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営業をマネージすることの面白さ(他では得られない成長の機会)

営業のチームを率いることって自分にとって得難い経験でした。
本社部門に異動になってつくづく思います。
営業をマネージすることを通じて人は大きく成長できる、と思ったことをメモ。


1、「営業をマネージする」となぜ成長するのか?

営業をマネージしたことで、成長できる要因は以下2つです。

☑️ 取ったアクションに対するフィードバックがすぐに得られる
☑️ 営業プロセスという工程があるためボトルネックが見つけやすい

1つ目は営業ならでは、ですね。時には辛いこともありますが、とにかく数字は毎日出ます。やってもやらなくっても出ます。

2つ目は工場や契約処理のような部署であれば「工程」はあるでしょうから、営業ならでは、ということではないと思います。ただ、営業でこの「工程」を意識してボトルネックの改善にまで結びつける方は意外なほど少ないのです。

それぞれ見ていきましょう。


2、アクションに対するフィードバックがすぐに得られる

PDCAを高速で回すのが改善を早く行う一つのコツです。

この時、何か行った際の結果が得られるもまでの期間が制約条件になります。
アクションに対して結果が出るのが半年後、というのでは、どんなに頑張ってもPDCAは半年間隔以上では回せません。それだけ改善できるまでの時間も長くなります。

営業はそんなことはありません。好むと好まざるとにかかわらず、数字は毎日出てきます。

ですので、PDCAを高速で回すことができる=改善も早い、ということです。

また、アクションが失敗だった、という結果も早く出ますので、リカバリーも早くできることになります。ですから、安心して失敗もできる=安心していろいろなことを試せる、ということです。

ただ、これを管理するために使った途端、昨日と同じ数字が出ることがよし、とされ、新しい何かを試そう、アイディアを出そう、という空気がなくなります。となると、成長はもちろん、維持も難しくなります。

マネージする立場であれば、「数字」の扱い方が非常に大事、と言うことです。

<ポイント>
☑️ 新しいアイディアを歓迎し、失敗を計画し、試してみる文化を定着させる
☑️ 試みが許容できるリスクに収まるようコントロールする
☑️ PDCAの設計に細心の注意を払う(多すぎるKPIにならないように等)
☑️ メンバーにもPDCAを通じて分析力をつけてもらうため読み取れることを質問し続ける


3、営業プロセスという工程があるのでボトルネックを見つけやすい

営業のマネージャーと聞いて、どんな姿を思い浮かべるでしょうか?

● 難しい顧客のところに行って、高額の契約を取ってくる、スーパー営業マン
● トラブルがあると駆けつけて、うまく収めてくる、頼りになる上司
● 数字の達成率が悪いメンバーに叱咤激励する、うるさい上司

どれもありそうな営業マネージャーですね。

でも、今回のテーマは、営業をマネージすることで成長できる、です。

3つの例はどれも、成長するイメージはなく、どちらかというと、すでに持っているスキルや経験をモグラ叩き的に使っている、という感じではないでしょうか?

実は、営業をマネージすることで、問題の根本原因、つまりボトルネックを見つけ、そこを強化する、というスキルも身につくのです。

私がこの考えを得たのは、「ザ・ゴール」という本からです。

工場の生産性をどう上げるか、というのを物語風に書いた本なのですが、こんな場面があります。

「鎖の強度は何で決まるか?」
「そうです。一番弱い輪で決まります。いくらほかの輪が強くてもダメです。」
「では、この鎖の強度を上げようとしたら、どうしたら良いか?」
「そう。一番弱い輪を強化すればいいのです。他の輪を強化しても、鎖全体の強度は変化しません。」

当時、これを読んで衝撃が走りました。

営業のことは全く触れていないのですが、これは営業の話だ、と。

営業にもプロセスがあります。どのプロセスが「一番弱い輪」なのかは担当者ごとに違うはずです。それ以外のプロセスをいくらトレーニングしても、担当者の生産性向上にはならないのです。

つまり、「一番弱い輪」=「一番弱いプロセス」を見つけ出し、そこに集中してトレーニングを行うこと、が必要だ、ということです。

マネージする立場であれば、「ボトルネック」を見つけることが非常に大事ということです。

<ポイント>
☑️ モグラ叩きはマネージャーの仕事ではない
☑️ ボトルネックを見つけるにはデータの分解分析が必要
☑️ その前提として営業プロセスの定着も必要
☑️ ボトルネック以外のプロセスの強化は後回し


4、まとめ

いかがでしたでしょうか?

ピープルマネージャーをやらせてもらうこと自体、大変な学びではありますが、営業部門と本社の管理部門、両方のマネージャーを経験した結論としては、営業部門でマネージャーをする方が、学びの速度が断然早い、ということです。

問題は、そのことに気づかず、目先に数字に追われてモグラ叩きに終始して疲弊するか、今、その立場にいることのアドバンテージを認識して、自分が大きく成長するチャンスと捉え、試行錯誤することでチーム全体も成長させることにつなげるられるか、ということです。

せっかくであれば、最大限活用して、自分も、メンバーも、ついでに会社もハッピー!がいいですね。


最後までお読みいただきありがとうございました。

読んで頂いた皆様のお役に立つところがあれば嬉しいです。

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