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日々掌編短編小説(そよかぜの千夜一夜物語)

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2020年1月1日から、ほぼ毎日掌編小説を執筆中。東南アジア小説をはじめ、興味のあるあらゆるジャンルをネタにして作品を発表しています。ちなみにこちらには「書き下ろし」としてしばら… もっと読む
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2022年4月の記事一覧

炎からの使者? 第827話・4.30

「隊長見てください、炎から人影が見えます」「で、人影の数は?」「3体が確認できました」  …

里への思いにふける 第824話・4.27

「ふう、さて、ここまで来たが...…」そこにいるのは一匹の犬。いままで無心に走ったため、一…

ファンタジーなお出かけ 第823話・4.26

「なんとなくずいぶん遠くに来てしまったなあ。僕ちょっと怖くなってきた。この先どこに向かう…

 ぶどう酒を呑みたい 第822話・4.25

「うーん」私はワイングラスに入った赤い液体を口に含んだ。ブドウの香が鼻に通じる。口の中に…

 一体何のために 第821話・4.24

「ふう」どこからともなく小さなため息が聞こえる。よく見るとそこにはひとつの物体があった。…

怒ってる?落ち込んでる? 第820話・4.23

「うん、なんだ! 貴様、何を見ている?俺に用があるのか」すぐ目の前で声が聞こえた。「ふん…

何か変?なんでそうなっているの 第819話・4.22

「どうしたの?そんなに怖い顔して?」Aからそのように言われても、Bのこわばった表情は変わらない。「い、いや、あ、一体どういうことなのかと」 「どういう事とは?」 「いや、あれ、何か変だ。何かが...…」Bは怖い表情から、Aに対しておびえているようなしぐさをする。 「いったい何があったの。いつもといっしょなのに、そんなに怖がらなくても」AはなぜBがおびえているのか理解できない。だから余計に目つきが厳しくなった。Bは明らかに怖がってはいる。だがしばらくするとBは少し慣れてきたの

ささやかな不安 第818話・4.21

「...…」小さな子供は黄色い花を黙って見ていた。自分も来ている服と同じ色をした花が一面に…

あとひといき 第817話・4.20

「こ、これか!この謎解きが解ければ元に戻れるはずだ」ウサギは1年前に起こった悲劇を思い出…

眠る大熊猫 第816話・4.19

「ふう、今日も疲れた。それにしてもさ、人気者は辛いよね」大熊猫(パンダ)はそういうと布団…

おだやかな眼差しの色グリニッシュイエローのひと色展 第815話・4.18

「さてここに合う色は何かしら?」私は小さな美術館の学芸員。特別展示室の前にいる。でもまだ…

日曜プンキモ 第814話・4.17

「日曜プンキモ...…」萌は思わず口が滑った。いったいどういう意味だろう、当の本人理解でき…

親父たちのミーティング 第813話・4.16

「そっちは順調か?」陰になっているところ、奥から突然現れた男が、手前にいる男に声をかける…

豚になってしまう? 第812話・4.15

「は、はあ、ゆ、ゆめか!」私は悪夢にうなされて起きたところは、とある別荘。窓からは標高の高そうで、やや薄い青色したな山が奥に、緑がはっきりと見える低い山が手前に見える。慣れないところで眠ったからか、今朝は普段見ない夢を見た。 「それにしても嫌な夢だったわ。私が豚にされてしまうなんて...…」  私はベッドから起き上がると身支度を整えた。私がここに来たのは全く意外な事からである。それは1か月前に、私に来たお見合いの話がきっかけだ。相手の人は、私の父親が経営している会社の取引先