伝わる図のつくり方
こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。「グラレコのヒミツ」では、グラフィックレコーディングの実践で気づいた学びを紹介していきたいと思います。
前回、伝わる絵を手早く描くスケッチのコツについて解説したところ、多くの反響をいただきました。ぜひこちらも合わせてご覧ください。
今回は、図のつくり方についてです!
前回お教えしたスケッチは、議論の具体化に役立つのに対し、今回解説する「図」は、議論の「構造や論理」を表すのに役に立ちます。グラレコでは、ただ文字に絵をそえるだけではなく、議論の構造を捉えて図化することも大切です。図化することで「こうなっていたのか」と理解が深まったり、伝えたいことが明確になったりします。
図には見慣れていても、いざ自分で作るとなると、難しい印象があるかもしれません。今回は、図とはなにか、どうやって作るのかをまとめました。
図とは、関係性の視覚化
図とは要素間の関係を視覚化した表現です。ですので、図は、複数の要素と、その間の関係性のふたつで構成されます。関係性の表現は、線や矢印、円などを使った多種多様なパターンがあります。その中から、伝えたいことに最も適した表現を選ぶことが大切です。
文から図をつくる
ここでは、次の文を例にとって、図をつくります。
1.要素と関係性に分解する
図にするはじめのステップは、文を要素と関係性に分解することです。平坦な文に見えますが、次のように分解できます。
要素:「Aちゃん」「Bくん」「プレゼント」
関係性:「◯が◯に◯を贈った」
要素は、主語や目的語などの名詞に注目すると見つけやすいです。
関係性は、「に(方向)」「と(並列)」などの助詞がヒントになります。
2.要素を抜き出す
とりあえずは先程の要素を抜き出して並べてみます。
3.関係性をあらわす
「◯が◯に◯を贈った」という関係性に適した表現を考えます。プレゼントがAちゃんからBくんへ移動すると考え、今回は移動をあらわす矢印を使って表します。(関係性のパターンは、次の記事で紹介します。)要素と関係性があらわせたので、ひとまずこれで図になりました。
AちゃんからBくんの方向に矢印を伸ばし、その矢印の上にプレゼントを配置してプレゼントが移動したことを表しています。
4.要素をスケッチに置き換える
3のままでもよいですが、ここで、ことばで書かれた要素をスケッチに置き換えてみましょう。そうすると、もっとビジュアルにわかりやすくなりました。前回練習したスケッチが活躍します。
AちゃんとBくんを、女の子と男の子の顔に置き換えました。登場人物の顔がわかると、文以上にイメージしやすくなります。
5.感情や状況を描き加える
さらに登場人物の「感情」や、時間や場所といった「状況」を加えることができれば、よりイメージしやすい「コト」として表現することもできます。
AちゃんとBくんはどんな表情をしているのかを想像して描いてみます。場所はカフェで?学校で?と状況が具体的になるとリアリティが増します。
以上です。このようなステップに分解すると、図を描くのも難しくなくなります。ぜひやってみてください。
関係性の引き出しを増やす
今回の例では矢印を使いましたが、図には様々なパターンがあります。一度練習して引き出しを増やしておけば、ふとしたときに使えるようになります。4つの図の基本要素「点・線・面・矢印」の使い方について、次の記事にまとめました。ぜひ御覧ください。
まとめ
図とは
図とは関係性の視覚化
図=要素+関係性
図のつくり方
①まずは「要素」と「関係性」に分解します。
②「要素」を抜きだします。
③「関係性」を書き込みます。
④「要素」をスケッチに置き換えます。
⑤感情や状況を描き加えます。
前回の記事はこちら
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