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【算数】あなたはいくつ解ける?子どもが行列をつくって挑戦する「難問・良問」

皆さん、1週間お疲れ様です!!

明日から休日の人は、この1週間分の働きに値するだけの充足した時間を満喫したいですね🎵

共育LIBRARYへよくぞおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


皆さんは、

「国語か算数どちらが好きですか?」

と聞かれたら、どちら派だと答えますか。

物語を味わったり、自由な発想をしたりすることが好きな人は国語。

明確に答えが「確定」できるのが好きな人は算数。

もしくは、

「どっちもNGです!」

という人もいるかもしれませんね笑

小学生は大体3年生頃から、算数に対して苦手意識をもつ子どもが現れ始めます。

小学5年生には、完全に「苦手」という感覚が固定されている子も多くいます。

ただ、

「算数はつまらない」
「算数は嫌い」

という心の持ちようでは、本来分かるはずであった問題も分からなくなってしまう。

筆者は、そのような子どもには、1年間かけて、じっくりと心の壁を壊していきます。

スモールステップにスモールステップを重ねつつ、どの発達特性にも対応できる授業、LD児でも取り組める授業を行うことによって、です。

その年度始めのスタートや算数の面白さを引き出すときに役立つのが、本日紹介する「難問・良問」です。

これは算数好きにはたまらない問題ですし、

一見解けそうでも、全員が間違えるので、算数に苦手意識をもっている子どもでも安心して取り組むことができます。

この記事では、「教室で子どもが列をなして熱中する」算数の問題を7種類に絞って紹介できればと思います。

「自分は果たして何問解けるのか!?」

と、考えながら読んでいくと楽しいかもしれません。
(算数アレルギーの方はご遠慮ください笑)

小学校教員だとしても3問解けたらすごい気がします。

是非、最後までご覧ください。



❶正方形はいくつある?

これは、授業参観でもよく行っていた難問です。

まずは、誰でも答えられる非常に簡単なところから始めます。

当然1個です。

こうやってスモールステップの問題でルールを理解させていく。

段々と難易度を上げていきます。

ここで7~8割の子どもが間違えます。

皆さんは、正解できるでしょうか!?笑

ではなく・・・

大きい正方形を合わせて5個!・・・も実は不正解。

これも正方形。

よって、答えは6個になります。

さあ、ここからが本番です。

筆者は答えを簡単には教えません。

できれば子ども自身で発見してほしいからです。

そして、授業参観に来ている保護者の方々にも

「お母さん、お父さんたちは分かってるかな~」

などと巻き込んでいきます笑

難問・良問の答えはこの記事の最後にまとめて掲載しますので、是非、自分の予想を立ててみてくださいね。


❷一筆書き

これは、非常にシンプルな問題です。

しかし、難しい!!

解けそうで解けない!!

筆者は、この問題は分からず、結局答えを見ざるを得ませんでした。

小学校低学年からでも取り組めます。

答えは後ほど。


❸円に直線を引くといくつに分かれる?

これも何年生からでも取り組める難問・良問です。

低学年であった場合は、「円 ⇒ まる」、「直線 ⇒ まっすぐな線」などと、表現を変えて伝える必要はありますが。

スモールステップで、誰もが取り組める簡単なところから・・・

当然2個です。

段々と数を増やしていきます。

「最高」ですから、できるだけ多い方が正解。

この場合は4個が正解です。

3個にも分けれますが、「最高」ですから。

ここら辺から、正解者が小数になり始めます。

これの正解は・・・7個!

そして・・・本番。

難問・良問は、筆者もよく間違えます。

答えが出ても、「いや、待てよ・・・」と考えてみるのが大事ですね。


❹「4」が4つの式をつくろう

これは、小学4年生から取り組める難問です。

四則計算の優先順位と、()の使い方を理解している前提条件が必要です。

4と4の間に記号を入れて、式を完成させます。

比較的簡単なところから。

これでルールが入った。

ここからは10問一気に解放です。

教室では、1つでも分かった人から先生のところに来て、合っていたら黒板に答えを書かせるようにします。

すると、その子は、ヒーロー、ヒロインです。

そして、クラスで協力して全ての問題をクリアできるのかを挑戦させます。

これは、大人でも難しい。

教師の学習会でも10問正解する人は相当いません。

解けた人がいたら、凄いです。


❺魔法の数字

これは、数字の遊びですね。

算数の不思議を教えて、興味をもたせるというのも大事だと思います。

これは、このまま答えまで提示してしまいますね。

これは、なぜか答えが皆同じ、「3」になります。

この問題は、「ハンター×ハンター」という漫画の中にも出てきているので、知っている人も多いかもしれませんね。


❻2つの容器を使って

これも頭の体操。

誰でも取り組むことができるのですが、解けそうで解けない問題です。

難問・良問は、個人でやらせてもよいのですが、グループで取り組ませても面白い。

活発な話し合いが行われます。

筆者は、5~6年生合同遠足のスタンプラリーなどで、このような問題を出し、正解したらクリアなどとしていたこともあります。

これも、答えは最後に提示します。

複数パターンがあるので、合っていればOKです。

❼マッチ棒問題集

マッチ棒問題は、やるとしても単発で行うことが多いです。

ただ、ここでは、レベル1~レベル3というように、難易度順に紹介していきます。

マッチ棒問題は、種類も多いので、3つだけ掲載していきますね。

まず、レベル1。

分かる人には分かるのですが、発想が浮かんでくるかどうか。

ここからは、頭を柔らかくした別角度からの発想がさらに大切になってきます。

レベル2。筆者はここから沈没しました笑

どうでしょうか?

レベル2でも十分難しいと思います。

そして最後に、おまけのレベル3。

これが解けたら、相当頭が柔らかいです!

ではここからは、今までの問題の解答をお見せします!


解答集

❶正方形はいくつある?

子どもたちも18個まではたどり着きます。

しかし、まだ足りない。正解は・・・

20個です!

合っていた人は凄い!!

斜めの正方形がなかなか見つからないんです。


❷一筆書き

ズバリ、答えは・・・

外枠の点を飛び越えていかなければ一筆書きができない。

枠の中におさまる思考だとうまくいかないのです。

こういう問題は、子どもの方がむしろ正解したりします。

子どもが大人を超える。

そういう経験をすると、子どもは算数を一気に好きになります。


❸円に直線を引くといくつに分かれる?

これの正解は・・・11個!

これは、線を一本ずつ増やしていくといくつずつ増えるかという数列の思想でも導き出すことができるでしょうね。


❹「4」が4つの式をつくろう

おそらく、この記事で最も難しいのは、この問題か、マッチ棒問題でしょう。

全部見つけられた人は、かなり珍しいと思います。

「10の問題は卑怯だろ!」

と思う人もいるかもしれません。

筆者も最初はそう思いました笑

しかし、問題文を読んでも、「4つの『4』を使う」ことしか書いておらず、「44としてはいけない」とは書いていません。

国語教師としては、言葉の厳密さに気付けなかった筆者の負けです笑

視覚のトリックを使ったひっかけですね。


❻2つの容器を使って

筆者は2パターン解答を用意しましたが、別の方法もあるかもしれません。

解答例として見てくださればと思います。


❼マッチ棒問題集

マッチ棒問題は、1つ1つが難しい。

これは、「発想」や「着眼点」がモノをいうような気がします。

合っていた人は、相当柔軟な思考の持ち主でしょう。

レベル1の解答。

レベル2。

レベル3。

4つの正方形ができるのが分かります。そして・・・

外枠の大きな正方形と、まさかのマッチ棒の隙間の中央のミニ正方形を数えて6つという答えになります。

レベル2、レベル3などは、

「それもアリかよ!」

などと思ってしまいます。

一般論的な「規定された思考」から外れ、別角度から考えなければこれは解けませんね。


難問・良問を進めるときのポイント

難問・良問は、あくまでスパイスとして使うことが大事です。

このような問題ばかりやっていては飽きてしまいますし、頭を使い過ぎて疲れてしまうかもしれません。

1年の始め。
日常の授業の合間にたまに行う。

それぐらいの捉え方で、ちょくちょくやると、年間を通した算数の学習に、潤いが出る感じがします。

そして、進行をする上でのポイントは、とにかく

「すぐに答えを示さない」

ということです。

筆者の場合は、正解者がいた場合は、ノートを預かり

「そのまま静かに一言も話さずに読書をしていてください。」

といった指示を出します。

すると、周りの子どもが

「まさか、正解したんじゃね?」と

ざわ・・・ざわ・・・

といった状況になるのです笑

そして、正解した子は、読書をしながらも、喜んでいることが分かります。

加えて、休み時間になるとその子の周りにみんなが寄ってきて、「答えを教えてくれ」という流れになるので、その子がヒーロー・ヒロインになることができます。

他にも、

「先生、答えを教えてください!」

と言ってくる子どももいます。

全体の前で教えるとまだ考えたい子どもがいるので、

「休み時間に、『先生降参です』と言えば教えます。」

などと言えば、

「降参はしたくない!」

とがんばる場合も笑

そして、頭をひねらせて、考えたからこそ、正解を知ったときは、感動が生まれるのです。

この難問・良問は、子どもの知的好奇心を高めることができるので、そのようなポイントを意識してみることも大切になります。


まとめ

筆者が初任の時は、この難問・良問に救われました。

授業の実力もない。
教え方のコツも分からない。

それでも、難問・良問を出せば、みんなが熱中する。

すると、自然と授業を楽しみにしてくれる子どもが多くなる。

そうやって、何とか算数の授業を盛り返すことができたのです。

そして、

「どちらが多く解けるか勝負!」

などと子どもに言い、子どもと一緒に解いていました。

休み時間になっても、お互いに「あーだこーだ」言いながらそれぞれの解法を披露し合うことでも、楽しいコミュニケーションが取れるツールとして機能していたなと思います。

また、「難問・良問」の付随する効果として、

「間違えをおそれずチャレンジする姿勢」

が育ちます。

ほとんどの子どもが間違えながらも何回も挑戦する姿を見て、

「楽しく間違えてよいのだ」

ということを体験を通して学ぶことになります。

このような活動の積み重ねが、

「挑戦する子ども」

を育てていくのではないかと思っています。

難問・良問は、専用の書籍があり、コピーしてそのまま使えるようになっているものもありますので、もし、よかったら活用してみてください。


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いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!

明日の記事は

《元教師》自分の子どもを運動好きに育てるとしたらどうするか?

です。

教師歴10年+療育という経験を積んだ、今だからこそ分かる「運動神経」や「運動感覚」をどう形成していくのかを徹底解説します。

是非、楽しみにしていてください🎵

皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊


📘今週のLIBRARYのラインナップ📗

(2023.11.20~11.27)

【月曜日】
3ヶ月経過。フォロワー800人・全体PV30000までのロードマップと展望
【火曜日】
PTAの不都合な真実 ウラ側だからこそ見えるPTAの現状と未来
【水曜日】
人は見た目が9割は本当か?ルッキズムの是非と限界値
【木曜日】
自己投資1000万円で解明!達成しない方が難しくなる「目標を叶える方法」(一部有料)
【金曜日】
《算数》あなたはいくつ解ける?子どもが行列をつくって挑戦する「難問・良問」
【土曜日】
《元教師》自分の子どもを運動好きに育てるとしたらどうするか?
【日曜日】
「怒り」はそもそも感情ではない!?メンタルを安定させるために必要な技術と思想


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