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どこまでも自由な、不自由な旅に出よう。喜多川泰『ライフトラベラー』を読んで。

Life is a journey 
人生とは旅である

誰もが一度は聞いたことのある言葉。この言葉の解釈って人それぞれありますよね。

喜多川泰さんの『ライフトラベラー』を読んだんですが、この本は「人生とは旅である」という言葉のひとつの解釈だなと思いました。

読み終えたとき行動を起こしたくなる本。それがこの本を読んだ僕の感想です。

僕はすぐに行動するよりも、入念に下調べをし、そして下調べで満足してしまうタイプ。行動に移すまでの腰が本当に重いんです。

でも、この本を読み終えたとき「動きたい。動かなきゃ」という気持ちにさせられました。

それは主人公の一人、夏輝と僕が重なったからかもしれません。

ライフトラベラーに登場するのは智哉と夏輝の2人。どちらも大学生です。

夏輝は、何度も海外旅行に行ったことのある旅の先輩

智哉は、今回が初めての海外旅行になる旅の初心者

この物語は智哉が荷造りするところから始まります。

彼は旅先への不安からか必要なものすべて、あれもこれもとスーツケースへ詰め込もうとします。

でも、荷物がまとまりきらず、スーツケースの中身を部屋に並べた状態のまま「うぅーん」と頭を抱えます。

そこに夏輝がやってきて、夏輝にアドバイスをします。そして、2人で旅の持ち物をどうするかを話し合います。



あれば便利だけど、なくてもいいものを詰めてしまった結果、荷物がパンパンになる。

みなさんも旅行に行くときに経験をしたことはないでしょうか?

僕は智哉と自分を重ねながら、この物語を読みはじめました。

一般的な文庫本が約167ページ(10万文字)なのに対して、この本のボリュームは100ページ。読むのが早い人なら2時間ほどでサクッと読めますよ。

この本の「鍵」は夏輝が智哉に贈った言葉です。

自由も不自由もない旅か。それとも、どこまでも自由な、不自由な旅かをね。人生を変える旅をしたいきみが選ぶのはどっちだい?

自由も不自由もない旅とは飛行機も、ホテルも、食事も、買い物をする時間や場所までも決められたツアー。

不安やストレスは少ないかもしれませんが、決められた工程に沿って移動するだけなので積極的に旅を楽しむ姿勢は失われてしまうかもしれませんね。

一方で、どこまでも自由な不自由な旅は自分で飛行機のチケットを取り、ホテルを予約し、現地での移動手段を確保する旅。

自分が行きたいところに行き、食べたいものを食べ、泊まりたいところに泊まる。不安や心配はあるものの地元の人との出会いや交流が旅を盛り上げてくれるかもしれません。

あなたなら、
どちらの旅を選びますか?


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