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#ショートショート
夕闇の本(掌篇小説)
ある人に一冊の本を手わたされた。ページをめくっても、すべて白紙だった。本を目から遠ざけたり近づけたりするように言われ、その通りにした。
次に彼人が本を持ち、開いたページを私に向けた。そして離れるように指示した。私は言われるがままに少しずつ後ずさっていった。すると、突然ピントが合い、ページに文字が現れた。さらに下がると文字は消えたので、戻って見える場所を調整した。だが本との距離があり過ぎたために
ある人に一冊の本を手わたされた。ページをめくっても、すべて白紙だった。本を目から遠ざけたり近づけたりするように言われ、その通りにした。
次に彼人が本を持ち、開いたページを私に向けた。そして離れるように指示した。私は言われるがままに少しずつ後ずさっていった。すると、突然ピントが合い、ページに文字が現れた。さらに下がると文字は消えたので、戻って見える場所を調整した。だが本との距離があり過ぎたために