海野ミヤ

秘めておきたいと思っていたのですが、鬱の経験を語ることで癒される人がいるのであればと思…

海野ミヤ

秘めておきたいと思っていたのですが、鬱の経験を語ることで癒される人がいるのであればと思い、葛藤しつつも本当のことを綴ろうと仮名でnoteを始めることにしました / あなたの真善美からくる可能性を感じてもらえたらなと思います

マガジン

  • A Magical Cycle

    A Magical Cycle that can fill your life with happiness    美しい写真と英語と日本語のフォトブックです。何度も訪れて見ると、その時々で違う景色が広がるかもしれません。

最近の記事

使命感に突き動かされ継続できるビジネスを見つける方法〜RICビジネス編#1

起業は逆境と決断の連続です。 なかなか収益化できない。仲間に裏切られた。社会環境が急速に変わって必要とされなくなった。データが消えた。さぁ、どうしよう? 簡単ではない決断が訪れては、決めるたびにその都度新たな問題が立ち現れる。 どれだけ対策をしても、とにかく次から次へと想定外の事態が発生します。 思考を停止できるタイミングはなく、常に状況を把握し、考え続けなければなりません。 これが意外と難しく、そのため実は起業家にとって一番の課題は素晴らしいスキルやアイデアどうこ

    • 創業期の私へ。喪失に向き合うということ。〜RICビジネス編#0

      これからどんなにがんばったって、もう夫は返ってこない。 心にはぽっかりと穴が空いていて、今日を以前と同じように生きることだって、すごく面倒で、無意味で、どうでもいいことのように思えてしまっていました。 それなのに、今日もまた目覚めてしまう自分がいる。 こんな自分が楽に生きていていいはずがない。 亡くなった彼のことを忘れて楽しんでなどいけない。 創業したばかりの会社を抱える私はそんなふうに自分を罰するかのように一日中働き通しの日々を送っていました。 もちろん、稼がなけ

      • 生きていくことの偉大さ〜ビジネス編に向けて〜RIC・ウツ編#13

        夢は、目覚める直前まではリアルそのものだ。 目覚めれば、滑稽さに気づいてしまう。 それも束の間、つかんだ砂のようにすぐに消えていく。 夢は甘く、それに比べ現実は残酷で容赦がない。 生きる者には次から次へと試練が訪れ、過去は急速に遠ざかる。 心を覆っていた問題も、やがては薄れていく。 遠い過去にあった悲劇は、真剣さを失っている。 三島由紀夫が、『豊饒の海』のなかで、「時の流れは、崇高なものを、なしくずしに、滑稽なものに変えてゆく」と書いていた。 なんとなくわかる

        • 内なる情熱で現実を歪めない〜RIC・ウツ編#12

          お休みの日、ひとりでよく美術館に行った。 そこであれこれと展示を眺めては、感じたことを書き留めるのが常だった。 その日は、百貨店「ジェイアール京都伊勢丹」の7階に隣接する駅美術館を訪ねていた。 ちょうど仏教関係の展示をしているタイミングだった。 ひときわ目を引いたのは、行者像だった。 険しい顔のその仏像はこう告げてきた気がした。 「黙れ。やることはやったのか? で、どうだったんだ?」 私は我が身を振り返った。 自分のしたことの結果を真摯に受け止めただろうか。 今

        使命感に突き動かされ継続できるビジネスを見つける方法〜RICビジネス編#1

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        • A Magical Cycle
          3本

        記事

          愛は本質を捉えて進んでいく〜RIC・ウツ編#11

          人生のどん底にいるとき、自分の抱える課題を知った。 相手を深く知ろうとせず、自分自分と行動する私の性質が周りや自分を苦しめている。 そのことに気づいてから、軽やかに生きられるようになった。 周りがよく見えるようになるのと同時に、自分の内側もよく見えるようになった。 自分の人生のテーマもわかった気がする。 すると不思議に、これまでの人生でも私は私のテーマに沿って生きていたんだなと発見することができた。 自分のテーマを知らなくても、人の一生はそれに沿って進行していて、

          愛は本質を捉えて進んでいく〜RIC・ウツ編#11

          どん底で得た本質的な学び〜RIC・ウツ編#10

          心の距離が近いほど、「ためを思って」で傷つけてしまう。 ほんとは、過剰な不安や期待の裏返し。 ゆとりのなさが融通の効かない信念になって、優しさで傷つけあって、どん底へと沈んでいく。見栄えは成功している風になっても、心はしんどいばっかり。 クタクタになるまでやっても、心の底からの「ああよかった」は湧いてこない。 ・・大切な人が亡くなって、初めて思い込みに風穴が空いた。 彼は私のことを思って、死んだ。 でも私は彼のためにと言いながら、結局は自分を守りたいだけだった。

          どん底で得た本質的な学び〜RIC・ウツ編#10

          立ち止まり、大きな流れを感じる〜RIC・ウツ編#9

          夜、ベッドでひとり力尽きて、涙が流れる。 朝、起きるのが苦しくて、動くのに疲れてしまう。 自分が自分じゃなくなるような強い感情が溢れてくる。 でもどうにもできない。 以前、そんな感覚でいっぱいの時がありました。 もしあなたが昔の私と同じ状態なら、同時に強い罪悪感や恥の感情も渦巻いているかもしれません。私もそうでした。 すべてがどうにもならないように思える苦しい時期って、どうしたってありますよね。 そんな時期ほど、今の自分を許すとか、甘やかすとか、そんなことなんて

          立ち止まり、大きな流れを感じる〜RIC・ウツ編#9

          絶望と希望の狭間にあるもの〜RIC・ウツ編#8

          鬱の薬のせいか、疲れのせいか。 自分は変になってしまったのではないかと思うことをたくさん経験した。 昼も夜も、耳元でいないはずの男性が話しかけてくる声がする。 寝ているのか起きているのかわからない、意識が体を離れていく。 鏡を覗くと、「お前は誰だ?」と何者かに尋ねられる。 不気味で、恐ろしい経験ばかりだった。 私は、大丈夫なんだろうか。 どこか二度と戻ってこられない境界線の向こうへ行ってしまうような気がした。 あまりの恐怖で、当時まだ学生だった長男の寝ている枕

          絶望と希望の狭間にあるもの〜RIC・ウツ編#8

          わかりあえない世界でよかった〜RIC・ウツ編#7

          起きた直後の声は、大事にしている。 目が覚めたら、何らかのタスクに手をつける前に、 自分の内側に湧き上がる声に耳を傾ける。 そういう時間を取る習慣を、夫が亡くなってから、身につけた。 朝だから、まっさらな気持ちで、いろんな考えやイメージを受け止められる。 ある日の朝に、自分の進む先を決める声をとらえた。 それは、この身を捧げて、子どもたちやその親を支援していくことだった。 その声を聞いて、教育に携わろうと決断した。 もしかしたら、ちょうどその頃に観ていたエリザベ

          わかりあえない世界でよかった〜RIC・ウツ編#7

          街の光に生の営みを思う〜RIC・ウツ編#6

          夕方の空に街の光が滲んでいた。 私はふと、家の前にある池をぼーっと見つめた。 鬱だった頃は死を連想しながら見つめていた池を、その時は違った心持ちで眺めていた。 自分の身に降りかかった不幸の記憶に浸る代わりに、 自分以外のすべての人の生の営みを思った。 きっと、誰しも抱えていることがあるんだろうな。 葛藤することもありつつ、 そんな中でもささやかな楽しみを見出して、 誰かと支え合いながら、生きているんだろうな。 そんな博愛主義的な気持ちが急にこみ上げてきたのがおかし

          街の光に生の営みを思う〜RIC・ウツ編#6

          「私のため」と「みんなのため」の間で〜RIC・ウツ編#5

          我が家の庭に、ひとつの池がある。 一階の外に面した廊下から見えるその池が、当時の私には恐ろしかった。 数十年前、鬱を患っていたときのことだ。 あの頃は、研ぎ澄まされた感覚とぼんやりした意識の中にいて、すぐに暗いイメージが頭の中に広がり、現実との区別が曖昧になることもあった。 夜、薄明かりの中で廊下から池を眺めては、その底に沈む自分を感じた。 暗い池の底に、仰向けに横たわる私を。 頭から手足の指先まで凍っているような、冷たい感覚を感じた。 何も聞こえず、何も見えな

          「私のため」と「みんなのため」の間で〜RIC・ウツ編#5

          このまま生きていていいのか〜RIC・ウツ編#4

          私が振り回したせいで、夫の人生を奪ってしまった。 彼が亡くなってから、私にはずっとそんな意識がありました。 起業も、事業を畳む決断も、私の強い要望に夫が応えてくれた結果です。 特に後者については、今も強く責任を感じています。 何億円も借金を背負って生きていくくらいなら、会社を畳んで自己破産すべき。「借金を返すためだけの人生をあなたと送りたくない」と主張して彼に受け入れてもらったのです。 私が訴えるまで、夫は事業を継続して、借金を返していくつもりでした。彼は家族だけで

          このまま生きていていいのか〜RIC・ウツ編#4

          心が乾いて、感情が死にかけていたあの日聞いた歌〜RIC・ウツ編#3

          人生で初めて精神科のカウンセリングを受けて、鬱と診断された。 安定剤と鬱のお薬が2種類、そして眠剤。 診断後から、お薬を飲み始めるようになった。 お薬の影響もあって、いつも体がダルかった。 ベッドで過ごす日が増える。 体が思うように動かない。 ベッドよりずっとずっと底の、 畳の下に吸い込まれるような感覚によく襲われた。 心が乾いているようで、 どんなことにも鈍い反応しかできなくなっていた。 このまま消えてしまいたい。 生きること。ただ、それだけがすごくしんどかっ

          心が乾いて、感情が死にかけていたあの日聞いた歌〜RIC・ウツ編#3

          私を救ってくれた先輩のひとこと〜RIC・ウツ編#2

          よゆうがない私は、冷徹な女王のように見えていたのかもしれない。 当時新しく1人で立ち上げた会社を経営していた私は、次々と人を切った。長く付き合いがあったとか、よくがんばってくれたとか、そんなことは関係ない。 信頼できないと思う兆候が少しでも感じられれば「必要ない」と判断して遠ざけることができた。 けれど、それは仕事モードのときだけの話で、家に帰ればたちまちその刺々しさはそのまま自分にはね返ってくるのが常だった。 それでも、暗く考えてちゃダメだと無理に明るい考えに切り替

          私を救ってくれた先輩のひとこと〜RIC・ウツ編#2

          この辛い日々は永遠に続くのだろうか〜RIC・ウツ編#1

          夢をさえ見ない。 働き詰めの日々に疲れ切っていた。 疲れでぼんやりとする頭に なぜこんな状況になったのか、何が原因なのか、 私のどこがいけなかったのか、生きる意味あるのかと、 身を切り刻むような問いが押し寄せる。 いつも意識は鋭利に研ぎ澄まされていて、世界が生々しく迫ってきた。 それでも、枕元に置いた携帯電話が鳴れば、夜中でも職場へ駆けつけた。 私の内側で、心はいつも叫んでいた。 誰でもいい、お願いだから、助けて。お願いだから…。 夫と二人で創業した会社がようや

          この辛い日々は永遠に続くのだろうか〜RIC・ウツ編#1

          Challenge / チャレンジ

          A Challenge, then Creation Blaze your own trail. Go your own way. Because this is the path that has appeared before you. Confront reality, deal with change, and nourish yourself with wisdom. Your inner core has always been there. Your inne

          Challenge / チャレンジ