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詩集

55
心のまゝに紡いだ言葉の断片 言の葉を磨き上げ羅列をして並べています。 詩のようなものをまとめています。
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2022年1月の記事一覧

詩 「色は匂へど 散りぬるを」

詩 「色は匂へど 散りぬるを」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

語訳;

世間に語れない 逢瀬だけど
疎遠な恋路   酔い偲ぶ
昨夜眠る間に  君はもう居ない
夢と幻を    置き残して__

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

「いろはうた」とは
47音全ての一字を重複することなく
七五調(7音・5音の順で繰り返す形式の詩のこと)で構成されています。

作者不明のこの歌は冒頭から

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詩 「くちづけ」

詩 「くちづけ」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

はじめてのキスは
シトラスの香りがした

見つめ合う瞳は潤み

その透き通るような
眼差しの中に
お互いは映り合う

そして時は止まる__

重なり合うくちびるから
宇宙は巡る

ふたりだけを残し
世界は旋回していく

シトラスが香り立つ
鮮やかなりし想い出よ

甘酸っぱく
ほんの少しだけ
ほろ苦さが残る

青春とは__
トパーズの

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詩 「Heart suit」

詩 「Heart suit」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

心模様も
いろいろあって

ギザギザだったり
円くなったりする

人の心のかたちって
時に判らなくなる

それは
なにかが欠けているのか__

それとも
なにかを迷っているのか__

君と出会って教えてもらった
心のかたちのその意味を

紫陽花や きのふの誠 けふの嘘

           正岡 子規 作

古い写真にある
あじさ

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詩 「両翼のEros」

詩 「両翼のEros」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

くちびるは絡み合う
脈打つような衝動の後
死んだように眠りについた二人

星降りの夢へと意識はまどろむ___

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

人は恋をする__
時に生死の隔たりを超える感情を垣間見せ
情愛へと変化していく

現世と冥府を駆け巡る
両翼のEros

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

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