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【いだてん第12話「太陽がいっぱい」 ~スポーツを当たり前にできることが感謝であると言える理由~】


イチロー選手、引退


日本人メジャーリーガーとして、様々な大記録を打ち立ててきたイチロー選手が引退しました。

イチロー選手がメジャーリーグに行った当時、「日本人野手はメジャーで通用しない」と言われており、

引退会見でもご自身が語られていましたが、アメリカのファンからは「日本へ帰れ!」という、厳しい言葉が浴びせられたそうです。


イチロー選手のような、ある分野を開拓していく人というのは一番困難が多いです。その中で活躍するというのはとてつもない努力が必要だったでしょう。


種類は異なりますが、フルマラソン選手として、日本人で初めてオリンピックで走ったのが「金栗四三」選手です。



彼もまた、マラソン競技における開拓者であり、様々な壁や苦痛を味わいました。中でも一番の試練がストックホルムオリンピックでのレースと言えます。


その様子を描いたのが、今週放送された第12話「太陽がいっぱい」でした。


日射病で完走できないという結末


日本国民の期待を一身に背負い、金栗四三は必ず日の丸を表彰台に掲げることを決意して、レースに臨みます。

しかし、結末はなんと「日射病で行方不明」。

実質的に完走出来なかったのですが、途中棄権の扱いではなく、彼は正式な記録上行方不明となりました。
(この理由は次回、第13話で明らかになります。)

この時ストックホルムは白夜で1日中太陽が出ており、気温は30℃以上の暑さでした。


ドラマで金栗が走っている様子を見ながら、30℃以上の真夏に42.195kmを走るという過酷さは、想像を越える、本当にきついマラソンだったのではないかと感じずにはいられませんでした。



日射病にならない訳がありません。

完走出来なかった金栗はベッドの上で茫然とし、「すんません、すんません、すんません‥‥。」と涙を流します。
その時に日本選手団の団長であった嘉納治五郎は、こう言います。


「予想通りだ。勝てるなんて思ってもいなかった。これからだね、金栗くん。君が走ったことで後に続く者たちが出てくる。君の歩みは誇りに思っていい。」


それを聞いた金栗は四年後に向けて、次は必ず勝利することを固く決意しました。


その後日本のマラソン界は発展し、多くのランナーが排出されました。

高橋尚子選手や野口みずき選手など、金メダルを取った選手も輩出されており、これらは金栗選手のオリンピック出場があってこその結果であることは間違いないと思います。


死者が出た、過酷なレース


炎天下の中で行われたストックホルムオリンピックのマラソン競技、過半数のランナーが完走出来なかった上に、死者まで出ました。

ポルトガル代表のフランシスコ・ラザロ選手です。

(https://images.app.goo.gl/PA9S1reyA6spB6gU8より転載)

ドラマを見ておられた方なら、金栗四三が足袋を渡した外国人の選手のことです。

彼は30キロ過ぎの給水所を越え、ゴールまであと8キロというところで倒れて意識を失いました。


医者が駆けつけ、夜通し治療を行ったものの、意識が戻ることはなく、翌朝6時に息を引き取りました。

とても痛々しい内容ですが史実です。


現在はどのスポーツでも熱中症にならないように様々な対策がなされていますが、その環境が整備されるまでにラザロ選手のような犠牲があったと思うと、

安心してスポーツができることが当たり前ではないと考えさせられます。


教育のこと、授業をしている倫理や政治経済のこと、熊本の良いところ…。 記事の幅が多岐に渡りますが、それはシンプルに「多くの人の人生を豊かにしたい!」という想いから!。参考となる記事になるようコツコツ書いていきます(^^)/