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奇妙な味の短編

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奇妙な味の短編を集めてしまった。
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#詩

『聞こえてますか?』

通りから銃声が一発。
日本でも聞こえるようになったか。
彼らの勝利だ。
祝ってあげる。
僕からも銃声を一発。
自分の頭がよく爆ぜた。
君の頭にも一発。
君の頭はよく爆ぜた。

嘘は良くないよ。
通りから銃声なんて聞こえない。

でもどこかの国で銃声が一発。
今日も誰かの頭はよく爆ぜた。

水回川頭鳥咥私

カラカラカラと水車が回って川底で頭を打った。
これで仕事が捗るかもしれないとオフィスでキーボードを打つ。
お客さんが全員戻って来た。
半裸である。
悲しそうだ。
見たことない悲しさだ。
でも川底はとても涼しい。
私に服は必要だ。
ダウンジャケットを重ね着する。
このオフィスはクーラーを効かせ過ぎている。
まるで冬のようだ。
この国は冬を殺したのにそれはおかしい。
お客さんは全員風邪を引いたまま帰っ

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呑み殺し

地下室の母親探して私は土を呑み込んでいく。
呑んでも呑んでも見つからぬところが母親らしいが素直な子供のままの私はいつまでも呑み込んでいける。
あらかた呑み込んだところでさらに呑み込んでいける。
土だけを呑み込んだところで見つからないのか?と首の角度を変え地下と地上も呑み込んでいく。
軽い町から重い星まで喰らったところで母親吐き出した。

バラバラだったけど母は母だ。

愛してる。

美味しい。

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刺さって

今日にも月が落ちてくるよと、自分は太陽だと名乗る人物から告げられても信用できるわけがないんだけども確かに月は突き刺さってきて、人間であることをやめざるを得なくなって、でも太陽は笑っていて、月は慰めてくれて、自分はどこにもいなくて、それが悲しくて悲しくて、こんなに惨めに書かざるを得なくなって、太陽はそれを笑って、月も笑うようになって二人は帰っていって、地球はそのままでだから僕もそのままで、だからそれ

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