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韓国つれづれ

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韓国についての、あれこれを、つれづれと。
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#まちあるき

知らない、恐さ。

知らない、恐さ。

気になったことがあり、調べていたら出てきた、自分のツイート。

ソモリクッパ(牛の頭部の肉を使った煮込みスープ料理)のことを改めて調べていたのですが、元々その存在を知ったのは2016年9月の韓国旅行で広州市に行くことになり、何か名物はないのいかな…と軽く検索したのがきっかけ。ソモリクッパと陶磁器(朝鮮青磁・白磁の産地)というざっくりした情報があり、地域の中心市街地なら何かしらそれらしいものがあるだ

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街が、消えゆくとき。

街が、消えゆくとき。

 ツイッターのタイムラインを眺めていたら、リツイートで回ってきたこの投稿が、目につきました。

 ツイ主は、こう語ります。
「文化遺産である清渓川乙支路産業団地を保存してください。ここに住宅団地(高層マンション街)って、何故ですか?!」

 清渓川と言えば、今はソウルを代表する観光スポットであり、近年の都市再開発の世界的先進事例となっている都市河川。

 今はこんな、デートスポットみたいになってい

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何故か1泊することになった釜山 その5

何故か1泊することになった釜山 その5

 前編からカナリ間が空いてしましましたが、交通機関トラブルから予定が変わり1泊することになって色々と見ることができた2017年の釜山の街のことを、つらつらと書いているシリーズ。忘れないうちに、書いていきましょう。

 そんなこんなで1泊して朝を迎え、釜山の現代史が積み重なった「山の街」を見てきた午前。帰国便の時間もあり、あまりゆっくりもしていられずバスで麓に降りてきました。午前中に見たのは旧日本人

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住民が望んだものとは

住民が望んだものとは

ソウル最後のタルトンネ(貧民街)住民、再開発プランに反発|中央日報

 ネットを彷徨っていたら、この記事にあたりました。
 ソウル市蘆原区中渓洞104番地。ソウル最後のタルトンネ(貧民窟)と言われるこの地にも、再開発の話は以前からありました。
(104マウルについては別に記事を書いていますのでご参照ください)
https://note.mu/ktnh/n/n2b7f64dc40d9

 さてこのタ

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何故か1泊することになった釜山 その4

何故か1泊することになった釜山 その4

 何故か想定外に1泊することになった昨年の釜山の旅の旅行記。かなり間が空いてしまいましたが、二日目の様子をまとめてみます。
(初日の行程は下記の各記事に)
https://note.mu/ktnh/n/n402bfbf9a2b7
https://note.mu/ktnh/n/n8865b22ca28a
https://note.mu/ktnh/n/ne7aa523481e5

 ホテルの窓から、朝

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生きることの、文化。

生きることの、文化。

 「今日は伏日か」
 韓国文化に触れることが多くなってから、夏になると、出てくる話題。伏日とは、日本でいう「土用の丑の日」の、陰陽五行説に基づく中華系文化圏版で、韓国では夏に三度(初伏・中伏・末伏)あり、この日は様々なことを慎み、滋養を蓄える日とされており、日本の丑の日と同様に栄養の付くものを食べるそうです。韓国では昔からドジョウは滋養食として認知され鍋料理(チュオタン)として提供する店も多く、ま

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何故か1泊することになった釜山 その3

何故か1泊することになった釜山 その3

 何故か想定外に1泊することになった昨年の釜山の旅。まちの歴史を見ておこうと、色々と廻ってみることにして、やって来たのが釜山鎮の街。
釜山鎮までの様子はコチラに。
https://note.mu/ktnh/n/n402bfbf9a2b7
https://note.mu/ktnh/n/n8865b22ca28a

さてこの釜山鎮の街は、紡績工場の立地だけでなく、鉄道のターミナルでもありました。

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何故か1泊することになった釜山 その2

何故か1泊することになった釜山 その2

 本来の予定が急遽変わり、1泊することになった昨年の釜山旅行。ちょうどその時、釜山の街の勃興について調べていたので、せっかくだからそれに関するところを廻ろう…ということで、まずは釜山エリアの古代都市・金海市を訪れました。思った以上の街の姿に「なるほど」と思いながら、釜山の街へと向かうことにしたのでした。

 金海の街から乗ったのは、釜山市バスの急行系統1004番。金海市と釜山の市街地をダイレクトに

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何故か1泊することになった釜山 その1

何故か1泊することになった釜山 その1

それは、この連絡から始まりました。

 昨年の夏、福岡での会合に参加するため移動を検討していたところ、LCCで釜山へ飛んで夜行フェリーで福岡入りするのと新幹線の運賃・料金がほぼ変わらないことから、それなら釜山経由で…と組んでいたもの。出発前日に、行程崩壊と相成りました(苦笑)。
 トランジット的な形で午後の6時間ほどの滞在を予定していた釜山ですが、飛行機は12時前に到着、欠航となった夜行フェリーの

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はじめての、ひとり海外。

はじめての、ひとり海外。

ふと、思うことがあって地図を見ていました。

ソウル駅近くにも、市場があるんだなぁ…と思いながらスクロールしていて、ここで、ふと思い出したことが。

そういや、カヤ観光ホテル、安いしソウル駅にも近いし地下鉄1号線の駅に至近だし、初めて「ひとり海外旅行」を計画中に、ここに泊まろうかなぁ…と思ってたんだっけ。
あぁ、ここにしていなくて良かった。あ、いや、この宿が悪いとかじゃなく、別の意味で。

はじめ

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軌道のあった街 -京城軌道ものがたり 4-

軌道のあった街 -京城軌道ものがたり 4-

ときは戦前、1930年代。朝鮮随一の大都市として成長著しい京城の町、その東の玄関となる東大門・興仁之門のすぐ前に、京城軌道の駅はありました。

京城軌道の当初計画は市街電車の終点であり朝鮮鉄道との接点でもあった往十里から郊外の渡し場・舟運の船着き場として賑わった纛島を結ぶもので、京城の街に直接乗り入れる路線は当初計画には無かったのですが、京城府(現ソウル市)の政府との様々な交渉があったようで、当初

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墓石の村に、行った日。

墓石の村に、行った日。

韓国の各所にあったタルトンネ。
ソウルや仁川だけでなく、釜山にも、あります。と言いましょうか、釜山は市街地の多くが、いわゆるタルトンネに近い「まち」だったりします。いや、タルトンネより、先に出来ていたのかも。

(朝鮮戦争休戦後の釜山の様子)

朝鮮戦争の際、韓国側は劣勢に立たされ、日に日に北側の軍に攻め込まれてゆきます。今の北側各地からの避難民(映画「国際市場で逢いましょう」の冒頭に出てきた興南

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タルトンネに、行った日。

タルトンネに、行った日。

高層建築が建ち並ぶソウルの街、世界的になったK-popのアイドルたち、輝く灯りに彩られた夜。韓国の今のイメージは、そんな感じじゃないでしょうか。

そこに至るまでには、様々な努力もあってのこと。特に「漢江の奇跡」と呼ばれる、1970~80年代の急速な経済成長があり、88年のソウルオリンピックで、「近代的な韓国の姿」を晴れて世界に向けて発信した、という流れがありました。

そんな韓国の高度成長の裏に

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朝鮮について

朝鮮について

 さて典型的2ch東亜板型笑韓派だった私の初の韓国旅行、それは2010年のこと。
 団体旅行での訪問だったので、全体の構成は初日を除けば、ほぼ一般的な観光旅行。2日目は古都・慶州の古刹と博物館見学、そしてソウルへ移動し1泊し、3日目がソウル市内観光。さあ、笑韓派の粗探し、スタート(苦笑)。
(初日を中心にした記事はコチラ)
     ↓

https://note.com/ktnh/n/n94e0

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