マガジンのカバー画像

欧米亜育ちのものの見方

48
多様性や地政学、働き方について書いています。外交官の仕事、グローバルな視点、日本とは、について興味がある人、キャリアや生き方について考えている人はご笑覧ください。
運営しているクリエイター

#英語がすき

【自己紹介】知らない世界を知ることで、視野が開ける、自分を知れる。

【自己紹介】知らない世界を知ることで、視野が開ける、自分を知れる。

はじめまして、元外交官のkuniwinと申します。
自分の知らない世界を垣間見たい人、世の中を少しでも良くしたい人、しあわせを探している人に向けて発信しています。

↓↓ 具体的な行動としてはこういう方向に行きつきました。 ↓↓

note で書いていきたいこと

グローバルな世界に飛び込んでいく方に、自分の社会人30年の経験から、なるべく効率よく楽しく仕事ができる近道を見つける発想転換のヒントと

もっとみる
テロとの闘いの主戦場パキスタンでの外交官生活

テロとの闘いの主戦場パキスタンでの外交官生活

テロとの闘いの主戦場だった2000年代のパキスタンは、隣のアフガニスタンとセットで「アフパク」と呼ばれ、国際社会の注目の的でした。2008年のマリオットホテル爆破事件で始まり、2011年にウサマ・ビンラーディンが米国海軍特殊部隊に殺害されて終わる私のパキスタンでの日々の生活は、不条理や暴力が蔓延する混沌とした世の中で、自分のあり方を根本から問いかけるきっかけとなりました。国際政治と安全保障が専門の

もっとみる
運転手バシールとアラフォー新米マダム

運転手バシールとアラフォー新米マダム

赴任先のパキスタンに到着すると家と共に住み込みの使用人を2人引き継いだ。優等生のような料理人のワジッドと、部下指導のイロハを教わることになる運転手のバシールだ。職場でも中間管理職としてのスタートを切るタイミングで、自宅で使用人を直接雇用していたことがどれだけ後々に役立ったかがあれから15年経った今なら分かる。今の自分だったら違う対応をしていたのだろうか。

住み込みで使用人を雇うということは、朝の

もっとみる
外交官になるべくしてなってやめるべくしてやめた

外交官になるべくしてなってやめるべくしてやめた

外交官になりたいと思ったことがなかった。

外務省の分野別臨時募集の中途採用試験を受ける直前まで、外務省に勤務したいとは思ったことがなかった。どちらかというと商社マンになりたかった。

でも聞かれた時のためにこういう答えを用意しておくべきなのだろうか。

<海外で育ち、国際政治に関心があったので国際公共政策の修士号を取得した後に外交官になろうと思いました。>

外交官になりたくない、と思ったきっか

もっとみる
ペットとは何か、を考えつつチューバッカに言葉を教えてみた

ペットとは何か、を考えつつチューバッカに言葉を教えてみた

転勤や出張が多いからペットなんて飼えない。そう言って夫を説得してきた。子供の頃は理由なく犬を恐れていた私は、ペットが欲しいと思ったこともなかった。人間の子供とは会話が楽しむけれど、喋らない動物に関心を寄せたことがなかった。生涯には何人もの5歳児や7歳児のともだちがいた。

シカゴに勤務していた時から、夫は犬を飼いたいと言っていた。仔犬が欲しい。昔はビーグルを飼っていた。ペットが欲しい、と。

総領

もっとみる
【グローバルキャリア】帰国子女は霞ヶ関文化に馴染めるか

【グローバルキャリア】帰国子女は霞ヶ関文化に馴染めるか

外務省は自分が想像していたとおりに日本的な官僚組織でした。それに馴染むのに多少の時間がかかりました。

思えば外務省が決まったことをアメリカの元外交官の教授に報告した時に「同化して、馴染む努力をしなさい。中途採用の人は国務省でもそれで苦労した。」と言われました。アメリカ社会でも官僚組織に馴染むのにはそれなりの努力が必要なのです。

一旦馴染むと、外務省は私を包んでくれて、良きに計らってくれました。

もっとみる