のび太の、改善し続ける大きな魅力
『のび太にも良いところが一つだけある。それは彼は反省するんです。いつまでもいつまでも今より良い人間になろうと努力するんです。』
(藤子・F・不二雄)
“ドラえもん”という漫画を象徴する言葉だと思います。
“失敗する事が悪い事ではなく、失敗してもしっかり反省し、前より少しでも良くなればいいよ”
と、ドラえもんが語りかけているような気がします。
どんなに勉強やスポーツが出来ても、どんなに良い会社に就職しても、人は年齢を重ねれば重ねるほどなかなか素直に反省出来なくなってしまいます。
一方、勉強も運動もまったく得意ではなくまだ小学5年生ののび太は、確かに失敗ばかりしていますが、しっかり反省し少しでも良くなろうと改善しているんですね。
この“改善”という言葉は世の成功者に共通するキーワードで、“改善”を繰り返し続ける事は大きく成長するために必要不可欠な要素ですね。
実際にのび太も作中を通して大きく成長しており、未来では憧れのしずかちゃんと結婚までしてしまいます。
もしかしたらしずかちゃんは、どんなに失敗しても”今よりもより良く”なり続けようとするのび太の姿勢に惹かれたのかもしれません。
最終的にのび太はドラえもんや仲間に助けられながらも、自力で運命さえも変えてしまったのです。
(初期設定はのび太はジャイ子と結婚する運命だった)
“改善”の大切さ“を、“何の取り柄もないのび太”を通して説くとは…さすがですね!
キテレツ大百科なども文明社会に対するアンチテーゼやメッセージ性が強い気がします。パーマンやオバQなどもそうですが、藤子作品にはそういった強い意思を感じますね。
(個人的にはSF短編集『間引き』が好きです)
“未来は行動の先にある”
自分の意志で未来はいくらでも変えられます。
のび太も頑張って未来を変えました。
のび太に負けないよう自らの意志で未来を切り拓いて参りたいですね。