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田所敦嗣/Atsushi Tadokoro
2023年6月9日 22:11
同じ釜のめし、という言葉が好きだ。”ひとつ屋根の下”とか、”寝食を共にする”などとも表現されるが、その共同体のような意識を、食べ物で表現することが絶妙だと感じていた。苦楽を分かち合う仲間との食事は、素朴な料理でもご馳走に変わる。____________________________2週間ほどチャポ湖で過ごした最終日の朝、セサーがいつものピックアップトラックで迎えに来た。湖の住人で
2022年3月4日 23:41
旅とは、判断の連続でもある。空港に着いたその時から、何に乗って街まで向かうのか、今夜や明日の食べ物、このまま旅を進めるのか、それとも引き返すのか。旅先で選択したその責任は、全て自分に返ってくる。楽しい決断が続けばよいと願っていても、いつもそうはいかない。時に、困難に直面する人を目にしたら、助けられる強さを持てるだろうか。________________ホルヘ(Jorge)は、
2021年10月15日 12:15
全ての事に意味を持たせる必要は、あるだろうか。この世に生まれたものは、いつか死ぬ。その日々がどうでもいいという事ではなく、かといって全てが一生懸命である必要も無い。ただ、生き物や人の奥にある僅かな熱を感じ取れた刹那に、意味を見出そうとしてしまうのかもしれない。______________チリ南部にあるロスラゴス州・プエルトモント(Puerto Montt)から車で東へ1時間ほど
2021年5月18日 21:12
あれだけ寒かった冬の事などすっかり忘れ、人々は早々と夏の準備をしている。あと少しで使い切るはずだったストーブの残油をどうしようか毎年悩む季節だし、夏より前に湿気のヤツが来る事もこの頃になって思い出す。毎年の事なのに忘れっぽいので、僕は色んな準備を人よりも遅れて開始する。その辺に生える草花は一体どうやってそれを思い出すのだろう。彼らは誰に言われずとも同じ花が一斉に同じ頃に咲き、同じ頃に