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立ち止まり、大きな流れを感じる〜RIC・ウツ編#9

夜、ベッドでひとり力尽きて、涙が流れる。

朝、起きるのが苦しくて、動くのに疲れてしまう。

自分が自分じゃなくなるような強い感情が溢れてくる。

でもどうにもできない。

以前、そんな感覚でいっぱいの時がありました。

もしあなたが昔の私と同じ状態なら、同時に強い罪悪感や恥の感情も渦巻いているかもしれません。私もそうでした。

すべてがどうにもならないように思える苦しい時期って、どうしたってありますよね。

そんな時期ほど、今の自分を許すとか、甘やかすとか、そんなことなんてできないと感じてしまうかもしれません。

もっとちゃんとしないと。
もっと強くならないと。
もっと普通にしないと。

もっと、もっと・・・

と、今の自分に何か付け加えなくてはいけない、何かを獲得しなくてはいけないと感じて、自分を追い込んでしまう。

同時にその何かを獲得するために、これまでの自分や今の自分をどうにかして捨て去りたいと強く願っている。

いかがでしょうか。

もしそんな状態なら、きっと焦りと不安でいっぱいですよね。

そのことに気がついたら、一度立ち止まってみてください。

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焦っているときほど、立ち止まることが大事です。

息が苦しいくらいのスピードで走りながら、同時に地図を確認するってむずかしいですよね。

自分がどこにいるのか、どんな移動手段があるのか、どれだけの物を運べばいいのか、そもそもどこへ向かっているのか。

穏やかな状態でなければ、こうしたことを正しく見つめることはできません。

人生も同じで、立ち止まって気づきに焦点を合わせる時間を持たなくては、本当の意味では進めません。

たとえば、あれかこれかと迷っていたことが、実は同じ地点につながる分岐だと気づくには、洞察できる余裕が必要です。

自分にムチ打って前進した先で穏やかになるのではなく、まず心の穏やかさを持つところから前進が生まれるのではないでしょうか。

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ひょっとすると、まだ不安が残るかもしれません。

「自分の進む先はほんとにこれでいいのだろうか」と気になってしまうんですよね。

でも、安心してください。

判断をいったん停止して、感じるままを穏やかに受け止めることができれば、大きな流れに気づくことができるはずです。その大きな流れが自分そのもののように感じられるかもしれません。

大雑把に見れば、私たちはみな大きな流れに乗っています。

千年経った今からふりかえれば、昔を生きた人が当時の制約や流れの上にいるんだとわかるように。

宇宙からみれば、私たちひとりひとりの動きに関係なく、地球という船に乗って、みんな太陽の周りをまわっているとわかるように。

ふだんは意識されませんが、気づけば当たり前のことです。

みずからしていると思っていることも、ほとんどはおのずからそうなっているものかもしれません。

自然の流れは、人間の時間より遥かに長い時間を、遥かに広大な規模で動かしすべてを調整しています。

だから、何をしていいかわからなくなったら、安心して自然の流れに身を任せればいい。

私たちの感覚・感情も、私たちの体に根ざしている自然のものです。

外の世界との調和と、内なる自分に正直であることが重なる点がおのずと見つかるはずです。


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