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わたしの句

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趣味の句作(俳句・短歌)をまとめました
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#大滝詠一

話すことは山ほどあるはず落ち葉散る

話すことは山ほどあるはず落ち葉散る

時々見ている松山市が運営するサイト「俳句ポスト365」。現在募集中の兼題は“落ち葉”。

落ち葉と聞けば、大滝さんの「木の葉のスケッチ」と言う曲が思い浮かび、今回の句はそこからの本歌取り(と、言っていいのか^^;)。

ラッシュの駅のホームで、別れた恋人と再会する偶然の一瞬をさらりと歌ったこの曲は、クラリネットが印象的な大人のムード。ありありと映像が浮かぶ松本さんの言葉遣いは、やはり非凡だなぁ。

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あの時のレモンは未だあざやかに

あの時のレモンは未だあざやかに

2013年の11月。箱いっぱいのレモンが届いた。お礼だった。いま思い出しても、レモンの色彩はあざやかによみがえる。たとえ目の前にレモンそのものがなくても。

深夜のNHK。AIで蘇る美空ひばりを見た。見終わって、無性に大滝さんの曲が聴きたくなった。何曲か大滝さんの声を聞いたあとに思ったのは、思い出はもっと違った形で残すべきだ、ということだ。

AIの技術自体は否定しない。たった1回の“奇跡”という

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流る星ふとん敷き待つやねの上

流る星ふとん敷き待つやねの上

俳句初心者、秋の句を作るにもどんな季語があるかを探しながら、思いを巡らせます。季節柄、星や月にまつわる季語もたくさんありますが、「名月」や「銀河」などというのは、季語自体が立派すぎて、ビギナーにはなかなか手に負えない感じ。

私は完全な父親っ子で、お父さんにまつわる思い出はいろいろあります。小学生の頃のある日、〇〇流星群が来るので、屋根の上で流れ星を見つけることにしました。2階の窓から1階の屋根の

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蝉声も涼やかに聞く恋をしり

蝉声も涼やかに聞く恋をしり



ミンミンミンミン、暑っ苦しい蝉の声も、なぜか爽やかに聞こえてしまう…こんな気持ちになったのは、恋をしたから…ではなくアロングバケイションを聞いたから。大滝さんの声を聞くと、今でもかなり心がざわめくなぁ。

訃報にこんなにショックを受けた自分にも驚きでしたが、あとで冷静なって考えてみると、昔大好きだった、仲良しの初恋の男の子の訃報を聞いた心持ちと同じような感じかもしれません。

同級生の女性のイ

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