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【優れることはできなかったけど、異なれた。】

ぼくは今まで"優れる"ということができませんでした。勉強もそこそこ。高校受験も第一志望に落ちて、大学受験もマークシートミスして、私立大学へ。立命館なので周りからは「充分だよ!」って言われるけど、兄は京都大学、妹は名古屋大学。
嫌でも劣等感を抱えて生きることになりました。もうぼくには周りより優れることはできないと、大学4年間は特に何かする訳でもなく、終わって行きました。

【優れることができなかった26年間】

就職活動も当初はやる気になってやっていましたが、兄に相談をすると「俺は就職活動なんてしてない。家に帰るとポストにスカウトDMがきてたり、研究室に人事がきて決まった。」

一芸も特になく、面接とか書類選考でも落ちることがあったのでぼくはとにかく絶望でした。兄は超大手の通信会社で、安定感抜群、働き方もホワイトで本当に羨ましかったですが、ぼくはそのグループ会社とか、更に別のサービス業とか受けるようになりました。大手にチャレンジする気持ちがなくなっていました。

そんな中、兄は結婚し、子供ができました。この人に勝つことはもうないんだと、負け続ける人生なんだとその結婚式で感じました。

【希望を持って踏み出した異なる道】

そして新卒で私はサービス業の超大手企業に就職しました。周りからはすごいと言われることもあったのですが、言ってもサービス業、周りにいうのが恥ずかしくて、会社名を言った後に言い訳のようになぜ選んだのかを語るようになっていました。今思えば全く意味のなかったことですが、当時は自分を守ろうと必死でした。

ぼくの大学時代の友人もみんなメーカーやIT企業、公務員に就職を決める中、ぼくはサービス業の道を進み始めました。周りとは違う。想いが違う。まだ優れてはいないけど、異なれたと思える瞬間でした。

ただ、現実は甘くなく、過酷なクレーム処理やパートさんの教育に忙殺され自分の数字を追いかけることができず、思うように実績を残せませんでした。

ただ、店舗では相談しやすくどんな仕事でも引き受けてくれると信頼は得ることができ、教育自体もすごく好きでした。後輩やパートさんが成長して仕事ができるようになって報告してくれるサイクルは本当に楽しい日々でした。

ただ、別のnoteでも書いた通り、決め手となったのは弱っていく親族に会えないこと。休みが不定期なのは仕事としては良くても生活に支障を起こしていました。

【経営には人が重要。人材業界へ】

そんな思いを持って人材業界へ。土日休みであることと、教育関連も携われるように大手企業を選びましたが、そんな曖昧な転職理由では通用しませんでした。最初は実績も上げることができたけれど、段々と失速。

上司とも何度も面談をしましたが、結局転職活動をすることに。約半年の出来事でした。自分の甘さに本当に嫌になりました。前職をやめたときと合わせると人生で二度目ニートです。勇退とかでは全くないので毎日本当に辛かった。精神的にも追い詰められて、なんでこうも優れることができないんだろうと追い詰めて寝れなくなって行きました。

そんな時に地元の友達が大阪まできてくれて、何気なく言ったのが「銭湯行こう!」でした。

【銭湯との出会いと圧倒的に異なる瞬間】

その日風呂に入って、大学時代に通い詰めていたことを思い出しました。このなんとも言えない空間と時間。そして体が温まり、その日はぐっすり寝れました。

「もっと銭湯を広めて、苦しんでいる人を救いたい!!」そこから猛スピードで進んで行きました。ハッシュタグセントウというSNSの開設、銭湯に通う、オリジナルグッズの作成、そして銭湯でのアルバイト。銭湯でのバイトをするために、副業できる企業を探して、ベンチャー企業に転職しました。面接も「将来銭湯がやりたいんです。」と人材の会社に伝えるという奇人ぶり。今も良くしてくれているその人事の方は「最高じゃん!」と言ってくれました。

よく考えると、ぼくはまだ優れることはできていません。何も実績はついていないからです。でも周りにいた優れた人の影響もあって行動できました。気付いたら異なっていました。銭湯の面接でも話しましたが、インテリアの経験、新店舗立ち上げの経験、マニュアル作成の経験、新卒中途アルバイト採用の経験があります。更に銭湯についても人よりは詳しく知っていて、銭湯を救いたいという想いがあります。

インテリアの経験や、人材の経験がある人は周りに何100人といますが、銭湯を掛け合わせている人はいない。更に銭湯で風呂掃除をしている人はいない。やっと異なることができました。明確に周りの反応も変わってきました。地元に帰っても、仕事の話ではなく「銭湯のやつって何してるの?」とか聞かれることが多くなってきました。

周りと違うことにみんな敏感なんだと感じました。その時に気付いたのです。

【優れる必要はない。異なっていけば、唯一の人になれる】

ぼくはまだまだ異なっていこうと思います。人材✖︎銭湯を伸ばして、銭湯の人手不足を解消したいし、映画や音楽、ゲームの掛け合わせ、YouTubeやラジオ配信、プログラミングを勉強中ですが、銭湯のHPをきれいに作ってあげたり、周りの優秀な人に声かけて銭湯でイベントをしたり。

一つの業界で飛び抜けるのはぼくにはできないですが、多趣味でミーハー、飽き性という特徴はこの方法がぴったりです。これを続けていけば、業界でおかしな人になってふじけんって変わってるよねーと言われることになるんじゃないか。

劣等感を抱え続けて生きてきたけど、劣等感が追い風になってきた。どの分野でも中盤くらいの出来だけど掛け算したら数字は大きくなる。

ぼくは優れることができまないので、変な人になります。

noteのアカウント名も変えてみた。なんか優れてるっぽくて嫌だから突然辞めるかも。笑

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