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倭建命様を救った清水、老舗醤油にも? 其の四二 ことの葉綴り五七〇

芋名月 中秋の名月

おはようございます。皆さんの地域、今日のお天気どうですか? 
今夜は芋名月と呼ばれる中秋の名月お月見、ですね。お月見(^^)
こちらは天気予報では夜は曇りから雨になりそう。
満月拝みたいですね~。見えるといいな~。
伊勢の神宮では、毎年「神宮観月会じんぐうかんげつかい」が催され、中秋の名月を愛でながら、全国から応募のあった短歌や俳句の秀作を、神宮の楽師により古式ゆかしく披講する雅な行事。今年は非公開の開催だそう。

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暦は、六曜は「仏滅」で勝負なしの日。十二直は「とず」すべてを閉じ込める日。悪い意味ではなく、お金を納めたする日。
二十八宿は「よく」で、樹木の植え方、種まきに吉。
そして、一粒の種から万倍に育つと吉日の「一粒万倍日いちりゅうまんばいび」と「神吉日かみよしにち」です。
嬉しいお知らせを頂戴しました。皆さん、いつもありがとうございます。

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<ことの葉綴り>全体のご案内
神話の物語編は、魅力的な神さま別に「マガジン」分けしています。
お好きな神さまの名前や、ご興味あるものをご覧くださいね。

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<倭建命様の物語。これまでのあらすじ>

倭建命やまとたけるのみことさまは、熊曾建くまそたける兄弟や東国の荒ぶる神を討伐していきます。
后の弟橘比賣命おとたちばなひめのみことさまは、海神の祟りを鎮めるため、自ら“人身御供”となり皇子の命を救われました。
尾張の美夜受比賣みやずひめさまと結ばれた倭建命やまとたけるのみことさまは、お后と「草薙剣」を残して、伊吹山の神を討ちへ向かいますが、大きな白い猪の姿として現れた山の神の祟りを受けて、毒気を受け意識を失い、命からがらやっとのことで下山します。

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玉倉部たまくらべ清水しみづの湧水

玉倉部たまくらべ清水しみづにたどり着いた倭建命やまとたけるのみことさま。
しばらくののち、ようやく意識が戻ってきました。

いったい、何があったのだ……ここは、どこだ?

目を開いた倭建命やまとたけるのみことさまの視界には、心配そうに見守る家臣たちの顔でした。

あっ皇子さまの意識が戻った!!

体を起こそうとしますが、躰中の節々が痛く、思うように動きません。

ううっ……なんということだ……私は、伊吹山で……。

家臣たちが、清水の湧水を運んできました。
その清水を飲んでいくうちに、意識がはっきりとしてきました。
そして、伊吹山で、激しい豪雨とひょうあられに打ち付けられたことを、思い出していきました。

あれほどの雨とひょうは、山の神の祟りのようであった……あの白い猪は、神の使いではなく、山の神だったのかもしれない……家臣たちにも心配をかけた……。

清水の澄み渡る湧水が喉を潤し、躰中を優しく巡り、体内に溜まった祟りの毒を浄めてくれるようでした。
倭建命やまとたけるのみことさまは、透明な清らかな水で、疲れ果てた身体も浄めて、そして癒されたのです。

よし! これで大丈夫だ!

倭建命やまとたけるのみことさまが、休息されて意識を回復されたことからこの清水は、居寤ゐさめの清水と呼ばれるようになりました。

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日本名水百選、そして有名なヤマキ醤油も!

なんと、この居寤ゐさめの清水実在して、今も澄み切った湧水が湧き出ているのですって!!
すごくないですか?
ほんとうに、神話って生きていますよね。

滋賀県米原市醒井さめがいの、「醒井さめがい宿」があったところで、古来から交通の要でした。
この湧水、平成の名水百選にも選ばれていて、1日1.5万トンの清水が湧き出ているそうです。お水汲みもできるそうです。
また、美しい水の水底にしか生息しない、梅花藻ばいかもが毎年、夏に梅の花ににた白い花を咲かせているとか。
居寤ゐさめの清水は、この地域の発展にも貢献しているそうで、あの有名な老舗「ヤマキ醤油」さんは、この神話に登場する、倭建命やまとたけるのみことさまを、祟りから救い癒した清水の水を利用して製造されているそうな!! すごい!! すごすぎる!

居寤ゐさめの清水は、JR東海道本線醒ケ井さめがいから歩いて10分ほど。嬉しいことに、この醒ケ井《さめがい》駅でも、居寤ゐさめの清水の水汲みができるそうです。処理もされていて、そのまま飲むことができるんです。

また居寤ゐさめの清水から歩いて10分ほどのところにご鎮座する「加茂神社」さんには、倭建命やまとたけるのみことさまの像も建っているそうです。

あ~また、神話の物語で、一度は行ってみたい場所が増えてしまいました(^^)。とにかく、倭建命やまとたけるのみことさま回復されてよかったですね。では、また次回!

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―次回へ
#一度は行きたいあの場所
#私の作品紹介


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