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二見の堅塩の起源!佐見都日女の誠の清き心 元伊勢九三 神話は今も生きている ことの葉綴り四二二

伊勢の二見の浜で

こんにちは。お天気の良い月曜日。朝から歩いてお参りにいき、風、朝日、緑を感じてきました。
noteを開いて嬉しいメッセージも! 
皆さん、いつも本当にありがとうございます!!お読みくださったお一人お一人に、光あれ! と祈ります

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※これまでの神代~14の神話の物語(1~367回まで)のまとめはこちらです。お好きな神様の物語をご覧になってください。新たに「元伊勢 倭姫命さま 前編」の物語もマガジンに「まとめ」ました。


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天照大御神さまの御杖代(みつえしろ)として、大和国からご巡幸を続けられて、伊賀国、淡海(近江)国、美濃国、尾張国、鈴鹿国、そして三十年をかけられて、とうとう伊勢の国へと入られました。
天照大御神さまから
「この神風の吹く伊勢の国は、常世(とこよ)の浪の重浪(しきなみ)帰(よ)する国なり、傍国(かたくに)の可怜(うま)し国なり、この国に居(お)らんと欲(おも)う」
と、ご神勅を賜わったのです。
伊蘇(いそ)の宮」に天照大御神さまをご鎮座なさったあとも、
さらによき宮処、永遠(とこしえ)にお鎮まりにられるところを、ご苦労なさりながらお探しになられす。

宇治の五十鈴川の川上によき宮処の候補地があります」と、重臣の大若子命(おほわくごのみこと)が見つけてきた候補地へと、倭姫命さまご一行は、向かわれています。

宮川から伊勢湾へ。そして二見の浜から御船に乗られて五十鈴川の川上へ向かおうとされたときです。
佐見都日女(さみつひめ=佐見都姫)が、参上してまいりました。
そなたの国の名はなんというのか?」と、倭姫命さまがお尋ねになりますが…………。

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佐見都日女(さみつひめ)の堅塩

「汝が国の名は何そ。」と問ひ給ひき。
御詔(みことの)り聞かず、御答へも答へ白(まを)さずして、堅塩を以ちて多く御饗(みあへ)奉りき。
倭姫命慈(うつく)しび給ひて、堅多の社と定め給ひき。
時に大若子の命、其の浜を御塩浜(おほみしほはま)並びに御塩山(おほみしほやま)と定め奉りき。


佐見都日女(さみつひめ=佐見都姫)は、倭姫命さまがお言葉をおかけになっても、まったく意に介さずにおります。
倭姫命さまの問いかけにも、“スルー”をしてお答えもかえなさいでおります。
それでも、あいさつも、会話もしないままでしたが、堅く堅く、三角錐の形に焼き固められた貴重な塩を、たくさんご馳走として、丁寧な態度で誠の心で献上したのです。

佐見都日女(さみつひめ=佐見都姫)が、なぜ、そんな不可思議な態度をとっていたのでしょうか?

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誠実さを慈しまれた倭姫命さま

実は、佐見都日女(さみつひめ=佐見都姫)は、耳がまったく聞こえなかったのです。

そうであったのか……。

事情をお知りになった倭姫命さまは、佐見都日女(さみつひめ=佐見都姫)が、誠の心で尽くす姿に心打たれました

なんと愛おしく可愛らしいことか……。

倭姫命さまは、佐見都日女(さみつひめ=佐見都姫)に、深い愛情と慈しみをお感じになられて、丹精込めた手作りの堅塩を献上してくれたこころにもありがたく思われて、出会った二見に「堅多神社」をお定めになられたのです。
このとき、傍にいた大若子命(おほわくごのみこと)は、この浜を、「お塩浜」ならびに「お塩山」とお決めになられました。

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伊勢の神宮の御塩の起源に!!

今も、二見ヶ浦駅から、二見浦へと向かう途中に、「堅多(かただ)神社」(伊勢市二見町茶屋)がご鎮座しています。
ご祭神は、佐見都日女命(さみつひめのみこと)さま!!!

そして、この佐見都日女命さまが、倭姫命さまに堅塩を奉ったことから、伊勢の神宮の皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)へとお納めする御塩は、二見浦でおつくりする起源となったのです!!

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神仕えの誠の心を映し出して

倭姫命さまは、佐見都日女の心を込めた誠実さ、ひたむきさ、まっすぐさ、清らかさを愛おしいと思われたのですね。

明き、清き誠をもって祭祀にいそしむこと
神仕えの基本のこころ……。
大神様へとひたむきに誠のこころでお仕え
する。

もしかしたら、天照大御神さまの御杖代(みつえしろ)として三十年以上、お仕えされながら、倭姫命さまご自身も、もっとも大切になさってきたことかもしれませね。
佐見都日女命(さみつひめのみこと)さまは、倭姫命さまご自身の若きころお姿を、映しだしてくれたのかもしれません。

出会いは、「映し鏡」これは、私たちも同じですよね。
その人その人の、聖なる「光」を映し出す「鏡」。人生で「映し鏡」のような出会いは、貴重な大切なご縁ですね。
あなたの一つ一つの「出会い」も、どんな「光」を、映し出しているのでしょうね?(^^)

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―次回へ
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