界で一番シューズデザイナーが集まるニューヨークに行くしかないと思った。」

Q5:実際移住してから見出した、その国の魅力とは?
「全ての業界で、世界で一番の人たちが競い合って住んでいる町はここしかないと思う。そして、ユダヤ教徒などがあるエリアを牛耳っているのは、日本でも香港でも見たことがなかった。ビジネスの勉強になる町です。 ニューヨークはアメリカの中でも、他の州とは全く違う町。独立した一つの国として成立してもおかしくない他の州と別物です。日本語で『常識外れ』と思われる人間は、こちらでは『普通』または『おもしろい』と認められる人で、そこからもっと秀でていかないといけない。個性があり、クリエイティで、自分の長所を自分で知っている人しかこの街では生き残れません。ニューヨークにきて鬱になってしまう人や、仕事やビザが見つからないため帰国する人も多いので、10年以上残っているということは、ある意味NYで評価されていることのバロメーターになると思います。」

Q6:日本にもあったらいいのに、と思うその国の魅力的なサービスは?
「アパートやオフィスのドアマン、コーヒーの巨大サイズ、地下鉄24時間、混まない地下鉄、ウーバープール(タクシーの相乗りサービス)、ルーフトップバー、夏の野外音楽フェス、同性愛者のオープンな生活、ブラックタイイベント(ドレスコードが設けられるフォーマルなパーティー)、ドアをあけてくれる男性、階段で他人のベビーカーをもってあげる通行人、タバコを外で吸う習慣。」

Q7:その国に住んでて『正直これはキツイ...』と感じることは?
「私が白人ではなく、英語のアクセント(日本語なまり)があって、お金がいつもないこと。 ビザは全然とれないし、何をするにも日本の3,4倍はお金がかかるので、稼いでも稼いでも貯まりません。ニューヨークでお金を貯めている人はほとんどおらず、家賃と食事に全て持っていかれるのに、パーティーには出かけたがる、飲みに行きたがるおかしい人たちが集まる町です。お金持ちそうに振る舞うのはプロ級の人ばかりで、実際はすごく小さなアパートに住んでいる人がほとんど。」

Q8:海外生活や移住、仕事に関しての失敗談を聞かせて。
「自分が好きなものをデザインして売れないことがわかった時、その挫折と諦めを経験したことが辛かった。お金を貯める術をもう少し若い頃から学ぶべきだったと思う。投資をしないと利益は出ないこととバランスを取ることが難しい。結果を想像して投資することをこれから学びたい。 移住や海外生活には失敗談しかないのですが、ここに書けるほど小さなことではないので、将来本を出版したい!そしてより多くの若い女性に、どんどんたくさんのことにパッションを持って行動できる日本人になるよう育成してあげたい。世界で活躍する日本人女性は本当に数えるくらいしか聞いたり見たことがないので、そういう人がこれから育たないといけないと思う。」

Q9:その国に住んだり働くにはどんなビザが必要?
「O(卓越能力者ビザ)、L(駐在員ビザ)、B(短期商用・観光ビザ)、H(就労ビザ)、E(投資駐在員ビザ)」

Q10:その国で働くのに必要な心構えと、身につけたいスキルは?
「英語で交渉できる力と、政治と芸能のトピックも踏まえて英語で冗談が言えること。他人を蹴落とすレベルの執着心と行動力、他人にはない熱意と専門職のトップレベルのスキル。」

Q11:その国で、日本人の強みを活かしたおすすめの職業はある?
「寿司職人、ヘアスタイリスト。それ以外は駐在員が多く、あまり聞いたことがないです。」

Q12:あなたは10年後どこで何をしていると思う?
「リタイアしてビーチハウスで過ごしているか、事業拡大して旅行をしていると思う。どちらにしろ遊びながら仕事ができるようになりたい。」

Q13:海外に移住したい、海外で働きたい人に向けて一言声をかけるとしたら?
「誰にでもできる!でも近道はない!」

Q14:あなたのモットー(座右の銘のようなもの)は?
「七転び八起き。人生に後悔はない。」

クリエイティブプロデューサーMutsumiのロサンゼルスでの活動を辛酸なめ子さんがnoteとハフポストで連載中です。そちらもよろしくおねがいします。 https://note.mu/nameko_la