ジェフユナイテッド千葉 補強診断〜チーム別補強診断#27〜
こんにちは。
Jリーグも開幕してから半年以上が経ち、すでにシーズンが終わりに近づき、来季の補強も考え出す頃でしょう。
そこで、「チーム別補強診断」シリーズでは、2022シーズン開幕に向けた各チームの補強に関して、現時点までの成績などを踏まえ評価を行っていきたいと思います。
その上で、各選手の補強診断を『S』から『D』の5段階で評価をし、最後はチーム全体の総括も行おうと考えています。
これまでのシリーズ同様、上位カテゴリーから、北から行います。
第27回となる今回は、ジェフユナイテッド千葉編です。
なお、すべての情報は10月9日時点となるので、ご了承ください。
また、試合出場などのスタッツは、transfermarktを引用します。
補強動向
改めて、今オフのジェフユナイテッド千葉の補強動向を振り返っていきましょう。
なお、この表は以前の記事『2022Jリーグチーム別考察#28 ~ジェフユナイテッド千葉編~』に記載されている表になります。
また、この表に記載されていない移籍情報は以下の通りです。
【IN】
田邊秀斗 ←川崎フロンターレ(期限付き移籍)
チアゴ・デ・レオンソ ←広州シティ(完全移籍)
リカルド・ロペス ←上海海港(完全移籍)
【OUT】
サウダーニャ →成都銭宝足球倶楽部(期限付き移籍)
*夏加入の選手は加入後間もないため、言及しません。
試合結果
選手個人個人の試合での出場データなどをみる前に、まずはチームとしてのここまでの成績を見ていきましょう。
J2リーグ
天皇杯
個人スタッツ
それでは、ここからはオフの移籍市場で加入した選手をポジション順に(GKから)見てきましょう。
①松原颯汰(←セレッソ大阪)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
セレッソ大阪から復帰した松原選手ですが、そもそもセレッソへの移籍も緊急補強の側面が強く、その役目を終えたため復帰というシナリオ通りの展開であったと言えます。
とは言え、千葉は絶対的守護神の新井選手が健在であるため、いきなり主力になることは難しく、第2GK争いを制することが期待されていると言えるでしょう。
考察
開幕当初こそ、ベンチ外でしたが第3節でベンチ入りを果たすと、その後は完全に第2GKの地位を確立しました。そして、念願のJ2リーグデビューも果たし、試合自体は厳しい結果でしたが、プロとして大きな一歩を踏み出しました。
一方、練習中に半月板損傷の重傷を受傷しており、来シーズンのスタートダッシュに出遅れることが確定してしまっています。
評価
評価は『B』としました。
最終盤は、負傷離脱により不在ということになってしまいましたが、それでもシーズンの大半は、第2GKとして過ごしており、期待値通りと言えます。
②佐々木翔悟(←鹿島アントラーズ)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
昨年、J3で躍進したいわてグルージャ盛岡では、本職ではないセンターバックでシーズン終盤に主力となり、大きく貢献しました。
千葉は、鹿島から期限付き移籍していた小田選手が復帰しており、佐々木選手の加入はその穴を埋めるという意味合いでの加入と言えるでしょう。鹿島より完全移籍での加入ですが、鹿島のトップチームでのプレー経験はなく、実質J3でのプレーのみですのでステップアップ移籍と言えます。
考察
昨年のいわて同様、センターバックとしての起用が多くなっています。しかし、主力になった後に、全く試合に絡めなくなってしまったり、相次ぐ負傷離脱をしてしまったりしており、14試合の出場に止まっております。
負傷離脱などの離脱者が多い、千葉の中で佐々木選手も例外ではなく、稼働率という面では期待はずれと言わざるを得ません。
評価
評価は『C』としました。
チームが厳しい状態の中で、試合に絡む機会も多かったですが、主力になり切る前に負傷離脱をしてしまっており、そういう面では期待値を下回っていると言わざるを得ません。
③ダニエル・アウベス(←SEパルメイラス)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
セレソンのダニエル・アウベスと同姓同名、同じポジションということで話題になった選手で、ブラジルのU17の年代別代表経験もあります。
母国のパルメイラスより、加入しましたが、年齢的にも20歳と若く、トップチームでプレーしていたという選手ではなく、パルメイラスにおいても期待の若手の域を出ませんでした。
その中で、千葉に期限付き移籍で加入し、主力候補とは言えませんが、買取オプションも付随していたようで、サプライズを期待しての獲得でしょう。
考察
開幕より、ベンチ外が続きましたが、今年の千葉は守備陣に負傷離脱者をはじめとした離脱者が非常に多く出てしまい、32節からは3試合連続でセンターバックでスタメン出場をしました。
負傷こそしないものの、守備面での粗さが目立ち、サイドハーフで起用されるなど非常に、ディフェンスとしては厳しい評価です。
評価
評価は『C』としました。
守備者として、サイドハーフで起用されたり厳しいチーム状態の中でも起用されない状況を見ると、期待はずれでしょう。完全移籍への移行の可能性も低そうです。
④西久保駿介(←三菱養和SC)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
三菱養和出身の選手で、178cmと決して大柄ではないものの、高校年代においては空中戦で敵なしの選手でした。右サイドバックを本職としつつも、センターバックや一列前でも対応可能なユーティリティー性が持ち味で、プロの水に慣れた後は、千葉の中で十分に主力になれる実力を持っている選手です。
考察
第3節から4試合連続でスタメン出場を果たすなど、早い段階からトップチームに絡んでいきました。試合によっては、右サイドバックやセンターバックで出場する試合もあり、負傷離脱者が多く出た今年の千葉の守備陣を支えたと言えます。
途中出場を含めると、リーグ戦26試合に出場しており、最近はアシストも記録するなど結果も残し出しています。
評価
評価は『S』としました。
高卒選手ということもあり、またプロとしての体力を求める尹晶煥監督ということもあり一年目から試合に絡むことは難しいと思っていましたが、チーム事情もあり、多くの試合に絡んでおり、期待値を大きく上回っていると言えます。
⑤風間宏矢(←FC琉球)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
琉球では、主力として活躍していた選手でしたが、今季よりJ1を目指すジェフユナイテッド千葉に移籍しました。
琉球に比べると、ポジション争いは厳しくなりますが、それでもJ2で300試合程度に出場してきた経験豊富な選手であり、主力候補としての獲得というのが妥当でしょう。
考察
開幕から主力になりきれずにいると、中盤戦では12試合連続でスタメン出場を果たしたものの、その後はほとんどベンチ外など序列の浮き沈みが非常に激しくなっています。
期待値を上回っているかと言えば、そうではなく大幅に下回っていると言えるでしょう。
評価
評価は『C』としました。
主力候補としての活躍ではなく、期待値は下回っています。負傷などのリリースがないものの最近は試合に絡めておらず心配です。
⑥秋山陽介(←ベガルタ仙台)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
名古屋グランパスやベガルタ仙台などでプレーしてきた選手で、今季より千葉に活躍の場を移しました。
名古屋や仙台など、プロで所属したクラブはJ1クラブが多かったもののなかなか主力になりきれていなかった印象で、J2の千葉に移籍しましたが、主力候補というよりも、準主力的な立ち位置が期待されているのではないでしょうか。
考察
開幕当初はなかなか試合に絡めませんでしたが、徐々に絡む試合を増やしていくと、左サイドバックや左サイドハーフでプレーしています。
負傷者が多いチーム事情というだけあって、起用法は安定しませんが、それでも左サイドを支えている選手の1人と言え、ここまでに25試合に出場しています。
評価
評価は『B』としました。
期待された「準主力」としての活躍は十分に果たしており、期待値を下回っているとは言えないと思います。
⑦篠原友哉(←桐蔭横浜大学)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
桐蔭横浜大学より加入した篠原選手は、高い攻撃センスが持ち味の攻撃的なMFで、関東大学サッカーリーグでは19試合で5得点を記録しています。
一年目から攻撃センスを持ち味に、違いを産むことができるプレーヤーとして多くの試合に絡んでいくことが期待されます。
考察
開幕当初は、貴重な交代カードとして4試合に出場し、ジョーカー的な役回りになっていましたが、なかなか結果を残すことができずにいると、その後は全く試合出場がなく、序列の低下が著しいと言えます。
評価
評価は『C』としました。
開幕当初は、非常に良い出出しをしたかに思えましたが、ここのところは全く試合に絡んでおらず、期待値を下回っていると言えます。
⑧高木俊幸(←セレッソ大阪)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
J1のセレッソ大阪を契約満了により退団しましたが、セレッソ大阪所属時には尹晶煥監督と共闘しているということもあり、尹晶煥監督の元で悲願のJ1昇格をタッセリするためのラストピースとしての獲得と言えるでしょう。
考察
開幕より、多くの試合に出場しますが、なかなかゴールネットを揺らすことができず苦戦していると、ベンチ外が続く試合もありました。しかし、最近は、一列後ろに落として攻撃的なMFとして主力となっており、得点やアシストは少ないですが欠かせない戦力にはなっています。
評価
評価は『B』としました。
期待されたほどの得点やアシストは記録できていませんが、それでも最低限の結果を残しているとは言えるでしょう。
⑨チアゴ・デ・レオンソ(←広州シティ)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
中国の広州より加入した選手で、チームの新たな得点源となることが期待されている選手です。
昨年も絶対的なストライカーが不足していたこともあり、尹晶煥監督の戦い方を熟知している高木俊幸選手と共にJ1昇格の貴重なピースになることが期待されての獲得でしょう。
考察
開幕当初は、高木選手がスタメンでしたが結果を残せずにいると、中ヴァン戦は多くの試合でスタメン出場を果たしました。最近は途中出場が多くなっていますが、いずれにせよあまり得点を量産できておらず、そういう面では期待値通りの活躍かと言えば難しいところです。
評価
評価は『C』としました。
得点を量産することが期待されていたものの、主力になりきれているとは言えず、得点も量産できていません。若干期待値を下回っていると考え、『C』評価としました。
⑩佐久間太一(←ジェフユナイテッド千葉U18)
試合スタッツ
・Jリーグ
・天皇杯
獲得理由
そもそもの獲得理由を考察していきたいと思います。
184cmと比較的体格に恵まれているFWで、下部組織出身ということもあり非常にクラブからの期待値が高い選手です。
高木選手など経験豊富なFWがいるチームですので、まずはプロのレベル感になれることが求められているでしょう。
考察
開幕当初より、途中出場などでいち早くJ2リーグデビューを果たしていました。ここまでに9試合に出場し42分間プレーしていますが、得点などの結果を出せておらず、最近はベンチ外が続いていますが、高卒一年目ということを踏まえれば、期待値通りと言えるでしょう。
評価
評価は『B』としました。
最近は試合に絡めていませんが、高卒一年目ということを踏まえれば決して期待値を下回っているとは言えません。
全体評価
それでは、全選手の評価を振り返っていきましょう。
以上のことを踏まえた総合評価は以下のとおりです。
全体評価は「B」としました。
多くの選手が期待値通り。あるいは、期待値を多少下回る程度の活躍であると言えます。サプライズは西久保選手ですが、全体を通してみれば及第点と言えるでしょう。
最後に
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