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超短編小説

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短編載せてます✍️ 是非お楽しみくださいませ。
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#超短編小説

正義という名の娯楽とエレナ

正義という名の娯楽とエレナ

今年の春から大学に通っている佐藤は、正義感の強い男だった。

ーー悪いことをした人間が、法だけで裁かれるのは物足りないーー

そんな思想を持つ彼は毎日のように、何らかの悪事に手を染めたとされる人物の個人情報を、インターネット上の様々な媒体を使って拡散させる『ネット私刑』を行なっていた。

ーー【拡散希望】○○の犯人の住所特定ーー

佐藤は、スマートフォンを使いこの文を匿名のSNSアカウントで投稿し

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レベルアップ!

レベルアップ!

俺はスマートフォン専用ゲームにハマっている。

放課後はもちろん、休み時間でさえもレベルアップに勤しむ毎日。

「そういえば、来週「魔神祭」というイベントがあるな。イベントに向けて、キャラクターを強化しなければな」

友人の義明はそう言った。
義明と俺はゲームのレベル上げで競い合っていた。
今のところ俺がレベル126、義明がレベル125で、俺の方が若干高い。

ところがある日、義明のレベルの

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お金がない英雄

お金がない英雄

道端を歩いていたら、封筒が落ちていた。

中を見たら、10万円が入っていた。交番に届けるべきかと思ったが、俺の心の天使は完全に、悪魔に負けた。

上着の内ポケットお金を突っ込んだ。

ブランド物、美味い飯、風俗……etc。これから何に金を使おうか俺は胸を躍らせていた。

街に向かう途中、痩せた老人を見つけた。彼は、ボランティアでゴミ集めをしていた。
汚れてヨレヨレの服、底が剥がれかけている靴か

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タイムトリップ・トリック

タイムトリップ・トリック

通勤中、携帯電話が鳴った。警察からだ。

エディは何事かと思い、恐る恐る電話に出る。どうやら、エディが家を出た後すぐに、何者かが自宅に侵入したらしい。

今、家には、ジョンという一人息子と、ベビーシッターがいる。

警察の話によると、ベビーシッターは殺害され、ジョンは、命に別状は無かったものの、怪我を負っていて、犯人の顔を覚えていないのだという。

エディは「すぐ家に戻ります」と言ったのち、電話

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柴犬の体を借りた俺

柴犬の体を借りた俺

俺は、居眠りトラックに追突されて死んだ。

肉体は滅び、ぼんやりとした意識だけが空中をふらふらと漂っている。

この状態が一か月ほど続いた。そして俺は、なぜか意識だけが抜けている健康的な肉体を見つけた。

俺はその肉体の中に入ってみた。
生前と全く違う肉体だが、悪くない。

……生前の俺には、美咲という付き合っている彼女がいた。
別の肉体で彼女に会いに行っても、意識は俺自身のものだというこ

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本当の孫は

本当の孫は

「ワシはなぁ、昔プリンスエドワード島に住んでたんじゃが、ある日、ギルバートという男の子が……」

「うんうん、そうだったんだぁ」

……今日は、赤毛のアンか。
俺は、公園で老婆の話を聞いていた。

彼女は自分のことを全く覚えていない程に、痴呆が進んでいた。
そしてそれを埋めるように、度々自分を、最近観たテレビのドラマやアニメの登場人物だと思い込んで、俺に話してきた。
その物語の内容も、すぐに

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ポチ

ポチ

「ポチお手!」

ポンッと私の小さな掌に柔らかな肉球を乗せる彼の名前はポチ。

2年前に捨てられていた時のポチは、ぬいぐるみのように小さかったものの、今では人間とさほど変わらない程に成長した。
犬種は、調べても調べても同じものが無かったため、おそらく雑種だと思う。

ポチはとても賢く大人しい。
私はポチが家の中に居ても構わなかったが、小学生の弟が動物アレルギーだったので、仕方なく庭で放して飼ってい

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ひらめきドラッグ

ひらめきドラッグ

20年間、作曲家として音楽業界に携わっている私は、10年前に出したアルバムが大ヒット。グラミー賞を受賞した。
しかし、あれから私の曲の人気は下降の一途を辿ることとなる。
マスコミからは、過去の存在として扱われ屈辱的な生活を余儀なくされた。

かつての私は、アイデアが地下水のように湧き出ていた。
そして、滝のように降り注ぐ、賞賛のシャワーを浴びる音楽生活を送っていた。

もう一度、あの頃に戻りたい。

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